6話:結婚願いの訪問
その後、由美子が結婚を許してくれるのねと、聞くと、許すも許さないも、駄目と言ったら、由美子は家を出ても、太一君と一緒になるんだろと言った。その通りと返すと、それなら、賛成するよと言い、太一に両親が、よろしく頼みますと言ってくれた。これに対して、太一は、全身全霊をかけて、由美子さんを幸せにして見せますと言ってしまった。
そして、話は終わり、お頭付きの鯛や、豪華の食事と地元の銘酒で、宴会が始まった。すっかり。酔っ払ってしまい、気がつくと、翌朝になっていて、慌てて、顔を洗い、由美子さんの御両親に、おはようございますと元気に挨拶し、今晩、仕事がありまっすので失礼しますと言い、遅い朝食をいただき、10時過ぎに里美家を出て、バスに乗り、郡山から電車を乗り継いで午後5時に千葉・君津の家に帰った。
夕方、風呂を出て18時からのコンビニ仕事へ向かった。そして長い真夏の日が終わり、また、いつもの生活にもどった。その後、里美由美子さんは、就職活動をしていて、1999年12月に、東京のNTTの入社試験を受け、その後内定の通知をもらった。その後も毎月第2日曜日、由美子さんとデートを継続し、1999年12月を迎えた。12月25日、いつもの喫茶店で、ささやかな2人だけのクリスマス・パーティを開いた。
やがて、21世紀の幕開けとなり、2000年を迎えた。コンピュータが誤作動するとか、いろんな怪情報が飛び交ったが、結局、大きな問題はなかった。
2000年1月2日の日曜の朝、浜田浩二さんから電話で今日11時に、木更津駅改札出口で待ち合わせて、話がしたいと言うので、出かけた。11時に行くと、浜田健二君が車で来ていて浜田浩二さんの家の書斎に案内された。
それよりヤフー株が、1株1億円を超えるという、前代未聞の上昇を続けた。太一は、にわかに信じられないと思った。しかし、一番驚いたのは浜田健二のお父さんだった、君の言う通り、ネット関連株が大化けしたねと、新年の挨拶に行った時に、誉めてくれた。浜田さんが、僕もソニー株で儲けたがヤフー株が、こんなに上昇するとは思わなかったと、太一の肩をたたいた。
こう言うのを英語でビギナーズ・ラック「初心者の幸運」というのだろうと大笑いした。しかし、そろそろ、天井だと思うので、売るべき時には、また、電話で指示してあげると言ってくれた。その後2000年2月22日の朝、浜田さんから、ヤフー株の気配値が1株、16790万円だから、成行売りするべきだと言われた。ヤフー株は、1999年3月26日2分割と、9月27日にも2分割していた。
そのため合計で株数が4倍、つまり買った2株が8株なっていた。134320万円で売れ、税引き後10.5億円となった。その後、浜田さんが、千葉で食事をしようと、2000年2月17日、日曜日、11時半に千葉駅近くの高級中華料理屋で待ち合わせた。店に入り、ヤフーの成功を祝して、中華料理の豪華なコース料理をたべた。そして浜田さんが、ヤフー株が、こんなに上昇するとは、考えもしなかったと言った。