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『クレイドル』 ―少年コウの物語―  作者: みゃも
【第八話】『クレイドル スペシャル!』 《カナワン・ホースキンの夢と小さな命》
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《カナワン・ホースキンの夢と小さな命》 ―11―(付録話)



 これは、今回の『クレイドル スペシャル!』用の付録みたいなモノです。お気軽に、「ああ、こんな感じか」という程度で、お楽しみください。






 そして、宇宙では……。

「───で、ホースキンさんは何と? ローウェン・コーン技師」

「……ふん。私用で、どうしても外せん用事があるそうじゃ。あの、バカめ」

 ローウェン・コーンはそこで吐息をつく。

「仕方ない、艦長。我々だけで、惑星クレイドル(新天地)へ向かうとしよう───」

「はい。分かりました。

よいか、各員! これより【HOP】バイカリへ向かう。各自、発艦準備せよ!」

「はい。【HOP】管制システムへ、《航路予約》送信します。

予約レベルSクラス:ステルス通信、送信前確認。内容……全て、正常確認(オールクリア)

通信前擬似アンカー送信……許可、不正アクセス無し、正常確認(オールクリア)

予約本体、ステルス送信をします!

【HOP】管制システム(ステルスモード)よりの航路座標、受信。航路確認……異常なし、正常(オールクリア)

「【HOP】管制システム(ステルスモード)航路座標、受付、確認。問題ありません。

高圧式ホールスラスター動作確認します……正常確認(オールクリア)

《艦内管制システム》確認……異常なし」

「よし、発艦だ!」

「了解。

第一次、エネルギーシールドを展開します。……展開、完了。異常ありません」

「ホールスラスター、点火。惑星軌道離脱タイミング、【HOP】バイカリ合わせ確認。

離脱タイミングまで、3……2……1……離脱! ホールスラスター全開!!

現在、秒速10万キロ。《オーバードライブ不可圏内》からの離脱まで、残りあと15分45秒です」

「今回は、オーバードライブの『超過(スペックオーバー)』モードで向かう。テストレベルS1だ。180%までが目標だから、覚悟しておいてくれ。

念のため、倍距離まで安全マージンを取る。オーバードライブ100%にて航行。その後、150%まではいつもの通りで構わない。

160%からは、1分置きにレンジアップ。但し、時空ノイズ中和剤ネオ・イオン濃度条件次第、とする。

これは、特に注意せよ! 残りの生涯を、時空の狭間で終わらせたくなければな……」

「了解しました! オーバードライブ不可圏内からの離脱まで、残り12分と15秒です」


 その間にも、惑星フライドの衛星の近くを、体感的に高速の対向車線の車以上のスピードで通り過ぎてゆく。


「オーバードライブ不可圏内からの離脱まで、残り1分です」

「ホールスラスター停止。オーバードライブの準備をせよ。不可圏内からの離脱で、速やかに切り替え!」

「了解しました。ホールスラスターを停止します」

「第二次エネルギーシールドを展開します。……エネルギーシールド、展開完了。

エネルギーシールド外郭部、擬似オーバードライブエリアとの照合確認……オーバードライブエリアとの干渉なし、スペック内、判定OKです。

続いて、シールド内ネオ・イオンバリア濃度チェックアンカーを打ち込みます! 射出!

正常域……各、チェックアンカーの到達を確認! スペック判定、全てOKです」

「オーバードライブ可能領域へ到達! オーバードライブ、始動! レンジ10%!」

「オーバードライブエリア、発生を確認。エリアとの干渉なし、判定OKです」

「第一シールド・第二シールド共に、内部ネオ・イオンバリア濃度に変化なし。

レンジアップします。……20%……30%……40%……50%……75%……100%通常最高速度です」


 そうこうしている間にも、惑星フライドよりも遠い惑星の隣を、目にも見えないほどの速さで通過していた。


「《オーバードライブ不可領域》より、倍のマージンを超えました」

「時空ノイズ中和剤ネオ・イオン濃度を、スペックオーバーレベルに変更します。……変更完了」

「シールド内ネオ・イオンバリア濃度、スペック確認……+0.0012~-0.0047。判定、OKです」

「もう少し、上げよ……」

「はい。再度、注入します」

「シールド内、ネオ・イオンバリア濃度スペック確認……+0.0035~-0.0027」

「よし」

「オーバードライブ『超過(スペックオーバー)』モード。レンジ110に%レンジアップ!」


  ───ゴン……


 次の瞬間、重く鈍い衝撃波で艦内が揺れた。

「時空の壁を越えましたね……」

「こればかりは、未だに慣れないなぁ……」

「いいから、早く確認せよ! 時空の狭間(はざま)で暮らしたいのかッ?!」

「あ、すみません! 

シールド内、ネオ・イオンバリア濃度スペック確認……+0.0033~-0.0028。判定、OKです」

「《艦内管制システム》に異常なし」

「オーバードライブ『超過(スペックオーバー)』モード。レンジ120に%レンジアップ!」

「シールド内、ネオ・イオンバリア濃度スペック確認……+0.0031~-0.0034。判定、OKです」

「《艦内管制システム》に異常なし」

「了解。オーバードライブ『超過(スペックオーバー)』モード。レンジ130に%レンジアップ!」

「シールド内、ネオ・イオンバリア濃度スペック確認……+0.0028~-0.0037。判定、OKです」

「《艦内管制システム》に異常なし」

「了解。オーバードライブ『超過(スペックオーバー)』モード。レンジ140に%レンジアップ!」

「シールド内、ネオ・イオンバリア濃度スペック確認……+0.0023~-0.0047。判定、OKです」

「《艦内管制システム》に異常なし」

「待て! ……ネオ・イオン濃度をもう少し上げよ」

「はい。再度、注入します!」

「シールド内、ネオ・イオンバリア濃度スペック確認……+0.0031~-0.0024。判定、OKです」

「よし」

「了解。オーバードライブ『超過(スペックオーバー)』モード。レンジ150に%レンジアップ!」

「シールド内、ネオ・イオンバリア濃度スペック確認……+0.0021~-0.069。判定、グレーOKです」

「《艦内管制システム》に異常なし」

「ネオ・イオンをもっと注入せよ! グレーOKなど、NGとまるで同じだ!」

「はい。再度、注入を開始します! 注入しました」

「シールド内、ネオ・イオンバリア濃度スペック確認……+0.0027~-0.059。判定、OKです」

「もう3度だ」

「了解。再度、注入します! 3回、注入しました」

「シールド内、ネオ・イオンバリア濃度スペック確認……+0.0039~-0.034。判定、OKです」

「よし。160% これは、人類史上だぞ。くれぐれも、慎重にな……」

「了解。オーバードライブ『超過(スペックオーバー)』モード。レンジ160に%レンジアップします!」

「シールド内、ネオ・イオンバリア濃度スペック確認……+0.0021~-0.0049。判定、OKです」

「《艦内管制システム》に異常なし」

「2回、注入せよ!」

「了解。再度、注入します! 2回、注入しました」

「シールド内、ネオ・イオンバリア濃度スペック確認……+0.0027~-0.0033。判定、OKです」

「よし」

「待ってください! 大変です!!

第二シールド外郭部に、時空ノイズ・スペックアウト発生! 第二シールドが一部、クラック! 現在、自動修復中です」

「───なにっ!?」

「シールド内、ネオ・イオンバリア濃度スペック確認……+0.0012~-0.0087。判定、グレーOKです。

但し、第二シールド内……-0.457~-0.976。ダメだ、NGです! 

第一シールド内への侵食が懸念されるので、ネオ・イオン注入アンカーを直ちに引き戻します!」

「頼む! 現在の第一シールド内濃度は?!」

「あ、はい! ……+0.0009~-0.0127。艦長、危険です!!」

「ネオ・イオンを直ちに、連続注入せよ!! 3秒置きにだ!」

「了解しました! 3秒置きに連続注入します!!」

「シールド内、ネオ・イオンバリア濃度スペック確認……+0.0012~-0.0087。判定、グレーOK。

但し、ネオ・イオンバリア下降傾向有り! 引き続き、注入を願います!」

「これは……いかんな」

 それまで黙ってその様子を見ていたローウェン・コーンが口を開いたのだ。

「……今回は、中止にしますか? ローウェン技師」

「ああ、今回は運がなかった、と思おうかい。危険な冒険もほどほどに、だの」

「分かりました」

「シールド内、ネオ・イオンバリア濃度スペック確認……+0.0006~-0.0097。判定、グレー!

ダメです、上がりません!! 間もなく、危険域です!」

「わかった! オーバードライブ実験を、直ちに中止する」

「はい! オーバードライブ。レンジ140に%レンジダウン!」

「シールド内、ネオ・イオンバリア濃度スペック確認……+0.0007~-0.0097。判定、グレー!

おい!! 本当に、ネオ・イオンは注入しているのかッ?!」

「ちゃんと注入してるわよッ! うるさいわね!!」

「くそっ!!」

「ふむ……クラックした第一シールドが。この時空圧の中では、修復出来ずに()るのだろう……。

艦長、ここはオーバードライブの『超過』モードを一度取りやめるのが懸命だと思われる。

艦内クルーの集中力にも、乱れがある様子だしな。まあ、この状況では仕方あるまい」

「……分かりました。

各員、オーバードライブを75%にまで下げる。直ぐに減速! 但し、残りは1分毎にレンジダウン。オーバードライブの後部エリアとの干渉に、特に注意し慎重に行ってくれ! 基本だからな。

ネオ・イオンの注入も、常にモニター監視しながら行ってくれ! 最後まで、気を抜くな!」

「了解しました」

「……ふむ。これは、まだまだ課題がある、ということかのぅ……」

 ローウェン・コーン技師は、この結果に、そう漏らしていたのである。








オーバードライブなどの細かい設定などは、今度修正される可能性が多々あります。なにぶんにも、素人の思いつきで描いてますので……多分、問題だらけだと思います。

ドラえもんの『どこでもドア』レベルでご理解頂ければ、幸いです。


 最後に、今回のこの作品に対する評価などを頂けると嬉しいです。出来ましたら、どうぞよろしくお願いします(__


■本来、全五話で最終回となっていた本作品でしたが皆様からの評価にお応えして八話まで延長し、丁度切りも良く。今度、リアル投稿用作品にも力を入れようかと思いますので、『クレイドル』を完結処理とさせて頂きました。長期間、放置になる可能性がありましたので、その様にした次第です。

 また再び、この作品を通じまして皆様に会えることを切に願い、一旦これにて幕を閉じたいと思います。これまで本当にありがとうございました。感謝致します(__


 


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