漫才:働くおじさん
「漫才:働くおじさん」
二人「どうも~」
ボケ「子どもの頃やってたさ、はたらくおじさん、みたいな番組あったろ?」
ツッコミ「はぁ、そんなのあったな」
ボケ「気持ち悪い謎の生物が仕事を中継するやつ」
ツッコミ「ま、まぁ、どういう生物か分からんけど、そんなのがいたな」
ボケ「アレって、所謂、ブルーカラーの仕事だったろ?」
ツッコミ「言われてみるとそうかもな」
ボケ「汗水流して働く人を眺めて、お前仕事しすぎっていう番組だったよな」
ツッコミ「それは違うわ!」
ボケ「社畜をあざ笑う番組だったよな」
ツッコミ「子供心が傷つくから、止めろ!
(聴衆者に)子どもが大人の仕事を見てああなりたいっていう憧れる番組でしたよね」
ボケ「そうなんですよ、こんな大人になるな!っていうね」
ツッコミ「やめー!」
ボケ「きつい、汚い、気味悪い、臭いっていう、3Kね。」
ツッコミ「こら!気味悪いとか臭いってなんだよ!しかも、4Kじゃないか!
(聴衆者に)正確には、きつい、きたない、危険ですからね。
大体、仕事をしている人達に対して失礼でしょうが!」
ボケ「まあ、だから、あのブルーカラーの仕事ってのがいけないわけですよ」
ツッコミ「はぁ、じゃあ、何なら良いのさ」
ボケ「ホワイトカラーのさ、会議中の風景をやれば良いかなって」
ツッコミ「どんな感じになる?」
ボケ「(中継役風)"ほら、今日は、会社の会議室にやって来たよ!みんな一生懸命議論しているね"」
ツッコミ「まあ、そんな感じだな」
ボケ「"あ!今あの人が上司からのツッコミを巧みにかわしたね"」
ツッコミ「う、うん?」
ボケ「"ほら、あの人なんて責任を問われそうになったけど話を上手く別に話に持って行ったよ!"」
ツッコミ「…」
ボケ「"あぁ、あの人は怒られてへこんでいるね。可哀想に!"」
ツッコミ「ちょっと待て~!」
ボケ「え?」
ツッコミ「全然、楽しそうじゃないだろうが!子どもの夢を壊す気か!」
ボケ「いや、現実をちゃんと知った方が良いかなって」
ツッコミ「早すぎだって!もっとさ、夢のある感じにしろって」
ボケ「夢のある感じね」
ツッコミ「そうそう」
ボケ「"あ!あの人は企画を一生懸命プレゼンしているよ!自信満々のプレゼンがもうすぐ終わりそう!"」
ツッコミ「まあ、プレゼンって言葉を子どもが分からない気がするが…まあ、いいや」
ボケ「"会議に出ている人達にも好評みたいだ!企画が通ったら給料アップだし、会社にも貢献できるよ!"」
ツッコミ「う、うん?ま、まぁ、それは良いことだな」
ボケ「"あ!今まで黙っていた社長が急に話し始めたよ!"」
ツッコミ「社長さんにも褒められる訳だな」
ボケ「"あ~、鶴の一声で完全否定されちゃった!
プレゼンしていた人も言い返せなくて元気がなくなっちゃったね!"」
ツッコミ「お~い!」
ボケ「え?」
ツッコミ「夢否定!ネガティブすぎ!!」
ボケ「だって、社長が!」
ツッコミ「しゃちょう!!」
ボケ「ねぇ?だって、うちらだって社長に何か言われたら言い返せないし」
ツッコミ「そりゃ、そうだけど…。じゃなくて、子どもの夢!」
ボケ「夢?夢ね」
ツッコミ「そうだって!」
ボケ「それなら仕事中の風景にしよう」
ツッコミ「うん、まあ、分かった」
ボケ「"あぁ、あの人、仕事中だけど眠そうにしているよ、ほら、ウツラウツラとしているね!昨日も徹夜で仕事したからかな?"」
ツッコミ「…」
ボケ「"あぁ、ついに寝ちゃったか~!ん?上司がやって来たよ!…あぁ!!やっぱり、怒られちゃった~!"」
ツッコミ「おい!」
ボケ「"せっかく言い夢を見ていたのにね!"」
ツッコミ「そっちの夢と違うわ!!」
二人「ありがとうございました~!」