ゆめのはじまり
ー王国帝国間国境山岳砦・5年前ー
魔力は枯れ矢は尽き壁上魔導砲はオーバーヒート正門も限界だクソッ!
王国特別国境警備隊と言えば聞こえは良いが、実際は騎士登用をエサに食い詰め傭兵を家族ごとオンボロ砦に閉じ込めて帝国連中への足止めの捨て駒って訳だ!ふざけやがって...!!
ーー本当に救いようがありませんね、ニンゲン。諦めて天の裁きに委ねられては?ーー
黙ってろ神の使いっパシリ、まだ終わってねぇ!
ーーもちろん、私は約束は守りますよ依代殿。貴方が願うのが先か、人類に絶望するのが先かゆっくりと、ねーー
「ギリアムの頭ァ、もう正門がもたねぇ!」
「ッ!死守しろ!地下牢の扉はまだ壊せねぇのか!?早く人質連れて逃げねぇと全滅しちまうぞ!!」
『警告、遠隔操作により当施設の自爆が選択されました。管制塔メインコア解放露出、排熱停止、制御停止、超過稼働開始。危険、職員は直ちに退避してください。繰り返します...』
ーー足止めではなくエサでしたか...とても、この上なく不快です。ニンゲンーー
珍しく意見が合ったな、ここまでか...だがな王国の腐った豚共よぉ、てめぇらも全員道連れだ。任せていいんだよな?
ーーえぇ、神の名のもとに全人類は平等に裁かれる。もれなく滅びるでしょうーー
「傾聴!総員退h
「ギリアムの頭ァ!王国側より不明部隊接近、王国旗確認!暫定支援勢力!」
「どこの自殺志願者だ!?手旗信号急げ!『陥落/自爆/退避』!!ついでに総員に退避命令!」
「はっ!信号了解!...我々は地獄へお供させて頂きます、頭。」
ーーよい部下を持ちましたねーー
あぁ俺には勿体ねぇよ...本当にただひたすら、無念だ。
「『陥落/退却』...っと、あれ?
???援軍急速接近!!!信号誤認か!?
...なんだあれ??フモト村の勇者祭神輿?」
「ノォォォォォオォオオオオオ!!!」
中央広場に飛び込んできた一団の勇者を祭る神輿が黒い流星と成り暴走状態のコアへと一直線に流れ行く...
この日、俺は運命に出会った
ーーこの日、私は運命に出会いましたーー




