episode8 -リベンジマッチ-
初めまして「あるき」と申します。
初投稿になります。
小説書くのは初めてですが、夢に見た物語が面白そうだったので書いてみました。
誤字脱字どころか日本語がおかしいところあると思いますが、ご容赦ください。
寝室と書斎につながる廊下の扉が軋みを上げて開いた。
「──健一君!ってダイジョブ…?」
振り向いた先、懐中電灯の灯りが揺れ、優里先輩と茜が姿を現す。
健一は、濡れたシャツの裾を軽く絞りながら顔を上げた。
「あぁ、全然!そっちはどうでした?」
「こっちは……寝室で日記を見つけたわ。たぶん娘の書いたもの」
茜が手にしていたノートを差し出す。
健一が受け取ると、ページの端は水ににじみ、インクがかすれていた。
「最初は、おしゃれな鏡が嬉しかったって……でも途中から、“誰か”が鏡の中にいるようなことが書かれてた」
優里先輩の声は硬い。
「たぶん、鏡が徐々に精神を侵食していったのよ、理想とのギャップを引き金に。で、書斎にはお父さんの記録があった。悪魔の文献を集めてたわ。娘の異変に気づいてたけど──最後は、手遅れだったって……それでも一人にはしないって、書いてあった」
「それでお父さんは殺され、娘さんは取り込まれたままになっているのか…」
空気が変わる。視界の先、廊下の奥──さっき逃げた鏡が、再び姿を現した。
「戻ってきたか……!」。
鏡は、まるで意思を持ったかのようにふわりと浮かび、じわじわと三人の前に近づいてくる。
健一の隣で、優里先輩が一歩踏み出す。
「……この鏡…娘さんは、きっと……もう…終わらせてあげよう。」
その時だった。鏡の中心が淡く光を放ち始める。
光は脈打つように強まり、優里先輩の顔を正面から照らした──
「……っ!」
彼女の動きが止まり、その場に膝をつく。瞳が虚ろになり、身体から力が抜けていく。
「優里先輩!」
健一が叫ぶも、彼女は応えない。
「カバーに入る!!」
茜が即座に駆け寄り、優里先輩の肩に手を伸ばす──その瞬間。
鏡が再び光を放つ。
今度は茜に向けて、より強烈な閃光が放たれた。
だが──何も起きなかった。
鏡が、まるで戸惑うように揺れる。
「……効かない?」
健一は目を見開く。茜の姿は鏡に、はっきりと映っていない。像が乱れ、反射が曇っている。
「私は“こう在りたい自分”を常に通してるの。だから、今さら“理想との落差”なんて突かれても、揺らがないのよ」
凛とした声音で言い放つ。鏡が戸惑うように揺らぎ、黒い触手が怒りをぶつけるように茜へと伸びる。
「──甘い!」
茜が踏み込み、拳を突き出す。
「対妖異格闘術-五の型 罪咎。」
霊力をまとった拳が鏡を打ち抜き、表面に鋭いヒビが走った。
次の瞬間、優里先輩の身体が小さく震え、光に照らされた虚ろな表情に、ふっと影が差す。
「私たちはあんたみたいなやつには絶対負けない。」
手鏡はそれが気に入らないのかより黒い触手を出現させるが、
茜には怯えているようにしか見えていなかった。
ご覧いただきありがとうございました!