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断罪アリ!

作者: 双月一星

思い付きをそのままに。

はーっ、今日も疲れたぁ!


アラサーに近づきあるOLの私は、今日も仕事終わりの一服をキめ、ベッドにダイヴする


突然の書類マシマシはダメだろー!


とりあえず読みかけの転生恋愛小説を探そうと近場の積み本から引き抜こうとした


眼窩に飛び込もうとする本の群、そしてタンスの角の次に痛いであろう?本の角を額に直撃させ、私の意識は落ちる



私は額を押さえる

ズキズキではなく眩暈のような痛みだ


よく通る推しの声がする

あれ?cv:鷹野翼じゃね?


え?この場面昔見た気が……いや、ない?

でもこの台詞は、推しキャラの王太子がいる乙女ゲー「ときめき学園ラバーズ」の、王太子ルートの断罪イベントの一幕の台詞だ


断罪されてるのは私か?!

が、私の心境なのか音が聞こえない

本編でもほぼボイスオンリーにしてたからそのせいだろうか

跪いた姿勢から延びるのは悪役令嬢ビアンカの独特の……


そうか!転生かっ!

悪役令嬢か!


そして冷たく響く推しの声

「面を上げよ!お前の悪事は赦しておけぬっ!!」


私は顔をあげ愕然とした!


人がいねぇ!!

読み込み途中か?低速なんか?

もっと仕事して!!


断罪イベントはだいたい社交場等で行われるはず

見てもらわないと駄目なやつで

せめてSE仕事して欲しかった


「なんとかいえ!悪役令嬢ビアンカ・ファッジ!」


王太子、それNPCがいっちゃ駄目なやつ!

二の句が告げない


「お前は愛し乙女ああああを虐め辱しめた!もう赦しておけぬ!お前との婚約を破棄する!!」


ガーン!!!


私はその場に崩れ落ちる


あの、破棄はいいの、うん、破棄は

ヒロイン、貴女、もっといいデフォルト名あったでしょ!

なんでああああで始めちゃったの!

かわいい名前あったよね!

なんでっ!!!

あんたかわいいんだからかわいい名前で呼んでもらってよ!


私の混乱を無視しつつイベントは続く

どうしてこうなったんだろう

相変わらず読み込まない背景

場所がかわりいつの間にか搭?に幽閉された私

疲れたなぁ

コレ、生まれ変わりか逆行でやり直しとかのワンチャンないなかなぁ


と床に伏せるように身を倒してく

そして再び瞳が閉じていく

終わる命のように儚く



「姫、僕のかわいい姫、起きて?フフッお寝坊さんだね?キスしないと…起きれない?(クスッ)」cv:墨枝亜嵐


ガバァッ!!


私は目を覚ます

此処は何処、私は誰?


とやってる場合じゃない!

此処は私の部屋で私は悪役令嬢ではない


だが、断罪イベントはやってくる


時計の針はそれを刻々とさしていて……



上司による遅刻断罪イベントが始まる

睡眠はよくとりましょう。

ベッド近くに積み本は危険です。(笑)

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