第一話 「神らしき存在との邂逅」
初投稿です。
こんな拙作を読んでいただけるのは誠に光栄です。
ぜひ楽しんでいただけたら嬉しいです。
誤字脱字、衍字等ありましたら教えていだだけるとありがたいです。
感想や疑問、「ここはこうしたほうが面白いんじゃない?」、見づらい等々なにかありましたら教えていだだければありがたいです。
「キャー!」「うわー!」「なんだこれ!」
いつも通りの日常が変化した瞬間だった。いつも喋り声がそこらかしこから聞こえてくる教室だったが悲鳴や戸惑いといった声があがることはなかったはずだった、、、この時までは。
いきなり教室の中心が光り始めたと思った瞬間、僕は何も見えないところにきていた。さっきまでは、朝の憂鬱とした気持ちを抱えたまま1時間目の授業の開始を待っていたはずだった。こんな何も見えないところにいたはずはなかったはずだったのだ。(どここれー!みんな生きてるー?)自分的には声に出していたはずなのに自分の声すら聞こえない。手を周囲に振ったり足を振り上げたり歩いたりしてみた。しかしなにかに触れる気配もなければ当たる感じもしない。教室にいていきなり失明、鼓膜が破れたとしても机には当たるはずである。この場合いきなり視覚、聴覚、触覚に異常が起こってないと成立しないだろう。
ただ僕はこんなおかしい、ありえない状況に「あー、これは異世界あーだこーだのやつだね。どうせ神か女神に「勇者になって私の世界を救ってください」とか言われるんだろうな」と冷静(?)に、現状に結論付けた。常人なら「なんだこれ!」とか「意味がわかんない!」などという感想になるだろう。ならないとおかしいはずだ。でも僕は厨二病と言う高校生にしては痛い病気を持っていた。それのおかげと言っていいのかわからないが大して動揺せずこのおかしすぎる状況についていけていた。
こんなどうでもいい感想を考えているときにいきなり「ピカー!」と頭のおかしい騒々しい音とともに「ジジャーン!おはよう!こんにちは!こんばんは!かな?気分どう!?」と何かが話しかけてきた。この異常空間のなかでである。一瞬頭の中が?で埋め尽くされたが「あー神か女神かな?」と理解した。やはり厨二病は優秀である。
「あれー?なんで驚かないの?」神と少年の中で結論付けられた存在が不思議がっていた。
「まあいいか、、、ゴホン、、、それでは気を取り直して、、、君たちにはこれから異世界に行ってもらう!」すると少年は一瞬の間すら開けず「やっぱりね。わかりました。拒否権ないんですよね?」と言った。「あれー?なんで驚かないの!?」二回目である。
「まあいいか、、、これから別の世界に行って邪神とそれに連なる魔王たちを倒してほしい。それの報酬の前払いといきなり世界別世界から連れてきてしまった報いを兼ねて君たちには能力をあげよう」と言った。
「その前にいくつか質問してもいいですか?」僕はそう言った。
「!?なかなか度胸あるね!目の前の意味の分からない存在である僕に質問したいとは!いいよ!その度胸に免じて答えてあげる」
「じゃあまず1つ目その世界はどんな世界ですか?よく僕たちの世界で異世界ファンタジー系の小説に出てくる剣と魔法の世界ですか?それとも僕たちの世界みたいに機械が発達してて魔法とかはなくて邪神と魔王たちがいるような世界なんでしょうか?そして2つ目能力と言われてもどの程度の能力なら望んでいいのか、そしてどの程度の能力なら許されるのか。3つ目はレベル、ステータスはある世界なのか。4つ目はその邪神と魔王たちを仮に倒せたら元の世界に戻られるのかひとまずこれくらいは答えてほしいです。」
「多い多い!そんなにマシンガントークしないでくれよ」「仕方がないので答えてあげるとまず1つ目については君たちの世界でよくある異世界ファンタジーとほぼ同じ世界と言っていいと思うよ。2つ目の答えはある程度としか言えないね。倒したい相手を倒すとか言うのは無理だし。そんな能力が与えられるならもう僕が邪神たちを倒してるしね。3つ目の質問はもう1つ目の質問でも返した通り君たちが思い描いてる世界と変わんないわけだからあるよ。4つ目は無理という答えになるかな。僕が能力をあげる理由としてあげてもいるように報いも兼ねてるからね。帰れないとい
う」
「じゃあ元の世界で僕はどうなってるんですか?」
「いないことになってる」神らしき存在はなんてことはないように言った。
「ッッッッッッッッッ!」次こそは驚いた。というより慄いた。驚いたのはいなくなっているということ。慄いたのは元の世界の人の記憶に干渉できるということ。そしてそれをなんてことはないように言えることだ。
神は「やっと驚いた顔が見れた!」少年の驚き様をみて少年のように喜んでいる。そのことに今更ながら僕は恐怖を感じた。なぜなら、この少年のように喜んでいる神らしき存在は一瞬で僕をこの異常空間に連れてくることができ、なおかつ記憶を操作できるからだ。そして今更ながら喋れていることにも気づいた。もう僕は恐怖が止まらなくなった。厨二病が優秀とか言っている場合ではない。僕が僕であるかすら今分からなくなったのだ。記憶をいじれるということは今僕がいじられていないということが何故言えるのか。この記憶が偽りでないとどうやって証明するんだろうか。
そんな自分が元の自分という存在でなくなっているかもしれない不安と恐怖に怯えていると、「もう質問はないかな?」と喜び終わったような様子で神らしき存在は聞いてきた。ここで僕はもう考えてもどうしようもない、どうにもできないということに気づいた。「多分大丈夫です」僕はそういった。
「じゃあ気を取り直して能力はどんなものがいい?」
「じゃあ……………」
「おっけー!そんな感じの能力にしとくね!」
「お願いします」
「じゃあクラスのみんなと一緒に頑張ってね!」
「え?クラスのみんなって?僕だけじゃないの?みんな周りに全然いないけど、、、」僕は戸惑った。てっきり自分だけが異世界に行くものだと思っていたのだ。
「僕はずっと君たちって呼んでたよ」そういえばそうだった。僕が質問したときでも常に返ってくる返事の対象は「君たち」だった。「じゃあクラスメイトたちは今どこにいるんですか?」そうなると気になるのはクラスメイトの行方だ。質問したことが返ってきたと言うことはおそらくこの前の存在は本体。そうなると約40人いるクラスメイトは誰が説明しているんだろうか。
そんなことを考えていると「君が今いるここと同じような空間にいるよ。そして僕が君と同じように説明しているよ。」
また頭が?で埋め尽くされた。誰がクラスメイトに説明しているんだろうと思っていたらまさか目の前の存在だったとはだれが想像できるだろうか。「そうしたらあなたは本体がたくさんいるんですか?」僕が言った。
「そんなわけないよ。全部分身だよ。」神は言った。これもまた驚きが止まらない。こんなにしっかりとした回答ができておそらく感情すらも持っている。そして僕たちに能力を与えることすらできる存在が分身だというのだ。本体はどれだけ強く、強大なんだろうか。僕が推し量れるものではないことを今更また痛感した。
「じゃあ今度こそもうなにもないかな?邪神と魔王のこと任せたからね!僕はずっと君たちのことを見てるから!」
「ステータスはあっちに行ってから見てね!」
「わかりました!」
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「行ったか、、、、。この子たちは果たしてどんな活躍をしてくれるかな?フフッ」神らしき存在と少年に認められた存在は妖しく嗤っていた。
どうでしたでしょうか?
楽しんでいだだけたなら幸いです。
続きがみたいよ!と思っていただけたら嬉しいです!