26話:自然災害とノーベル賞
集中豪雨で、近年まれに見る死者数の多さから社会問題として大きく扱われた。住宅被害、電気・水道・ガスなどに加え、交通網が集散する場所であったことからライフライン・インフラすべてにおいて大きな被害を受けた。避難勧告の対象範囲は大きく、避難所へはピーク時で904世帯、2354人が避難したものの、安全が確認されるまで長期にわたり避難所での生活を余儀なくされた。
ただ不幸中の幸いであったのが、河川「洪水」災害は限定的であったことである。災害が起きた付近は古くから河川災害が頻発した地であったが、20日4時20分頃可部三丁目付近で根谷川が氾濫した以外は大きく被災しなかった。行政対応の不手際から1999年災害の教訓が生かせなかったと指摘された。特に広島市からの避難勧告発令の遅さが批難された。土砂災害防止法の問題点が浮き彫りとなり、改正が行われた。
広島で災害が発生した県防災担当者の談話として土砂災害発生地にもっとも近いアメダス三入観測所で災害発生直前にあたる8月10日までの19日間(先行降雨)で264.4ミリを記録して平年を100ミリ以上、上回っており、数週にわたる雨によって地盤の緩みが進行していた。実際、2014年8月の三入における月間日照時間65.8時間は観測史上最小だった。
災害発生時の8月19日夜から20日朝、北海道付近から対馬海峡付近にかけて南西の方向に秋雨前線が延び、前線は日本海海上にあってその南に中国地方が位置し前線に向かって日本の南海上から暖かく湿った空気が流れ込む状況だった。このとき広島市付近では、上空の寒冷渦の影響などで大気が不安定であるとともに、地表付近では豊後水道を通って南から暖かく湿った空気が流入した。
一方、上空1500m「850ヘクトパスカル」付近や3000m「700ヘクトパスカル」付近では強い南西の風となっていた。地表付近の南風は、広島市の西方にあたる広島・山口県境付近の山地にぶつかり地形性の上昇気流を起こし、積乱雲を発生させる。これに上空の南西風がぶつかり積乱雲を強化しつつ、風下である北東の方向に押し流した。これにより、積乱雲が連続的に発生する「バックビルディング現象」が起きた。
バックビルディング型とは、複数の降水セル「積乱雲」が線状に並びつつ一般風の方向に移動しており、成熟期や衰退期のセルからの冷気外出流により移動方向とは反対の風上方向に新たなセル「積乱雲」が生まれるタイプのものをいう。2014年度のノーベル物理学賞は、青色発光ダイオード「LED」を開発した名城大学教授の赤崎勇・85歳、名古屋大学教授の天野浩・54歳、カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授の中村修二・60歳「米国籍」3人の受賞が決まった。
日本出身者のノーベル賞受賞者は合計22人となった。12月13日、土曜の昼に、毎年恒例の忘年会を今年は、高級中華料理の聘珍樓の1室を借りて、コース料理を注文した。
タクシーで行き、大人達は、温かい紹興酒を飲みながら、旨い中華料理を酒の肴に、楽しんで、子供達は、多くの種類の中華料理を食べること事ができた。フカヒレースープ、特製シュウマイ、チャーハン、麺類も最高の味だった。




