表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/8

第8話 冒険者と資格

登場人物(とうじょうじんぶつ)紹介】


( ^ω^)【戦士】:好物は酸っぱい系パン、苦手な食べ物は香草と鮮魚のマリネ(匂いがキツイ&魚は焼いてある方が好き)


  ( 'A`)【射手】:好物はビーツとソラマメのシチュー、苦手な食べ物は血と肉の腸詰め(ちゃんと香草で臭みを消してくれていれば可)


(゜、゜*)【魔女】:好物は鯖のアクアパッツァ、苦手な食べ物は血と肉の腸詰め(伝統料理という地位にあぐらをかいている味)


( ・∀・)【神官】:好物は野ウサギの茶碗蒸し、苦手な食べ物はコーヒー(独特の苦味の良さが分からない。お茶でよくない?)


(*ФωФ)【王女(仮)】:好物は干しデーツ、苦手な食べ物は雑穀の粥(味がない)。

──魔法が存在する世界。さる王国の冒険者ギルドが運営する、通称『冒険者酒場』。ここでは冒険者を名乗る落伍者どもが日々集い、酒を片手に肴を片手に、旅の宴や情報交換、はたまた戦果によるマウント合戦などなど、世の為にならない下劣な与太話が繰り広げられている。



──これは、そんな『冒険者酒場』に入り浸る三流冒険者たちの(酔って記憶が飛ぶので)冒険譚には残らない日常の切り抜きである。



( ^ω^)「『問59.冒険者証に関する記述として、法令上、正しいものはどれか。


(1)冒険者証の有効期限の更新を受けようとする者は、冒険者ギルド本部、又はその者が冒険者登録を受けたギルド支部にて手続きを行わなければならない。


(2)冒険者は、冒険者証に係る活動を行うときは、常に冒険者証を携帯しなければならない。ただし、クエストや活動内容の性質上、冒険者証の滅失や汚損のおそれがある場合は、冒険者証に代えてその写しを携帯することで差し支えない。


(3)冒険者証を他人に譲渡又は貸与した場合は、冒険者証の取り消し処分を受けることがある。


(4)"冒険者活動に関する特例法"の違反により冒険者証の取消し処分を受けた者は、冒険者ギルドが定める期間、冒険者証を再取得することはできない。


(5)冒険者証は冒険者ギルドが交付する国家資格である。』



(ФωФ*)「こんなものカンタンじゃ!(5)!」



( ^ω^)「ぶー。正解は(3)だって」



(ФωФ#)「ガァァッ!なんでじゃ!?冒険者証は国家資格じゃろ!?」



(^ω^ )「えーっと、解説によると……あっ、へぇ~……」



( ^ω^)「『冒険者証は"国土開発庁(・・・・・)"が交付する国家資格です』だって」



(ФωФ#)「知らんわ!」



( ^ω^)「覚えろ。試験だからな」



( ^ω^)「ちなみに(1)の間違いはアレだ。更新はどこの支部でもできるって所が×だ。いちいち冒険者登録した支部とか本部なんて行ってられねぇからな。んで(2)は、冒険者証のコピー厳禁ってのを覚えとけばいい」



( ^ω^)「そんで(4)は……えー、これもアレだな。『冒険者ギルドが定める期間』じゃなくて『王国騎士団(・・・・・)が定める期間』なんだって」



(ФωФ#)「知るかぁ!こんなの覚えてなんになるというんじゃあ!」



( ^ω^)「冒険者になれるんじゃね?」



( ^ω^)「えーじゃあ最後の問題。『問60."冒険者活動に関する特例法"における"武器の携帯"に関する記述として、法令上、誤っているものはどれか。


(1)刀身の長さが1mのロングソードを、鞘に納めた上でケースやバックに入れるなどして、それを直ちに使用できない状態にした上で、手に持って運搬することは"武器の携帯"に当たらない。


(2)冒険者は、都市内において、冒険者ギルド支部と街道を連絡する通り以外では、武器の携帯が認められていない。


(3)冒険者は、都市内において、冒険者ギルド支部と街道を連絡する通りに面していたとしても、武器を携帯したまま公共施設や店舗、家屋に入ることはできない。


(4)冒険者は、ダンジョン内において、王国で商業的に流通が認められているものに限り、いかなる武器を携帯してもよい。


(5)冒険者は、ダンジョン内外で携帯する武器について、冒険者ギルドにその詳細を報告する義務がある。』」



(ФωФ#)「(2)!」



( ^ω^)「(5)」



(ФωФ#)「パァァァァッ!?」



( ^ω^)「冒険者がどんな武器使ってるかなんて、ギルドはいちいち把握しねぇよ」



(ФωФ#)「こんな法律知らんでも冒険者として生きていけるわ!」



( ^ω^)「普通に逮捕されるぞ」



  ('A`)「うーっす……あれ、なにやってんの?」



(#ФωФ)「見て分からぬか!勉強じゃ!」



( ^ω^)「試験が近いもんでな」



  ('A`)「おー、もうそんな時期か。早ぇな」



  ('A`)「ん?でも試験って実地試験じゃなかったか?いまって筆記もあんの?」



( ^ω^)「いんや。フツーに講習受けた奴はないんだけど、個別指導でやってる奴は講習内容の確認テストがあんだと」



  ('A`)「まぁーそうか。知識的なヤツはテストしないと、ちゃんと個別指導で教えられてるか分かんねぇしな」



(゜、゜*)「その割には正答率悪いんじゃない?」



(;^ω^)「いやぁ。他の分野は問題ないんだけど、関係法令は俺が疎くてなぁ……なんでそういう法律になってるのかとか理解できんくてな」



(・∀・ )「そこまで理解しなくても。テストに受かるだけなら、法律なんて暗記しちゃえばいいよ」



(*ФωФ)「妾は暗記が苦手じゃあ!」ふんすぅッ!



(・∀・ )「胸を張ることではないよ」



  ('A`)「つーか勉強なら家でしろよ。なんで酒場なんて騒がしい場所で」



(*ФωФ)「妾は少しくらい雑音がある方が集中できるのじゃ!」



(*ФωФ)「特に皆がいつもしているような"話題に興味はない訳ではないが、積極的に話に加わるまでではない、耳障りにならない程度の雑談"くらいが丁度よい!」



(゜、゜*)「雑音。」



(*ФωФ)「うむ!それでは妾はいまから確認テストの復習をするから、適当に会話を楽しんでくれぃ!」



(*ФωФ)「よーいスタート!」



(・∀・ )「会話って合図で始めるものではないよね」



(*ФωФ)「お見合いとかあるじゃろ!」



(・∀・ )「なんでコイツらとお見合いしなきゃなんねぇんだよ」



( ^ω^)「ご趣味は?」



  ('A`)「読書と音楽鑑賞です」



( ^ω^)「へぇー」



( ^ω^)「……」



  ('A`)「……」



(・∀・ )「1ラリーで会話終わったんだけど」



(゜、゜*)「もっと互いに会話を広げようという意識を持ちなさいよ」



( ^ω^)「会話ってそんな強制されるもんじゃなくね?」



( ^ω^)「つーか射手ぅ。オメェ読書と音楽鑑賞が趣味なんて嘘つくんじゃねぇよ。オメェの趣味は資格取得だろ」



  ('A`)「あ?そんな趣味ねぇよ」



( ^ω^)「だってお前、毎年なにかしら資格取ってんじゃん」



  ('A`;)「んなもん仕事みてぇなもんだろ。冒険者活動にゃ何かしら資格あった方が便利なんだから」



( ・∀・)「射手ってそんなに資格持ってるんだ?」



( ^ω^)「ああ、狩猟免許に地図読み検定、素材鑑定士に。魔法無線も持ってたよな?」



  ('A`)「あぁ、それ以外も色々と……ってなんでテメェが答えてんだ」



(゜、゜*)「魔法無線まで持ってるの?何に使うのよ」



【異世界Tips】魔法無線

電波を利用して行う電気通信。基本的な概念は現実世界の電気無線通信のそれとほぼ同じ。電波の送受信技術・音声の変調/復調技術に魔法が使われている為、魔法通信と呼称される。なお、王国内での魔法無線による通信は全て王国騎士団情報部によりその内容が記録されている。





  ('A`)「ダンジョンで遭難した時の為にな。無線で救助要請すれば救助隊(レンジャ)の出動は早くなるし、山岳保険の等級ダウンもちょっと抑えられる。他にはパーティ組んでダンジョン行った時とかは連絡手段にも……」



( ・∀・)「じゃあ無線機も持ってるんだ?結構高かったんじゃない?」



  ('A`)「……」



  ( 'A`)「いや、まぁ遭難してからでも遅くは……」



( ・∀・)「手遅れだよ」



  ('A`)「つーか持ってる資格の数で言うと俺より神官とか魔女の方が多いだろ。どっちも専門職なんだから」



( ・∀・)「そんなこともないよ?僕なんか神官職免状しか持ってないし」



  ('A`)「お前、高位神官になるのが目標とか言ってなかった?キャリアアップに資格とか要らねぇの?」



( ・∀・)「必要なのは修業年数とコネだけだよ」



  ('A`;)「そりゃ~~~~資格取得の方がラクだな」



( ー∀ー)「ホントにねぇ。まぁ気長に頑張るつもりだよ」



( ^ω^)「魔女は?魔法使いって何かやたらと免許とか資格が多いイメージ」



(゜、゜*)「まぁねぇ……魔法って殆どなんでもありな代物だから、資格を持ってない人が使うと事故が多発するし」



( ^ω^)「例えば?」



(゜、゜*)「いま、私が魔導書片手に雷魔法を詠唱したら、ギルドに居る人全員感電死よ」



(;^ω^)「ひぇっ」



(゜、゜*)「だから例えば雷魔法の使用資格を持ってない人は、例えどんな魔法のエキスパートだったとしても雷魔法は使えないのよ」



  ('A`)「経験豊富な奴なら呪文とか知ってんじゃねぇの?」



(゜、゜*)「無理。詳しくは専門的な話になっちゃうから省くけど、私達が使える全ての魔法と、全ての魔法使いは国際機関が管理していてね。ある魔法使い一人に対して使用可能な魔法は完全にデータベース化されてるのよ……この管理台帳を"インデックス"とか言ったりするんだけど」



(゜、゜*)「自分のインデックスに登録されてない魔法を使ったり、呪禁区域で魔法を使ったりとすると、自動的にロックがかかって魔法が不発になる、そういう仕組みになってるのよ」



  (;'A`)「うへぇ、魔法ってもっと自由に使えるイメージあったわ」



(゜、゜*)「資格さえ取っちゃえば割と自由よ?取るまでが大変だけどね」



(゜、゜*)「まぁ誰でもどこでも使える魔法って言ったら、"モノを動かす"とか"火を灯す"くらいかしら」



( ^ω^)「火も危険じゃね?このギルド燃やせるじゃん」



(゜、゜*)「アンタだってマッチ一本くらい懐に持ってるでしょ?」



( ^ω^)「……あぁ、そんなもん?」



(ー、ー*)「ま、とは言っても私は殆どインデックスは増やしてないんだけどね。薬の調合に必要ないし」



(゜、゜*)「魔術師資格くらいで、あとは薬師関連の資格ばっかりね」



( ・∀・)「でも薬師だって魔法使いの一種でしょ?魔法学校に学科もあるし」



(゜、゜*)「広義ではね。伝統的にそうだったから"調薬"も魔法扱いされてるけど……実際もはや薬師と魔法使いは別物じゃない?」



  ('A`)「まぁな。単に傷塞ぐだけなら回復魔法とかあるし」



(゜、゜*)「でしょ?だから私みたいな調薬専門の魔法使いは魔術師じゃなくて"薬術師"って呼ばれることもあんのよ」



(ー、ー#)「……あ~~思い出したら腹立ってきた」



( ^ω^)「ん?どうしたいきなり」



(゜、゜*)「聞いてくれる?この前、事業拡大の話したじゃない?その関係で魔導師の資格取ろうかなって思ってるのね」



(゜、゜*)「あ、ちなみに魔導師って読んで字の如く"魔術師を導く者"。つまるところ魔法学校の先生とか技術主任とかに必要な資格なんだけど……」



(^ω^ )「あ、すんません受付嬢さん、注文いっすか?生ちゅ……生大で、生大ひとつ」



  ('A`)「それもう一つね」



(・∀・ )「それと聖水ソーダ割り、クラッシュアイスとレモンひと片入れてください」



(゜、゜*)「ちょっと、なんでこのタイミングでおかわりすんのよ!聞きなさいよ、私の愚痴を!」



( ^ω^)「聞くとは一言も言ってないが」



  ('A`)「だからこそだろ。他人の鬱憤なんて酒飲まなきゃ浴びてらんねぇよ」



(゜、゜*)「……たしかに一理あるわね」



(゜、゜*)「じゃ、私は赤のサングリアを」



( ^ω^)「結局お前も頼むんかい」



(゜、゜*)「射手がお前も飲めって……」



  ('A`)「どうしてそんな理解になるの?」



(ФωФ*)「すまぬ!妾にもポン酒を一本つけとくれぃ!」



(^ω^#)「テメェは勉強しろぃ!」



  ('A`)「あっドライフルーツとナッツの盛り合わせ。ビールと一緒に頼むわ」



(・∀・ )「あと、ニシンの燻製炙ってもらえます?」



ξ#゜⊿゜)ξ「まとまってから注文しやがりなさいまし、アホ冒険者共!」



〜そんなこんなで〜



  ('A`)「ゴッ……ゴッ……ふぃ〜〜」



  (*'A`)「ふぃ〜〜あー旨ぇ」



  (*'A`)「んで?なんのはなしだっけ」



( ・∀・)「魔女が魔導師になりたいって話だよ」



  (*'A`)「あーそうそう。それで、なんで魔導師になりたいんだ?」



(゜、゜*)「工房を移転させたら新しく人を雇おうかなって思ってるのよ。経理を担当してもらおうと思って」



(゜、゜*)「ほら、私って経理系の作業とか苦手じゃない?」



  ('A`)「知らんが」



(*^ω^)「すげぇ。社長じゃん」



(゜、゜*)「別に今だって名乗ろうと思えば名乗れるわよ、"社長"」



(*^ω^)「え?すげぇじゃん」



(゜、゜*)「ただの個人事業主だけどね」



(゜、゜*)「それで、知り合いの魔術師を雇おうと思ってるんだけど……魔術師を雇うのには魔導師資格が必要なの。つまり魔法に精通した責任者を用意しろってことね」



(*^ω^)「へぇー」



( ・∀・)「事業拡大の為に魔導師になる必要があることは分かったよ。けど、それで何が怒れるコトがあったの?」



(゜、゜*)「そう!聞いて!?昨日さ、魔法技術協会に魔導師資格試験の出願書類を取りに行ったのね?その時の話なんだけど……」



(*^ω^)「聞くとは一言も……」



(゜、゜*)「聞けいッッッ!!」



(;^ω^)「……はい」



~回想はじめ~



【イスラオーム魔法技術試験センター・受付】



(゜、゜*)「すみません、応用魔法技術者試験を受験しようと考えているんですけど、願書もらえますか」



( WハW)「ん?魔導師試験は魔術師資格持ってないと受けられないよ?」



(゜、゜*)「問題ありません、魔術師ですので。これ免許です」



( WハW)「ん~~?」



( WハW)「はー!はいはい魔女ね!魔導師になろうって魔女なんて珍しいねぇ。普段は何してるの?」



(゜、゜*)「薬を作ってます。すみません、願書もらえますか?」



( WハW)「あぁ、なんだい。"薬術師"かい?」



(゜、゜*)「……あ?」



( WハW)「薬作りに魔法技術は要らないだろう?こっちの調薬技術師資格の方が良くないかい?新しくできたんだよ、これなら魔女でも取れる」



(゜、゜*)「……いえ、もう認定薬師資格を持ってるので」



(゜、゜*)「というか私がどういう理由で魔導師になろうがいいでしょ。早く願書を……」



( WハW)「大丈夫かい?魔導師試験は実技あるけど。薬ばかり作ってて、魔法の使い方忘れてないかな?」



(゜、゜*)「ッせぇな、いいからさっさと願書寄越せクソジジイ殺すぞ」



(;WハW)「あっす、すみません」



~回想おわり~



(゜、゜#)「あぁもう!あのクソジジイ、薬師をバカにして!ほんとに頭に来るわ!」



(゜、゜#)「引っ叩いてやればよかった!」



( ^ω^)「いやド直球の殺意でぶん殴ってただろ」



( ・∀・)「街中で武器の携帯が禁止されててよかったね」



  ('A`)「こうして冒険者の悪評がまた一つ増えていくのであった」



(*ФωФ)「しかし、その爺は何故に魔女をバカにしたのじゃ?」



(゜、゜*)「さっきもチラッと言ったけど、薬師って今やもう魔法使いとはほぼ別モノなのよ。調薬に魔法技術は殆ど使わないしね」



(゜、゜*)「だから一部の頭の固い魔法使いには、薬師を営んでる魔術師を"薬術師"って呼ぶのよ。『"魔術"を使ってない奴が魔術師を名乗るな』ってね」



(ー、ー*)「そこに爺魔術師特有の男尊女卑思想がプラスされると、もうカオスよ」



( ・∀・)「……くだらないね」



(#ФωФ)「ホントにじゃ!妾がそこに居たら眼球を引っかいてやれたのじゃがッ!」



  ('A`)「ま、そんな気にするこたぁねぇよ。おめぇは薬師で儲かってんだから、町に工房おっ建てられるくらいに」



( ^ω^)「そうそう、ヤバい奴なんてどこにでもいるさ。俺もこの前近所の公園の茂みで野糞してたら『穢らわしい冒険者めが』って怒り狂ったオッサンにグーで殴られたもん」



( ・∀・)「穢らわしい冒険者めが」



(゜、゜*)「……そうよね!"薬術師"なんて所詮は稼げない魔術師の僻みでしかないのよ!」



(゜、゜*)「みんな聞いてくれてありがと!吐き出したらスッキリしたわ!」



( ・∀・)「まぁ愚痴くらいならいつでも聞くよ」



( ^ω^)「おっ、流石は聖職者。俺は次から酒1杯奢りで聞くわ」



  ('A`)「ああ、そりゃいいな。愚痴拝聴料金だ」 



(゜、゜*)「ジンかイモ酒でいい?」



( ^ω^)「稼いでんだろ?最低でもビールだな」



(*ФωФ)「ポン酒!ポン酒はどうじゃ!?」



(゜、゜*)「ポン酒は高すぎるわね」



(^ω^;)「おいおい、よく分かってねぇで入ってくんなよ……つーかオメェ試験の復習は?」



(*ФωФ)「飽きた!」



(^ω^ )「飽きんな」



  ('A`)「魔女も魔導師の試験勉強、ここでやるか?」 



(゜、゜*)「バカなこと言わないで。するなら神殿でやるわ」



( ・∀・)「ん?」



  ('A`)「あれ、図書館じゃねぇの?神殿って学習コーナーあったっけ」



(゜、゜*)「いや、知り合いと一緒に勉強しようって話になってるのよ。向こうは薬師の資格が欲しいらしくてね」



(;・∀・)「んん……?」



(;・∀・)「え?ちょっと待って魔女……もしかして知り合いの魔術師って……」



(゜、゜*)「神殿の経理の子よ」



(;・∀・)「まさかのヘッドハンティングッ!?」



(;・∀・)「ちょっと待ってよ!あの子、かなり手際が良くて仕事も丁寧だから重宝してるんだけど!」



(゜、゜*)「だからこそじゃない」



  ('A`)「ごもっともだな」 



(゜、゜*)「まぁ引き留めたいなら好きにしてもいいわ。まぁ、私のより良い待遇を提示してあげられるのなら、だけど」



(;・∀・)「……」



(;ー∀ー)「……」



(;ー∀ー)「あの、みんな……一杯奢るから、愚痴に付き合ってくれるかい?」



【冒険者コラム】テーマ:基本魔法技術者試験

 基本魔法技術者試験とは「魔術師の認定に関する法」に基づき魔法大臣が行う国家試験「魔法技術者試験」の区分の一つ。試験対象者は、魔術師である為に必要な基本的知識を持ち、実践的な活用能力を身に付けた者(以前まで「魔術師試験」という名称であった)。


 魔法を扱う技術者となる為の登竜門的な資格試験であり、この試験の合格が卒業要件に組み込まれている魔法学院・大学や、民間企業での魔術師の応募条件に指定してる所も多い。なお、基本魔法技術者試験に合格していなくとも、免許があれば魔法の使用自体はできるし、逆にこの試験に合格しても免許がなければ殆どの魔法は使用できない。ただ基本魔法技術者試験に合格していれば、各種免許の学科試験の一部は免除される。


 魔術師は、魔法が持つ高度な専門性と応用性から、あらゆる職種から引く手数多の人材であり、基本魔法技術者試験さえ持っていれば食うには困らないとよく言われる。


 しかし、だからといって魔術師全員が裕福と言われれば決してそうではない。たしかに魔法は、なんでもありな技術である。だが、所詮は魔法は手段である。魔法の技術を用いて「何をするのか」「どのように儲けるのか」を決めるのは魔術師自身だ。どれだけ魔法の技術力があろうとも、その使用目的が曖昧であれば魔法は十分な効果を発揮してくれず、「自分が魔法を使って何をしたいのか」を理解している者は少ない。結果、今日も多くの魔術師は経営者の「手足」・社会の「部品」となって、それなりの給料で働いている。


 ちなみに魔法開発職以外で特に魔術師の多い職種は印刷業と倉庫業であり、(゜、゜*)の父親も印刷工場に勤めている魔導師だったりする。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
新作はよ 毎回楽しみにしています
あまりにリアルすぎて、資格試験勉強している息抜きに読む話じゃなかった。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ