表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の彼氏はVTuber。ただし中の人はいない。【連載版】  作者: 陽乃優一
第五章「わかりました。『中の人』が誰なのか、教えますよ」
28/36

#25

 うーん。

 うーん、うーん。

 うーん、うーん、うーん。


「……わかりました。『ハルトの中の人』が誰なのか、教えますよ」

「本当か!?」

「え、いいの、御子神さん!? 話を聞く限り、『特務プラン』遂行にも影響があるみたいなんだけど」

「まあ、そうなんですけど……。あ、武藤さんとスタッフのみなさん、カメラと通信機器の電源をオフにしてもらえます?」

「えっ、インタビューとして撮影できないっすか?」

「それこそ、事が済んだ後にいくらでもしますよ。はい、お願いします」

「むー」


 カチャッ

 カチッ、ポチッ


「あとは……そうですね、空母内の通信回線も全部遮断してもらえますか?」

「え? 『ハルト』の正体のことなのに、通信回線が使えなくていいの?」

使えない(・・・・)方が(・・)説明しやすいんですよ」

「はあ……。まあ、わかったわ。聞いてたわよね? 遮断をお願い」

「了解しました、少佐!」


 あ、技術士官って人の声、ひさしぶりに聞いたような。学校で初めて森坂さんに会った時以来だよね? 空母でもずっと一緒にいたんだけどなあ。


「遮断作業、終わりました!」

「ありがとう。……さてと、御子神さん、何を見せてくれるの?」

「やだなあ、私が見せるのは『ハルト』のことだけですよ!」


 すうっ


「フェザーズ全機、受諾準備(アクセプト)!」


 ブンッ――――――

 キュイーーーン


「え!? な、なに!?」

「格納庫から……フェザーズの起動音!?」

「しかも……全部の機体が、反応してるだと!?」


 これだけで驚いてちゃダメだよー!


「続けて全機、直立起動(スタンダップ)!」


 グオンッ

 ガシャン、ズンッ


「なぜだ!? なぜ、誰も(・・)乗っていない(・・・・・・)のに、動くんだ!?」

「これって、『ハルト』が回線経由で……って、遮断してるのよね!?」


 ですよー。だから『説明しやすい』って言ったじゃないですか!


「はーい、フェザーズ全機、せいれーつ」


 ドスン、ドスン

 ガチャッ、ズンッ


「えええ……」

「なに、これ……」

「いや、壮観といえば壮観だけど……」


 よしよし、私たちに向けて綺麗に横並びにできたね!


「それじゃあ、早速1曲目、『バランス・トランス』!」


 ぽちっ


 ~♪ ~♪♪


 ドスンッ、ドスッ

 ズンズンッ、ガシャッ、ガシャガシャッ


「「「「「「………………………………………………」」」」」」


 きゃーっ、やっぱりこの曲いいわー! 『ハルト』の代表曲だもんね! あ、私も一緒に踊っちゃおっと。あ、それ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ