1、全校集会
インフルになってやっと回復。なんか、もう書くのやめようかな……読む方が楽しいし。そう思ったけど、時間があるのも今のうち。今回もゆる~く書いていこうかなと。誰か自分の頭の中の話を文字か絵にして欲しい。そうしたらキレイさっぱりやめられるのに……なんて事を思いながら、またスタートします。またまた文章トレーニングにおつきあいください。
『我々害虫殲滅委員会は、『枝本 邦夫』周辺一帯の害虫の殲滅を目的とした委員会である』
害虫殲滅委員会?何それ?田舎過ぎて虫が大繁殖しちゃったのかな?何だかほのぼのとした高校。と、入学のパンフレットを見てそう思っていた。
それが、私の運の尽きだった。
1、全校集会
私の入学した高校には謎の委員会がある。
『害虫殲滅委員会』
ある人物の周りに近づく昆虫を、殲滅する目的で作られた委員会。何故そんな委員会が存在するのか……。
その理由は、私は始めての全校集会で知る事となった。
超ド田舎にある、その名も『私立稲萪高校』通称稲高。
その頂点に立つ男。番長兼、生徒会長。
「枝本 邦夫」
そう先生に呼ばれると……
「はい!!」
しっかりとした返事が聞こえた。初めての全校集会。あの人が生徒会長なんだ~!と、噂の枝本邦夫を初めて見た。意外にも、生徒会長は普通だった。
至って普通の見た目の男子が壇上に上がって行った。髪は少し長めの髪型で、黒渕眼鏡をかけている。何も知らない私には、いかにも真面目そうな男子生徒に見えた。
なんだ。番長とか言われてるけど、普通そう。
生徒会長は全校生徒を前に一礼し、挨拶をした。
「2年A組、枝本 邦夫です」
2年生で生徒会長って、よっぽど勉強ができてしっかりしてるのかな~?
「今年も生徒会長を務めさせてもらいます」
今年も?1年の頃から生徒会長?まぁ、この人が生徒会長なら多分大丈夫だろう。と漠然と思った。
しかし体育館がざわついた次の瞬間、壇上のその顔が豹変した。
「何か文句がある奴はかかって来い!!」
ん?その台詞……ヤンキー漫画ですか?
「あ、てんとう虫…………」
生徒会長の目の前のマイクに、一匹のてんとう虫が止まった。その様子に、体育館の空気が一気に凍りついた。
え?何?たかがてんとう虫…………
「殲滅委員!急げ!!」
「ぎぃやあああああああ!!虫!!虫だ!!」
すると、壇上で暴れ始める生徒会長。それを止めようと多くの人達が壇上に上がるも倒され……
「やんのかコラぁ!」
「今度こそ潰す!!」
それを報復しようと……止めようと?すれば倒され、壇上があっという間に乱闘騒ぎになった。
…………何?これ?
私達はここで、稲高の洗礼と言うべき全校集会を目の当たりにした。
すると、マイクやパイプ椅子が自分のすぐ横に飛んで来た。
ガシャン!キィン!という音に、心臓が止まるかと思うほど驚いた。そのけたたましい音に、これは現実の出来事なんだという事を実感した。
壇上は叫び声と、暴力と……暴力……
多くの男子生徒が鼻や口から血を流していた。
それは正に……地獄絵図。
あれ?おっかしーな?今までここ、全校集会だったよね?
高校生活初めての全校集会は、血と暴力と叫び声で……恐怖しか残らなかった。
そして、少し騒ぎが落ち着き始めた頃…………
校長先生がマイクで最後に一言。
「え~今年は五人の女子生徒が入学しました。我々教師は出来る限りの努力はします。ですが、女子の皆さん、自分の身は自分で守るようにしてください!以上!」
なんじゃそりゃああああああああ!!
と、とんでもない学校へ来てしまった……!!
とんでもない高校というのは、入学式に薄々気がついていた。なんせ周りは男子ばかり。ちょっと多いどころの話じゃない。
稲高は元々男子校で、未だに女子の人数が極端に少ない。とりわけ理系という訳ではなく、偏差値が極限に低い。もはやあってないような偏差値で、毎年定員割れをしている。理由は、その立地と……その校風?
まるで監獄かのように、大自然の他に何も無い周辺環境と、とにかくヤンキーが多いという事で有名だった。
というのは入学してから知った。
そんなワケありの高校に入学した、ワケありの女子のクラスメイトはこの五人。
稲高に舞い降りた天使、姫島 カレン。
「ここを選んだ理由?女子が少ないから。モテてもいじめられる人が少ないからかな?あ、人数少ないからひがみとか妬みでいじめるのはやめてね?」
美人はモテる。彼女にはその自覚もある。だから、なるべく女子の少ない学校を選んだらしい。
肉食系ギャル系女子、萩野 あかり。
「他校の友達と、誰が一番多く童貞奪えるか競ってんの!男が多い方がいいっしょ!」
何その競争!?その競技自体理解不能なんですけど?!
黒髪に長いスカート。絵に書いたような地味な女子。おそらく腐女子、影山 典子。
「あの、男子校に通ってみたかったの~!その方が……」
その方が?その方が何?妄想しやすいとか?
こちらも黒髪だけど、前髪にリボンのヘアピンが可愛い。ほっこり天然女子、森野 未来。
「よろしくね~!この名前のせいでよくイジられるんだけど、名前で呼んでね~!え?ここを選んだ理由?ここが家から一番近いから」
単純に通い易さ重視の地元の子らしい。
そして私……
「新川 一葉です。バドミントン部と寮があるのでここを選びました」
容姿は中の下。成績も中の下。運動は中の中。基本スペックはほぼ人並みか、それ以下。この学校を選んだのは、バドミントン部と寮があるってだけ。
そう、ロクに調べもしないで学校を選んだバカ。
今日の全校集会で後悔した大馬鹿者はきっと私だけ。私以外の女子はあれを見てもみんな平然としていた。あの、地獄のような全校集会……




