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第十三話

神様、私は今日この世で最も怖いものを二つも見てしまいました。


一つは火竜、とっても大きな大きな、私たちの街を燃やし尽くす災害。

それが私には、貴方様と対を成す悪魔に見えたのです。


そして、もう一つです。


こんな事を言えばあなた様は私を罰するかもしれませんが、それでも言わせてください。


私の恋人に、リグレットという男の子がいます。


頼りなくてちょっとかわいい所が大好きです、貴方様もきっと気に入るでしょう。


そして今、彼は竜を倒しました。


古びた剣を握って、私の為に怒ってくれたんです。


でも、私はそれが怖かったです。


炎も竜も怖いです、でも、彼が一番怖かったです。


まるで何かに取りつかれたような彼の髪は()()、綺麗な赤い目は血で染まっていました。


それが私には、あの竜より怖い悪魔に見えました。


勇者の象徴たる炎と、白い髪を侮辱して申し訳ございません。


分かってはいるのです、彼は私たちの為に怒ってくれているのだと。


でも、それでも、私は彼が怖いです。


ああ神様、叶う事ならば。


彼を、許してあげてください。


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