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5.BBQ

「3人集まろうが、1人だろうが同じなんだよ!」


そうすると、ケーミカバルはその長い荊を俺達に向かって振りかざした。


「池戸!」


「フッ!」


そうすると、池戸は荊に突っ込み、その棘だらけの荊を足で跳ね除けながら懐に突っ込む。


「なっ!」


ケーミカバルは池戸をもう片方の腕で受け、跳ね返す。


しかし、丘屋はその隙を見逃さず、攻撃を仕掛ける。


「ゲハァ……」


丘屋の蹴りを受けたケーミカバルは、池戸から一旦離れ、丘屋と戦おうとするが、


「我を視界から消さないでほしいな………」


池戸はそう言うと、丘屋の方へ襲いかかるケーミカバルを狙って殴りかかる。


その気配に気づいたのか、ケーミカバルは池戸の方へ向かって、踵を返しその鋭利な爪で引っ掻こうとする。が、


その瞬間に放たれた石がその足を止める。


「お前ぇぇぇ!」


俺だ。ブルーウルフ戦で持っていた石を投げてみた。


「ほら、来てみろよー」


スーパーの特売の2倍くらい安い言葉で挑発する。


「おいぃ舐めるなぁぁぁぁぁ!このぉぉぉ!」


そう言うと、池戸と丘屋の間にいたケーミカバルは、弓から放たれた矢のような速さで突進してくる。


そして、ケーミカバルの胴が俺に当たる5m前、俺は横っ飛びで攻撃を避ける。


「あぶねーわ」


振り向き、ケーミカバルの方を見ると、反動で動けないようだった。


「終了だ。覚悟しな」


「くそおおぉ、ぎぎぁぁぁあ!」


ケーミカバルは俺を睨みつけるが、俺はケーミカバルの方へ歩き、右足を後ろに下げ、


フッ


一瞬のうちで、その足をケーミカバルの胴に突き立てた。


「が、ガハァ……」


よし、倒したぞ。



『おめでとうございます。称号【足技使い】をゲットしました。』


おー。称号ゲットは嬉しいけど、スキルの【ステータス閲覧】が無いからどうなったかサッパリわからん。


「なぁ。なんかあるぞ」


ん?なんだ?あれは……宝箱?まあダンジョンボスって言ってたし、現れてもおかしくないな。


「開くか?」


「「もちろん」」


まあ、ここで宝箱型のモンスターなんてそんな無粋な真似はしないか。


「開くぞっ!」


池戸がその宝箱のガチャとした音の後に見たのは炎のように揺らめく、『斬』とかかれた魂のようなものだった。そして、その奥には『説明書』と書かれた一枚の紙切れがあった。


「えーと、なになに…



**********************


アイテム 斬の魂


レア☆☆☆☆☆


装備品。刀に命を捧げたある男の魂。攻撃に斬属性を付与する。精霊業だけが装備可能。


**********************


「なかなかのものだな。で、精霊業はいるか?」


「俺は物理業だけど」


池戸は物理業のようだ。


「私は魔法業よ。」


丘屋は魔法業。


「しかし、バッチリ分かれたなぁ。」


「なら、トリテンが装備しろよー」


「そうそう」


「トリテン言うな!」


俺が長年ユーザーネームとして、使っているのは、トリテンというまあ簡単な名前なのでオフでも2人に言われている。


「トリテンもユーザーネームで呼べよ」


「確かに!前と同じユーザーネームでやるからリィルと呼んで!」


「ウロボロス……いい響きだ……。」


「てか、どうやってカーソルまで、そのユーザーネームに変えたの?」


「え?ヘルプにあったじゃん!」


「え?ヘルプ?全然使ってないや」


「もー。そういうところがねー」


「全くやれやれだなぁ」


何でそんなに責められるんだよ……。



**********************



と言うわけで、変更完了。他にもレベルの事とか、それぞれの職業の事とか聞かれました。


「取り敢えず、腹減ったなー。食料とかどうするの?」


「あれ食う?」


そう言って、指差したのはさっき倒したケーミカバルの死体。


近くと、意外と使えそうな素材があったのでちょっとアイテムボックスにしまっておくか。


「げぇ」


ヌメッと触感が気持ち悪い。


「触らずにボックスに入れれば良いのにねー」


「本当それな」


「そう言えばブルーウルフの肉も剥ぎ取っておいたけどどうする?」


「まじ?あれ強くて手出さなかったんだけどね…」


「右に同じ」


「魔法業!火起こせる?」


「えー使った事無いし、魔法。」


「それを言ったら俺は精霊業だが、肉弾戦でダンジョンボスも、ブルーウルフも倒したぞ」


「まあやってみるけど………『火よ』」


何も起きない。


「………大丈夫か?」


「だ、大丈夫よ。今ので【小さな火使い】っていう称号ゲットしたから」


「『火よ』」


ポフッ


小さな火種。


あっ。


「消えた。」


「ちょっと2人共、火の付きやすい物集め来て!」



**********************



まあ、色々あって焚き火くらいの大きさにする事に成功。


「肉だ肉だ!」


「まるでバーベキューね」


そんな会話をして、一日目は終了した。


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