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第3話:侵入者

 大広間の奥まった位置に父皇帝と並んで座った。


 二人を中心にするようにして諸侯が腰を落ち着ける。


 順番に言葉を掛け、宴が始まる。


 多くの者が成人の祝いとして贈り物を持参していた。


 その内容も様々で、金銀で細工をされた装身具に儀礼に行う剣舞用の剣、絹で縫われた衣服。


 「ご成人おめでとうございます、皇女殿下」


 声を掛けてきたのは、南西の地カシュアを治める領主リドウだった。


 「ありがとうございます、お久しぶりですねリドウ殿」


 リドウは金脈から発掘される金が有名な南西のカシュアを治める領主で、父の良き家臣として周りからの人望の厚い男だ。


 白いひげが柔和な性格の彼を象徴しているようだった。


 「某からの贈り物も受け取ってくださいいますかな?」


 そう言って見事な細工が施された小箱を差し出す。


 ふと、父を見たが他の者と話し込んでいてこちらには気にも掛けていない様子だった。


 メイリは小箱を受け取り蓋を開ける。するとそこには碧色の帯が入ってた。


 「お気に召していただけましたかな?」


 「はい、とても綺麗ですねこの生地はカシュアの名産品でしたよね?」


 「左様です、皇女陛下にはこの色がお似合いかと思い急いで仕立てさせました」


 「ありがとうございます」


 後ろに控えていた女官にそっと小箱を渡した。


 その時小さな話し声が聞こえた。


 それは出入り口に控えていた兵士が父に伝言を伝える声だった。


 「…賊が……は、すぐに」


 それだけしか聞こえなかったが、この城にどうやら賊が入ったらしいことだけはわかった。


 「父様、賊と聞こえましたが?」


 父は苦笑しながら気にすることはない、とだけ言ってまた別の臣と話を始める。


 しかしメイリは自分の城に賊が忍び込んだことで胸がざわついていた。


 何か、嫌な予感がする…。


 そう思い気が付けば動いていた。こっそりと、大広間を抜け出したのだ。


 

 

昨日は更新出来ませんでした^^;一日一話更新が目標だったのにこんなに早く守れないとは…

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