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「怨」第二十九話

殴り飛ばされると同時に身を捻る、地面に足腰を突き立て、吹っ飛ばされた衝撃を受け流す。だが衝撃は凄まじく、片膝を突くまでに体の芯まで響いていた。

鳴り響く大きな鐘の中で頭を殴られているような感覚だった。


「痛いか? 俺はもっと痛ぇんだよ、ここがな」


自分の膨れ上がった胸部をコンコン叩きながら、その大男は僕の方へ近づいてきた。


「来る、な。僕は勇者だぞ」

「どこがだよ、ただの強盗殺人鬼の間違いだろ」


襟首を掴まれると同時に、今度は顔面を殴られた。

一撃では終わらない、一回殴るごとに痛みが蓄積し、現実とそれ以外の何かの境界線が曖昧になる。

自分が力いっぱい投げられたという感覚は、少し遠くにある大きな岩に背中から叩きつけられた瞬間だった。


「―――」


骨が何本も折れた感覚がした、患部に触れようとするが、激痛により何もできなかった。



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