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事態の終息

ディランの街にあるギルドに到着したイツキたちは、早速窓口でギルド長のリキスを呼び出す。

窓口にいた女性の職員は初顔だったようで、、突然ギルド長に会いたいというイツキを見て、何を言っているのかしらという顔をしていたが、彼女の上司の職員が、慌てて説明を始めて、すぐにギルド長が顔を見せたので、新人の受付は終始驚いていた。

そして今はリキスの部屋に通されて、イツキたちは高価そうなソファーに座っていた。


部下かのじょが失礼したね。それで君たちは今日は一体何しに?」


そう言いながらも、ソワソワしながらイツキの言葉を待つギルド長リキス。


「この前受けた指名依頼の件なんだが、ナハトが危険な魔薬を売っていた者だ。」


そう言うと、リキスは険しい顔になってナハトを見る。ナハトは流石に緊張した様子で立ち上がった。


「すみませんでした。僕が街に混乱を起こしていた張本人です。」


包み隠さずに謝罪を続けるナハト。リキスが何かを言う前に、イツキが口を開く。


「連れてきた俺が弁護するのもおかしいと思われるかもしれないが、ナハトの薬は、単純に悪用する者がいたからであって、この薬を売っていた事自体は、悪い事ではないと俺は思っている。」


リキスは、最後までイツキの話を聞く姿勢だった。


「それにミナトはもうこの魔薬を売らないといっておるし、他に魔物を狂暴化させている犯人も、目星はついておる。」


 そこまで言うと、リキスは食い入るように口を開いた。


「犯人が分かったのか!』

「まだ話を聞いてはいないが、もう街を襲わせぬ算段はついてある。」


リキスは驚きの表情浮かべた後、イツキの話を聞いてほっとした顔に変えていく。


ディランの警備隊や、街のギルドの冒険者たちも、連日の魔物の襲撃で憔悴しきっており、今はまだ何とかなっているが、このままでは遅かれ早かれ、街はパニックになって大事になるところであった。


「らですがギルド長!危険な魔薬だと承知の上で、売っていた責任はとるつもりです。」


そう言ってナハトは再び頭を下げる。リキスは二人の話を聞いて、一つの結論を出した。


「ら話は分かった、顔をあげたまえナハト君。ギルドとしてはこの事件が、終息を見せるのであればそれが一番だと思っている。」


一呼吸おいてリキスは、ナハトを見る。


「ナハト君には、犯人が捕まるまでの間、ギルドお抱えの商人としてうちで働いてもらいたい。』


リキスにそういわれたナハトは、きょとんとした顔を浮かべる。


「いいんじゃない?」


イツキたちもそれがいいと頷いた。


「具体的には決めてはいないが、うちに貢献してもらおうと思うのだがよいかな?」


 ナハトは即座に頷く。


「分かりました、精一杯償わせていただきます!」


 こうして、ナハトはギルドで働く事になった。


「犯人については、またこちらから連絡をするので待って欲しい。」


イツキがそう言うと、リキスは快く頷いた。

こうしてディランでの騒動は終息を迎えた。次の日ディランからイースへと帰還していった。

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