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再戦

指名依頼の一件が一段落し、生徒会は次の日から通常の仕事が始まり早く終えた。

イツキは夜桜でいつかやろうとしていたユナの登録をしに赴いた。手続きを済ませてユナの初依頼を受けようと決めていた。


「僕これやりたいです。」


ユナが持ってきたのは薬草採取の依頼だった。初めてとはいえ、1人でやるには厳しいと思ったイツキは一緒に同行することにした。万が一ユナに何かあるといけないためである。それに十本指がまた襲ってくるかもしれない。


『シスコン』

『うるさいイザナミ。ユナに何かあったらどうする?』

『はいはい』


受付に行き、受注してもらい歩いて薬草が生い茂るアルヴ森に行こうとするが、そこで勝手にやって来たリカと一緒にいたイロハも同行することになった。なぜいつもこいつは……そして考えるのを諦めたイツキであった。久しぶりにのんびり出来ると思いゆっくりと森に入っていた。魔物ばっかりの討伐に比べればいくらか退屈な依頼だがたまにはこんな日常もいいかもと思いつつあった。

薬草が生い茂る場所にたどり着きユナは走り出して薬草を摘み始めた。イツキはそんなユナを嬉しそうに見ていた。


「キモイ。」

「はぁ?」

「完全に犯罪者の顔をしていたぞ。」

「ロリコン」

「なにいったんだよイロハまで。決して俺は…!?イロハ!ユナに付いていろ!」

「わかった。」


イロハはユナを守るように促した。リカも察して鎧盾型選択武装【金剛獣アルベリオンの鎧】と呼ばれる最高硬度を持つ鎧を纏う。突如雷が襲ってくる。その雷を妖力の防御膜と鎧盾で防ぐ。しかし膜はあっさりと破られ鎧盾で防ぐ。なんとか防ぎきったが砕けた。


「この妖気…来たか。」

「まじでか……最強硬度の魔石で作った防御力特化の鎧を破るなんてどんな威力だよ。」

「なんじゃアイカ?防がれるとは無様じゃなぁ。」

「うるさい。哀しいけど…もっと魔力込めれば良かった。」

「そんなちっぽけの魔力でやるからじゃ。久しぶりじゃな退魔師!借りを返しに来たぞ!」

「先ラクエイ仕事しよう。捕まえないとあの方が哀しむ。」


楽叡と哀華はそう喋っていた。あの時とは違い、少しの妖力で森が一瞬にして変貌を遂げてしまった。


「草映えね……これは真面目にやらんとマジで死ぬな。」

(イツキ……今度こそ祓うわよ。)

「わかってる。退魔師としての誇りに賭けて今度こそ祓う。イロハ!ユナを守ってやれ!もしかしたらそいつらの目的はユナだ!」


「いいねいいねぇやろうかぁ!」

「哀しいものだな。あの時の弱い退魔師をいたぶるのは。」


「リカ!行くぞー!」

「しゃあねぇな。休暇がとんだことになったな。」

完全武装フルワークス

「死ぬんじゃねぇぞ。」

「お前こそな。」


イツキは手に妖力を噴射して哀華アイカを捕まえ飛んでいった。


「待てなぁ哀華!其奴は儂が殺す…行ってしもうた…まぁよいそこのおなごは強いのか?」

「やってみるか?」


楽叡とリカは戦いを始めた。後ろにいるイロハはイリスと同化し、結界を張り見守ることしか出来なかった。


「お姉ちゃん。」

「大丈夫……勝つよ。」

ユナの震える手を握りしめた。イロハも万が一を備えて戦闘態勢に入っていた。

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