表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/57

「怨」第二十三話

殺した。


馬も、手綱を握る太った男も、それに乗る貴族も、それを守る護衛も。

金目のものは全て奪い取る、勇者の軍資金になると思えば、死んだクズ共も笑って喜ぶに決まっている。


数々の宝石を、血まみれの袋の中に詰め込む。

ぎゅうぎゅうになった宝石は、太陽によってキラキラと光っている。

売れば金貨がざっくざく、食べ物にも困らず、遊んで暮らせる額だ。


「でも、僕は勇者だからねぇ」


にんまりと笑う、僕は宝石が入った袋を両手で抱え、ゆっくりと歩き始める。

自分に幸せを謳歌する時間は無い、そんな事をする暇があるのならば、自分は悪しき者どもを皆殺しにしなければいけない。


そうだ、人間だから、魔物だからと差別してはいけない。


「罪は誰にでもある、そう、僕が休む暇も、罪が許される道理もこの世には無い」


僕は嬉しさと使命感で胸がいっぱいになった。

ハイになっていたんだろう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ