姉妹
アルヴ大森林中央作戦城
アーロンが作戦を話しているのに、ほかの奴らは危機もせずダラダラしていた。
「テメーらやる気あんのかぁ!」
「うるさいですよアホの隊長。」
「誰がアホだぁー!」
「落ち着いてよぉね。で?どうすんのよ隊長」
「そうだな。ジェラスは回復支援、西側はベルベットとレヴィで東側はベルとフラス、残りは俺が責める。」
「隊長~作戦中にフラスは死ぬかもよ?」
「なにぃ?」
「俺の手によって。」
ブチン
「ぐずぐずしてねぇで!テメーらはさっさと行けぇぇぇえ!」
アーロンの叫びで作戦が開始された。
そしてイース海に大艦隊が攻めてきていた。まだ攻撃が始まっていない。その上空にリカが立っていた。懐からオプションギアを取り出す。
《氷符》【大寒氷海】
オプションギアを発動すると、リカが視認できる範囲の海が氷結した。リカは氷結した海に降りると鎧を選択ワークスした。
《選択》【雷槍トールェンク】
金色で装飾された槍を取り出す。その槍を投げ敵艦隊に突き刺さる。突き刺さった槍から電撃が放たれ数隻が墜ちる。そして艦隊よりデモンズトリガー部隊が現れる。
「それが闇のオプションワークスかぁ……俺は今!」
襲いかかるトリガー隊を殲滅する。
「機嫌が悪いだ!」
炎刃アグニを取り出す。灼熱の熱気が氷海を蒸発される。熱気から歩いてくる一人の女がいた。リカには見覚えがあり全身が震えていた。
「ね、ねぇさん……」
「ひさしぶりね…リカ。この玩具あなたが造ったのよね。凄いわね……落ちこぼれの貴女が造るんだから。」
それは双子の姉の黒木場伽凛がそこにいた。伽凛は天才だった。5歳で軍事施設のハッキングを誰の教えもなく成功させ、足取りを掴めぬよう改竄したり、株価を操作させ有名企業を倒産に追い込む。10歳で円周率の最終行程まで解いた。14歳で不治の病とされていた病気の特効薬を完成させるなどさまざまな功績を残していた。そんな彼女がこんな異世界にいるなんて誰も思いはしなかった。
「なぜ…ねぇさんがここに」
「あの方に呼ばれたからよ。私は妖嘛になったのよ。十本指の無名指…渇望のカリンよ。今の私はあんたにしか興味がないのよ。この手でズタズタにしたいからね。」
「ふぅ……敵とならば排除するのみだ!」
《選択〈天刃〉
【天之御中主神】
美しい翼を羽ばたかせ2つの刀を携えている。そして空中に数多の種類の剣を待機させている。
「いつみても貴女の作品は迫力があるけど詰まらないのよ。がっかりして無欲になる。」
《デモンズトリガー》
〈悪魔憑依〉【メデューサ】
メデューサ見たものを石に変える能力を持った悪魔。さらにその能力に手を加えた進化した悪魔。
「そんなものに!」
剣を射出するがそれは石になって砕け落ちた。飛翔しようと試みたら羽根も石になっていた。
「わからないでしょうね。この力がメデューサの能力が。はぁはぁ貴女の石の姿をみたいわぁ。」
「この変態が!」
《ワークス》〈無刃〉
能力を無効化する鎧に切り替えた。これで石にならなくてすんだ。
「能力を無効することはわかっているもの。だから詰まらないわ」
「うるせぇ!」
リカは全属性の妖力を刃から放たれる。それはカリンに直撃した。しかしカリンはその妖力を吸収した。
「この子メデューサは万物を石に変え、妖力を吸収する。その吸収した妖力は私の力になる!」
「くそぉ」
リカは膝を付いた。いつも強敵ならば笑って対抗する。しかし姉が相手ではそうもいかなかった。