表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『クレイドル』 ―少年コウの物語―  作者: みゃも
【第八話】『クレイドル スペシャル!』 《カナワン・ホースキンの夢と小さな命》
36/38

《カナワン・ホースキンの夢と小さな命》 ―9―


 ……よかったわぁ~。分かってくれたんやな。

 分かったら早よぅ、行かなアカンで、おっちゃん!! 急がな遅れる。

「今、コウの奴。なんと言ったんでっか?」

「ハハ。『もう心配はないから、大丈夫ですよ♪』って言ってます」


 ──へ?! ちょっ!? 今のうそや! デタラメや!! ホーキンのおっちゃんも、メチャメチャやぁあー!


「そうなんですかぁ? やぁ~、それはよかったですわぁ。ホンマにぃ~」

「うんうん♪ 全くやなぁ~!」

 なぁに、納得してるのやぁあッ?! 今のデタラメやでぇー!!

 もうメチャメチャやぁ~。もうみんなイヤやぁ~。

 自分がそう怒っとると、ホーキンのおっちゃんが耳元で突然にこう囁いてきた。

「コウくん、聞こえてる?」

 ……聞こえてるわ! この大ウソつき! もうキライやぁあー!! 折角、人が親切で心配してやったのになんや!

 ホーキンのおっちゃんなんてもう知らん、大キライやぁああー!!!

「そんな夢なんてね。その内、機会さえあればいつか叶う事もあるから、別にいいんだよ。

でもね。コウくんとの今は、今のこの瞬間しかないでしょう?」

 ……え?

「よぉーし! 外のみんな、早く、中に入って来てぇー!!」


  ──ガラッ☆


「なんや。安静に、って言うから外で静かに待機しとったのに。もぅ、良いんかい?」

 アレ? この声……いつも、鉄板に来てくれてる……。

「やあやあー。コウの大将が倒れた、って聞いて。もぅびっくりしちゃったよ」

 シ……シンゴ兄ちゃんかぁ~? 

「いやぁあ~、ホンマに。よかったわぁー! これで逝ってもうたら、自分のせいかと思うて、ホンマに自分の方が精神的に逝って死んでまいそうやったでぇ~♪」


  ──ゴンンッツ!!☆☆


「逝く、とか。死ぬ、とか。縁起でもないこと、言うなやぁあー!?」

「あ……すんません」

 アハハ♪ みんな……みんな、わざわざ来てくれたんかぁ……?

 そんな騒がしい病室の中、ホーキンのおっちゃんが、自分の耳元で再びこう言った。

「分かるかい? コウくん。これがコウくんの、〝命の重さ〟なんだよ♪

それに比べたら、ワタシの夢なんて、小さなモンさ!」

「……」

 そんなコト……。

 そんなコトない……そんなコトないで、ホーキンのおっちゃん。

 コレは自分の重さ、なんかやない……そないな小さなモノやないのや。これはみんなの、みんなの……。一人ひとり、みんなの……。


           〝気持ちの重たさやぁ──!!〟




            《挿入歌》


   心に、あっ、いっ、がっ(愛が)♪ 芽生え、始・めっ・たっ♪

     ほぅ~ら、ボクを~見ぃ~てぇ~ごーーらん~~~♪

  心が、いっまっは(今は)、【HOP】な きっぶっんっ(気分)! 

     ほぅ~ら、ボクを~見ぃ~てぇ~ごーーらん~~~~~♪


           苦しいことも時にはあっるー

           悲しいことも時にはあっるー

           そんな時は泣いて笑ってぇー

           そんな思い、洗い流そうよ!

             


「あら、この子。急に泣いちゃって……よっぽど今まで、辛かったのやろうねぇ……?」

「……うん。もっとこの子のこと。大事にせなアカンなぁー、オレたち」

「ホンマやなぁ……」


 そうやない……そうやないのや、おばはん。そういう涙と、今のは違うんや……!



           嬉しいことも時にはあっるー

           楽しいことも時にはあっるー

           そんな時は皆と手繋(つな)いでぇー

           この思いを、広げ伝えたいよ!

             

 心に、あっ、いっ、がっ(愛が)♪ 芽生えて、いっ・たっ・らっ(行ったら)♪

     ほぅ~ら、ボクを~見ぃ~てぇ~ごーーらん~~~♪

 心が、いっまっは(今は)、【HOP】な きっぶっんっ(気分)! 

     ほぅ~ら、その手を~(つか)んでぇ~ごーーらん~~~♪

     ほぅ~ら、この手を~(つな)いでぇ~ごーーらん~~~♪


     そ~の~思いを~、繋げてぇーごーーらん~~~♪

 



「コウちゃん。みんなの声、いま、聞こえてる?

みんな、コウちゃんの笑顔が早く見たいって言ってるよ? だから早く、元気になってね」   

 ホーキンのおっちゃん……つくづく、大ウソつきや。  

 ……でも、みんな……みんなどの道、勘違いもいいトコやなぁー……。


 この時、自分、つくづくそう思うたのや。でも……みんなの気持ち、ホンマにホンマ。嬉しいでぇー!






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ