表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

10/10

最終話『へい、アレクス、馬鹿って何?』

「へい、アレクス! 遊びに行くぞ!」

「ルン、お前な……」


 俺は目の前に立っているルンを見て溜息をつく。

 こいつには俺が何を言おうが無駄だ。

 ルンは馬鹿だ。馬鹿だから止まらない。

 だから、諦めてる。ずっと前から。


「で、どこに行くんだ?」

「どこがいい?」


 馬鹿だ。

 そして、その馬鹿は伝染するらしい。


「おにいちゃん! 獣王様の所に行かない!? おにいちゃんに会いたいって」

「「弟君! エルフの大賢者に会いに行くのはいつ!?」」

「心の友よ! 私と魔王様の所に遊びに行く予定はどうなってる?」

「兄者! フェニックスの巣にオルハリコンを取りに行こうぜ!」

「「「「兄貴、帝国での武術大会見に来てくださいよ!」」」」


 全員が楽しそうに俺を誘ってくる。

 まあ、エーアイのお陰で村の運営は王都張りの業務だが楽になった。ほんと凄いよエーアイ。めっちゃすごいよ。最後に決定を出すのは俺だし安心。

 だから、まあ……いいか。


「分かったよ、じゃあ、行くか」

「「「「「やったー!」」」」」


 全員の声が重なる。そんなバカ騒ぎの中で、エーアイが近づいてくる。


「マスター」

「なんだ?」

「予定外のことですが、ワタシも連れて行ってくださいね。マスターのお傍でマスターの御心が知りたいのです」


 エーアイの言葉に俺は苦笑する。

 エーアイは心を読み取ろうとしている。

 でも、大変だぞ。心なんてほんとめんどくさいもんなんだ。


「お、おい! アレクスの隣はわたしだ!」


 ほら、めんどくさいのがやってきた。

 だけど、だから、面白い。

 俺は隣を死守する馬鹿を見ながら笑う。

 馬鹿もそれに気付いて笑う。


「じゃあ行くかあ!」

「って、今からかよ! ほんとお前は……馬鹿だなあ!」


 こうして、エーアイにも分からない馬鹿みたいに騒がしい毎日が続いていく。


「へい! アレクス、お前の隣にいるのは誰だ?」

「馬鹿か? お前に決まってる」


 隣に最高の未来を連れたまま。

完結です! お読み下さりありがとうございました!


よければ、完結まで読んでの☆評価1でも2でも3でも4でも5でも5でもいいのでよろしくお願いします!


今回、コンテスト用に文字数切り詰めたので、いつか全力描写バージョンも書けたらなあと。

脳筋女騎士は書いてて楽しかった…!


新作現代ファンタジーです!

『帰宅部がダンジョン配信に映りこんでた』

https://ncode.syosetu.com/n4565in/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ