サプライズ
いろいろ歌い、最終曲をちょうど歌い終えた時、後ろの扉が開かれ皆がそこに注目すると現れたのはラルドであった。息を整えたラルドはイツキたちのいる舞台上に向かっていった。この状況を知らないヒナさん、は焦っていた。ラルドはこの学園祭には来ないと言っていたのだから。イツキはマイクをラルドに渡して後ろに下がる。
「えーこれよりサプライズライブだ。」
「この曲はある人に捧げる歌だ。聞いてくれるなヒナ!」
「え?えぇ?」
「ヒナさんこちらへ。」
イツキはヒナさんを誘導して元の場所に戻りベースを弾き始める。
俺たちの時間が過ぎて
時代の季節変わって
いつか大人(おじさん、おばさん)になって
「今」を手放したって
握ることや話すことが
不可能だとしても
思い出すことだけは
いつでも誰でも
すぐにできるさ
もう会えなくても
声が聞こえなくても
君の姿はいつまでも
キヲクの中では
いつも笑っているから
自分の中に思いがあるから
時代が流れて変わっていく
季節移り変われば
みんな変わってしまって…
過去を変えて
未来を生きていこう
良い事や 嫌な事や
忘れていた事
思い出すから
変わってしまった
この宝物でも
あの時と同じままで
目に見えなくても
手が届かなくても話せなくても
「彼女」があるから
人は便利に出来ているから
「今」をいつでも感じられるから
もう辛くても
逃げ出したくても
君の姿はいつでも
彼(女)の中では
いつも笑っているから
自分の中に いつも ずっと きっと
思い出せる「今」があるから
困難や絶望があったとしても
それを乗り越え助け合い
未来を育むため