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29話:2016年の出来事

 イギリスのEUからの離脱は、労働移民制限はできないものEU単一市場からは出ずに自由貿易の恩恵を受けられる形態か、単一市場から離脱し移民制限を徹底する選択肢が検討されている。離脱後の関係は交渉の結果次第で大きく異なりそうだ。長女の百合は、フェリス女学院に入学して、数名の友人ができ、4月29日、近所のインターナショナルスクールのサマーフードフェアに出かけて、珍しい食べ物を食べた。


 また、勉強した英語で、直接、外国人と交流して楽しんだ。フード・フェスティバルは、他のインターナショナルスクールでは、秋の11月の第一土曜日に行われ、そっちにも参加して、国際交流をして来た。そしてフェリス女学院の友人の父が橫浜YCACのメンバーがいて、友人達3人で出かけYCACのメンバーとも仲良くなった。フェリス女学園高校の3人とYCACの外国人達の友人でできた。


 そして、彼らと、全て英語で話をするようになり、百合の英語が洗練されてきた。これが、うれしくて、毎月1-2回、YCACのサッカー、ラグビー、テニスの試合の応援に出かけ、楽しい学園生活を送っていた。そのうち、その外人さんの家を訪問し始め、そこの両親とも、多くの話ができるようになった。そして、百合は、益々、世界のめざしたいと考え始めた。


 2015年に続き、世界各地で「イスラム国」「IS」など過激組織が関与したとみられるテロが相次いだ。7月にはバングラデシュの首都ダッカで、外国人に人気の飲食店が襲撃され、人質20人が死亡する立てこもり事件が発生。国際協力機構「JICA」のインフラ・プロジェクトに携わっていた日本人男女7人も犠牲になった。


 ブリュッセルでは3月、空港などを狙った同時テロで30人以上が死亡。7月にはフランス南部ニースで花火見物客にトラックが突入し86人が死亡した。米ニューヨークでも9月、2001年の同時テロ以来のテロが発生。インターネットなどを通じ過激思想に染まる「ホームグロウン・国産型」や、外部組織と直接関わりのない「ローンウルフ・一匹おおかみ型」の犯行も指摘された。


 シリア内戦は泥沼の様相が続いた。11年3月に始まった内戦は6年目に入り、犠牲者は30万人を超えた。アサド大統領退陣を求める米英仏やアラブ諸国などが反体制派を支えてきたが、ロシアがアサド政権を軍事面で支援。過激派組織「イスラム国」(IS)も入り交じり、混迷を深めている。関係国の仲介で停戦が何度も試みられたが、破綻を繰り返し、戦闘終結の兆しは見えない。


 政権軍は12月に最大都市アレッポを制圧した。反体制派は主要な都市部の全拠点を失い、政権軍の優位が鮮明となっている。一方、シリアなどから欧州に渡る難民の数は昨年比で減少しつつも依然高水準のままだ。欧州に渡航後、イスラム過激派に共鳴してテロを引き起こす「戦闘員予備軍」の摘発が各地で続いている。


 米共和党のドナルド・トランプ・70歳が11月8日投開票の大統領選で、民主党のヒラリー・クリントン前国務長官・69歳を破る番狂わせを演じた。排外的主張を掲げ、暴言も辞さない実業家のトランプ氏は、既存政治への不満を吸い上げて「トランプ現象」を巻き起こし、ポピュリズム「大衆迎合主義」の台頭を印象付けた。トランプ氏は、メキシコ国境への壁の建設を柱とする不法移民対策を唱えた。


 また、在日米軍の駐留経費の全額負担を求める考えも表明。就任初日に実行する政策として、環太平洋連携協定「TPP」からの離脱を挙げた。その後も「一つの中国」政策に縛られる必要はないと述べ、台湾の蔡英文総統と電話会談するなど、型破りな言動を続けており、米国の動向をめぐり不透明感が深まっている。その後、トランプ大統領のNAFTAの再交渉問題など、多くの話題を振りまき始めた。

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