奇跡のカーニバル、開幕。
ー魔王城謁見の間・現代ー
後に魔王アデルちゃんはこの時の事を死んだ目でこう語った「悪夢とか地獄とかって所詮、人の想像の及ぶ範囲でしかないよな」と
自らが沈んだ血溜まりから圧倒的な存在感を纏い聖女が起き上がる。
騎士を包んだ球状結界が裂け闇の具現のような漆黒の人型が顕れ。
伏した盗賊を包んだ球状結界が解け奇跡の神性を放つ12翼持ちの堕天使が降り立つ。
直後、
「自己複製群並列演算術式【那由多】森羅万象皆塵に還せ『消滅魔法【還無】』」
「重力崩壊炉直列励起【崩界】世界の終わりを此処に『創世魔法【終焉】』」
「神権曲解【無限光】世界の始まりより来たれ原初の光『創世魔法【開闢】』」
指向性の欠片も無い全界攻撃×3により世界は唐突に終わりを迎えかけた。
これを奇跡と呼ぶのだろう、連携も相性も一切考慮されていない同一座標(魔王の顔)への同時同格攻撃なのが功を奏し【開闢】と【終焉】が拮抗し【還無】が全量を相殺。
本当にたまたまである。不幸なのは攻撃対象となった事で、唯一正確に状況を把握してしまった魔王だ。
その双肩には魔族の未来を飛び越え、突如世界の命運が託された。
完全に理解不能である、貴様らは世界の征服を企む悪しき魔族の王を打ち倒しに来たのでは無いのか?これではまるで...
視界が歪み上下が分からなくなり自慢の黒髪は一瞬で白み震えが止まらず全身の穴という穴から汁が垂れ腕の感覚が消え脚が震える。
これが...恐怖
[もはや勝敗など論ずる迄も無く可及的速やかに投降、届かねば次撃で確実に世界は滅ぶ]
消耗したのか三柱(もう人と思えない単位)共に伏している今しかない、全ての魔力を【身体強化】に注ぎ全速での無条件降伏を試みる。
「無条k(件降伏)」
そして今代の魔王は運が悪かった。
覚醒間もなく『全霊の攻撃魔法×3すら魔王には通じなかった』と誤解している破壊神の自覚が無い勇者パーティに...
無上、つまり最上級攻撃の前兆と誤認された。
「させ...ない!初級魔法【十字拘束】」
「やらせん!初級魔法【闇の呪縛】」
「くっ!初級魔法【光の呪縛】」
絶大な力の籠った魔力の十字架に磔にされ同格の光と闇の鎖でグルグル巻きである、なお封印系は死亡をトリガーにするような能力への対処も兼ねるため拘束力に全振りしており攻撃力はない。
「ちょ待」
「あきらめないっ!【麻痺】【沈黙】【鈍化】【鈍足】【凍結】【目眩】【暗闇】【呪縛】【恐怖】【脱力】【混乱】【弱体】【不運】【衰弱】【発熱】【悪寒】【乾燥】えーっと【洗濯】あ、これ違う【反転】【痙攣】【脆弱】【浮遊】【睡眠】【気絶】【戦慄】【散漫】【忘却】【封印】【中毒】【感電】【倦怠】【放心】【頭痛】【腹痛】【腰痛】【不眠】」(力量差により付与率100%)
ヤケクソデバフやめrあばばばばばくぁw背drftgyふじこlp;@:「」シテ...コロ...シテ...
「共に堕ちろ!【奈落】」
「一緒に来い!【昇天】」
...なんで道連れ技?見て?拘束ガッチガチや上にも下にも逝けんて頼むでおい、もうはよ終わらせてんか。
【奈落】と【昇天】を受けた【十字拘束】がこの世のものとは思えない音を立て軋む
「もう、拘束がもたないぃ...勇者様ァァァァ!」
「リーディアァァァ!」
「お嬢ォォォォ!」
なんという事でしょう、こいつら必死の形相で勇者を呼んでおります。
こんな...こんなクソみたいな自作自演が許されていいのか!?
貴様らにはこの瀕死の魔王がどんな怪物に見えている??
化物が見たければ鏡でも見とれ、ホンマに。
え?勇者の結界なんか漏れてね??




