俺
朝起きて顔を洗った。鏡には俺の顔がうつっている。
大好きな家族から貰った顔。昔からこの顔が好きだった。
彼奴等に嫌われるまでは…
昔から俺は空気を読むことが苦手だった。
クラスラインを見ると俺の悪口でいっぱいだった…
「手宮うざすぎん?」
「誰かと話してる時もわって入ってくるし…」
「早く死なないかな…」
「死んだら先生の話があってきっと授業つぶれるぞ笑」
教室に行けば俺の悪口ばっかり言ってる。
幼馴染で親友だった小道も俺の悪口言ってる…昔はあんなに仲良かったのに…
ある日の夜、俺は下校していた。
去年までは下校の時間が好きだった…
夜になって学校のクラスメートとは会わなくなるからだ。悪口が聞こえなくなる。
スマホを買われるまでは…
去年、スマホを買って以来クラスラインに強制的に入れられた。もちろんクラスラインには俺の悪口が溢れていた。グループから出ることもクラスメートは許さない。
だからいつもスマホは電源をオフにしている。好きなyoutuberの動画も見れなくなった。
スマホを開いたら悪口のラインが来るから…
俺は必死に家まで歩いた。帰りたい…そう思って俺はいつもの曲がり角を曲がった。…
そこには真っ黒い影が沢山いる。影の形は悪口を言うクラスメートのシルエットだ。
「手宮、消えろ!」
「早く死ね!」
「うざすぎんだよ!」
そいつらがそう言いながら俺を追ってくる。
やめろ!やめろ!それ以上言うな!近づくな!
俺は必死に逃げた。目の前には丈夫そうなビルが建っている。ビルの中へ入って逃げる。
そいつらはしつこく悪口を言いながら追ってくる。
俺は屋上に出た。
そいつらの影に追い詰められた。
逃げれない。
小道のシルエットをした影が言った。
「死ね!手宮!」
奴らが俺の身体を押した。
俺は屋上から真っ逆さまに落ちた。
みんなと仲が良かった時が頭に浮かぶ。
直後、俺の頭は血まみれになって、潰れた能ミソをあたりに散らして、俺は意識を失った…。