7.初撃は海の上で
「は、八丈島を征服!?」
「そうだ」
「馬鹿なの?あんた!」
「 いやいや、俺は本気だぞ」
フゥーー。まさか、こんなに反対されるとは。てっきり、みんな胴上げ万歳で感謝されると思っていたのだが。
「本気って言ってもどうせ死んでリスポーン地点に戻って来るのがオチですよ!」
「え?負けるの?」
「そりゃそうですよ、なんせ相手は僕達の倍いるんですよ!」
パーシが言う。
「人数なんて大して気にならんよ、倍って言っても10人くらいだろ?何とかなるよ」
「………見損ないました」
「そうか?俺は勝ち確だと思うが。まあ、そんな事はいい。少し説明しよう。八丈島の大体の形は分かるか?」
「はい。こんな感じです。」
そう言うと、パーシは地面に木の棒で大まかな地図を書く。
「大体の狩場は森で、いつもは真ん中辺りの開けた土地に住んでいる?そうだな?」
「すごい!な、何で分かったんですか?」
「まあ、大体の形を見たら……な。で、上陸ポイント………ここだな。ここをAポイントとして、次に、初撃を与える位置は……
「ごめんね。作戦考え始めるといつもこうなるのよ」
「リィルさん……ちょっとは勝機が見えて来ましたよ…」
「まあ、だいぶ博打みたいなとこあるけどね……」
「はぁ」
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そんな訳で15分後
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「各班!配置につけー!演習を始めるぞー!」
「ああ……もー無理」
「何回演習させる気だよ…」
「くたびれたー…」
「よし、明日の早朝4時に奇襲する!それまで仮眠!」
「げえ、4時起きとかマジだるいぃー」
「騒がず、寝るっ!!」
「「「「サーイエッサー!!」」」」
だいぶ張り合いと協調性はついたようでよろしい。
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俺達は、昨日の早朝奇襲作戦の演習と同じ様に配置につく。
準備は万端。
「夜明けの始まりに…奇襲だっ!」
ドゴオォォーン
リィルの魔法が合図になり動きだす。
「オラァァァ!」
「ゲッ!パーシ!スーチカ!」
相手方は突然の襲撃とかつての仲間の攻撃に怯む。
「グハッ」
早くも交戦が始まり、倒れた奴もでてくる。
最初の方は寝起きだった相手の方が押されていたが、少し慣れて来て、数で圧倒して来た。
「引けっ!パーシ、スーチカ!」
「「はい!」」
「何?協力者だと!?」
「リーダー!あいつら船で逃げる気です!!」
「何っ!逃すかっ!!船を出せ!」
「迎え撃つ!!」
中途半端ですみません