選ばれしエスパー
記憶が直った真奈美だが…。
選ばれしエスパー
「選ばれしエスパーは私一人で十分だ。」
勝手に、部屋に入り込んできた人が暗い声で言った。
「だ、誰!?」
「・・・・・・・美花理・・・。」
「え?奈津美知ってるの?この人・・・。」
「久しぶりだな。奈津美・・・。随分探したんだぞ。」
奈津美はその言葉を聞くなり、一層震えだした。
「どうしたんだ?
そんなに怖がらなくてもいいじゃん。
ただ、直ぐに楽になるだけなんだから。」
すると、美花理とよばれた女は、スッと拳銃を奈津美に突き出した。
「な、なんなの!?あなた!!」
「フッ。あんたも選ばれしエスパーだったな。」
「だから、選ばれしエスパーってなんなのよ!!」
「あ、真奈美あまりその人を刺激しないで・・・。」
「な、なんで?悪い人なんだよ?」
すると
どたどたどたどた
さっきの銃撃を聞いたのか、廊下から足音が聞こえた。
「チッ。邪魔が入ったか・・・。まぁ、少し命が延びただけだ。
その間に奈津美に事情を聞いておくんだな。」
そういって、美花理と呼ばれた女は窓から飛び出していってしまった。
「あの人なんなの!?ねぇ、奈津美!!」
と言って、真奈美が奈津美の肩を揺らしたそのとき
ガチャ
「大丈夫!?。真奈美、奈津美ちゃん。」
理恵が、ドアを開けて飛び出してきた。
真奈美の見舞いをしようとして、病院に来たときに例の銃声が鳴ったとのことらしい。
「うん。大丈夫だよ。お母さん。」
「ま、真奈美あなた・・・・。」
「えぇ、真奈美記憶が戻ったんですよ。」
突然直ったとの連絡を受け、理恵は多少驚きを見せたが、そのうち安心したように泣いてしまった。
「ちょ、ちょっと。お母さん。今奈津美がいるんだよ。」
「で、でも・・・・。」
といって、理恵はもっと号泣してしまった。
「真奈美。私このこと誰にも言わないから、もう少し泣かせてあげなよ。
そのくらい、おば様が真奈美のこと心配してたって、ことでしょ?」
と奈津美が言ったので、仕方なく真奈美はもう少し泣かせておくことにした。
数分後
「あ〜。すっきりした。
そろそろ、健太や良介君に知らせないと本気で私怒られちゃうわ。」
といって美恵は病室から去っていった。
「ってことで、さっきの騒動の成り行きを話してくれない?
選ばれしエスパーってなんなの?
あのひとはだれなの?」
美恵が帰ったことで、溜まっていたことを真奈美ははきだした。
すると、奈津美は立って、カーテンのところで、話し始めた。
「まず、選ばれしエスパーってとこから話すわね。
選ばれしエスパーってゆうのは、世界で、たった4人だけなれるエスパーってことなの・・・。
そのエスパーは全員が協力し、今の世界を平和にする役目があるの。
でも、もう一人は正体不明、二人目は真奈美、三人目は・・・・。」
「さっきの美花理って女の人ね。」
「えぇ」
「でもなんで?みんなで、協力しなくちゃいけないんでしょ?
美花理って人はなんで、私たちの命をねらうの?」
「さっき言ってたことを聞いていたのなら、分かると思うけど。
美花理は、美花理のほかにいる私たちエスパーを殺して、一人だけ手柄を取ろうとの考えなんだわ。」
「卑怯そのものね・・・。」
「えぇ。」
と言って、座り込んだ。
「でも、手柄を独り占めして、なにになるの?」
「この世界を平和にできれば、願いをひとつだけ聞いてもらえることができるの。」
「だれに?」
「この国の王子様・・・。」
「王子様?天皇とか総理大臣とかなら知ってるけど・・・。王子様ってなんか時代遅れじゃない?」
「えぇ。この話を私と美花理は信じられなかった。
しかし、この前何かの光に引き込まれ、ついて行ったらそこは夢の国のような場所だった。」
「夢の国?」
「そう。夢の国。それからよ。あの話は本当だったんだ。と美花理が私の命を狙いはじめたのは・・・・。」
あんなに仲の良かったのにと奈津美は歯をくいしばった。
すると急に真奈美は泣き出した。
「な、なんで、真奈美泣くの?」
奈津美はうろたえながら言った。
「だ、だって。そんなことに奈津美が巻き込まれてたなんて、全然知らなくて…。」
「なんだ…。そんなこと、気にしなくていいのに…。私が教えてなかったんだから真奈美は知らなくて当然でしょ?」
といって、奈津美は真奈美のことを抱きしめた。
「で、でも…。」
「いいの。私のこと少しでも思ってくれているのなら、私と一緒にもう一人のエスパーを探して、美花理に勝ちましょう?」
すると、急に真奈美は笑顔になり、
「うん!!」
と元気良く返事をした。
本当にお久しぶりです。
も〜。本当に最近忙しくて・・・。
なんせ、今受験生真っ盛りですから。
次の投稿いつになるか分かりませんね…。
なんか、またココが変もしくはココをこうしたほうがいいなど、どんどん教えてください!!