表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/11

エピローグ☆無常の月

翼が元の時空にかえるときが来た。

空には2050年の月。月基地が完成して、月の裏側にソーラーシステムが確立されて、いよいよ宇宙開発も佳境に入っている。

「宇宙開発は、人類をどこまで連れてゆくんでしょうか?」

「その先は見たいかね?」

「いや。想うだけで十分です」

翼はそう言うと、そばにいた茜を見た。

「茜。ぼくと一緒に1980年に来ないか?」

「私は……、どうしても2020年の人間だから」

茜はかぶりを振りながら、涙ぐんでいた。

「私の月は、開発途中で、希望に満ちた新天地なのよ」

「そっか」

「会えて良かったわ。私の知ってる男の子って、みんなへにょへにょの子ばっかりだったけど、翼はちょっと違ってて良かったよ」

「ぼくの時代はこれが普通」

あはははは!と笑い声が響いた。

茜はもう泣いていなかった。

「最後に2050年の夜空を夜間飛行と洒落込もうじゃないか!?」

小型機で彼らは夜空を飛んだ。

「空はいいなぁ」

しみじみと翼は言った。

「ねえ、翼?」

茜が空っぽのシートに気づいて愕然とした。

「彼はかえった」

「ああ……!」



そうだなぁ、小型機のライセンスとるか。そう思って我にかえった翼は1980年の自分の部屋の中だった。

「あー、ぼく、ライセンス取ったあとまた時空パトロール隊員になってたぞ!!!」

老けた自分を先輩と呼んでいたことに気づく。

「そっか。じゃあまた茜に会えるわけか」

彼はクスッと笑った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ