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Guild   作者: 真津 忠村
プロローグ
2/5

第一話 「G計画 4ターム開始」

読めばわかるかもしれませんが、この小説で出てくる人名、地名、歴史的背景は架空のものです。細かいところの突っ込みはお手柔らかに・・・・

彼はその記録を戸棚にしまった

その記録を含めた書類には「G計画 3ターム」と書かれていた


コンコン


木製のドアがノックされる音が響く。

その部屋はいまどき珍しく全方面レンガの壁で大画面の液晶テレビがかなり浮く。

天井は高く、机にはパソコンと数冊の書類、なぜか東の国の漫画が数冊あった。

部屋の中央の来客用のソファと机は新品同様だった。

これは磨かれているのではなく、使う人がめったに来ないからだ。

だが今回は使う人が来たようだった。客というわけではないが。


「師匠・・・・じゃなかったな。「A」クラス真田、参上いたしました。」


若い男の声が聞こえる。


―――――――これからだな――――――――


彼はため息をはいた。

彼は若くはなかったが、倦怠などのため息ではなかった

長い間の彼の『目標』

やっと中間地点まで来たのだ

その喜びや達成感などが混ざったものだった


「入れ」


彼は静かに言った







第一話 「G計画 4ターム開始」






不機嫌だ

すごく俺は不機嫌だ

何が不機嫌かというと

まずこの廊下

別に嫌いじゃないよ?なんというか・・・レトロっぽい?レンガ造りで

だけどこれが「あの人」の趣味だ、ということでもう嫌だ

そしてそこを歩いていること

気温、湿度はちょうどいい

さすがはギルドの誇る空調設備

誇っている人を見たことないけど

体調も万全

これは自分でも誇りに思う。風邪になった記憶はない。

それにしてもこれが散歩だったらどんなに清々しいことだろう

だけど「あの人」に呼ばれたからここを歩いている

あ~~~もう嫌だ







朝からネガティブなこの少年、名を「真田 シン」という

黒く長いコートを着て、中はやや細めのカーゴと適当なシャツ

黒く、実はくせ毛の髪は朝の格闘の末にふわっとした普通毛にまで押さえつけている

首には大きな古傷があり右目だけ赤い

年齢は彼自身は18歳くらいと思っているらしい

「はあ~。」

そうしている間にも真田は大きな木製の扉のある部屋に着いた

コンコン

「もしも~し」

ノックしながらだらしがない感じに言った

あっち側には聞こえないだろう声だった


「師匠・・・・じゃなかったな。「A」クラス真田、参上いたしました。」

敬礼をしながら大きめの声で言った

まだ廊下には誰もいないので遠くまでよく響いた


――――――――――なんでこんな軍人みたいなことやらなければならないんだ―――――――――――

ここだけは礼儀よくしなくては開けてくれない


「入れ」

ガチャ

鍵が開く音がした

このドアは「あの人」許可の音声を認識してロックの解除を行う

真田はドアノブを握り、勢いよく開けた

このなんともいえないイラつきをぶつけるために


バンッ!!


「師匠!!!また風俗代やら酒代やらのツケ俺に回したでしょう!!!」

真田は目をカッと開き、「師匠」のほうに山のような領収書を突きつけながら叫んだ

「風俗代じゃない。9割は夜の女神様へのお布施だ」

「そのやらしい女神様へのお布施を何で俺がしなくてはならないんですか!!」

「それはお前にも女神様の恩恵を分け与えてやろうと思ってな」

「100%あんたにしか恩恵は行き渡ってないがな!!」

「まあいいじゃないか。どうせたいした金の使い道もないだろ」

「少なくとも風俗よりはマシです!!!!」


このあたりでいつもどうり真田の怒る気力がなくなる


「もういいです。いい加減このやり取りにも飽きました」

「そうか。じゃあ、新しいネタでも考えよう」

「考えなくてもいいわ!!!」

真田はソファにドスッと音をたてながら座った






このクソ・・・・師匠について俺から説明しよう

本名は・・・・・エドワード・・・なんたらっていうらしい。本名呼ぶ人いないから忘れたけど

年齢は不明、見た目だと30後半ぐらい?に見えるが昔から変わってないからわからない。どうでもいいけど

髪型はオールバック、サングラスかけて、ちょっとあごと口周りに髭がある

本人いわく「髭と女は美学だ」・・・だそうだ。わけわからん

昔日ごろの恨み・・・・・ちょっとした悪戯心で寝てるときに髭全部剃ってやった

こっちの方が若々しくていいじゃん。と思ったのもつかの間

その後異常に怒られた。とにかく怒られた。怒られた後・・・・・・・・あれ?


ナニサレタッケ?ゼンゼンオボエテナイナ。アハハハハ


はっ!トリップしかけた!すまない。なにか歪んだ記憶が復活しそうで・・・・

話を戻そう。

服装は・・・たびたび変わる

前はアロハシャツに短パンだったし、その次は落語家が着てそうな浴衣だった

今は何故かスーツを着崩している。

チョイ悪親父とか言いたいのかな?古くね?今の流行イマイチわかんないけど

一見タダのエロ親父だが、まあそのとおりなんだけども

これでも一応、「ギルド」の創設者だそうだ



ギルドとは

50年前ほとんどに国がどこかと戦争をしていた

その戦争は大体長期にわたり続けられ、戦争に参加するどちらの国も消耗しきっていた

そこで師匠率いる「ギルド」が結成され、戦争は一気に収縮した

どうやったのか

「戦争はやめろと言ってももやめるわけにはいかない、これは解決できないことだ、だから俺らは早く終わるように手伝ってやっただけさ」

ギルドは戦争に参加し味方に勝利を与えた

何故勝てたか、それはギルドの隊員(だいたいは隊長に限られるが)にはそれぞれ特別な能力を持った人々がいた

要するに超能力だとか魔法だとかそういうのを使える人が戦争に参加していた。という風に考えてくれればいい

もちろん普通の人も所属している、どういう経緯でここにきたのかは不明だが

とはいえ、スプーン曲げられるとか瞬間移動できるとかそういう胡散臭いような超能力ではない


ん?でも確かいたな?


どういう能力かはまた後日・・・・

そうして現在は紛争、抗争などの早期終結、及びいわゆる『ウラの仕事』の請負機関になっている

それもかなり所属人数がいて、軍事部門だけでも1万とも2万とも言われている


絶対何の仕事もしていない奴いるだろ


その軍事力を持って大国の独裁や戦争を押さえつける役割も担っている

それでも戦争はなくならないんだから困ったもんだ





「さ~なだ~?さ~な~だく~ん?これ異常無視してるんだったらこの君の恥ずかしい写真を窓からばら撒くよ」

「は!!ごめんなさい!それだけは・・・って何持ってんだアアア!!」

「ん?これ?これは真田が借金の形に女装パブで働いているときの一コマ・・・・」

「そんなこと聴いてるんじゃないし、大体何でそんなモン撮ってんですか!!?」

「だって暇だったから」

「暇って、あの時師匠あの時どうしても手が離せない仕事があるから代わりに借金返してくれって言ってたじゃないですか!」

「そんな昔のことはどうでもいいじゃないか」

エドワードは真田の肩をぽんぽんたたきながらからかうように笑った

「それ決めるの俺なんですけど・・・・」

「まあまあ、とりあえず落ち着け」

「誰のせいで・・・・・ん?」

エドワードは真田の言葉をさえぎるタイミングで真田に資料を投げた





「『仕事』だ」




to be continued......























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