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火砲(高射砲・対戦車砲)

13㎜機関銃

ブローニング12.7㎜機関銃を参考に作られた、低空で襲来する航空機の撃墜を目的とした高射機関銃である

対空火器を持たない地上部隊の対空戦術と言えば、重機関銃から小銃までを使った対空一斉射撃で撃退するしかなかったが、7.7㎜弾では航空機に対し損傷を与えられないとして、歩兵部隊に随伴可能な対空火器として本銃が計画された

銃機構はブローニング12.7㎜機関銃とほぼ変わらず、対空射撃用の三脚銃架・照準器が使われている

対空射撃の他、対地射撃も可能であるが、重いため攻勢には向かず陣地防衛戦で活躍する

駄馬1頭に積載可能で、歩兵連隊の歩兵砲部隊に配備されている

重量:80㎏

射程:5,000m(射高:1,500m)


20㎜高射機関砲

13㎜機関銃は優秀な機関銃であったが、口径が12.7㎜と小さく弾頭威力に劣るため、より強力な対空火器として計画・開発された

13㎜機関銃を元に20㎜弾に対応できるよう銃身・機関部を拡大・強化したものである

同口径の機関砲と比べると弾頭重量が軽く、射程・貫通力には劣るものの、榴弾による威力は相応程度あり、軽量弾頭により発射速度・初速は速く対空火器としては及第点とされた

20㎜化により重量が増え、駄載での運搬は効果に見合わないとされ牽引式で作られた

単装・連装・四連装があり、単装・連装は牽引型・車両搭載型・陣地固定型があり、四連装には車両搭載型・陣地固定型がある

牽引型は輓馬1頭(単装のみ)もしくは六輪自動車・小型半装軌車で牽引され、高射機関砲中隊に配備される

重量:400㎏(単装牽引型)・700㎏(連装牽引型)

射程:4,500m(射高1,500m)


37㎜高射機関砲

対空砲戦において高高度は高射砲、低高度は高射機関砲が対応するが、中高度を対応する対空火器が無いとして、ラインメタル3.7㎝高射機関砲を元に本砲が計画・開発された

重量があったものの、構造が簡単で威力・射程・精度も十分なことから制式化された

しかし、生産に当たり各所部品の強度不足の問題が発生したため発射速度を抑えて(80発/分)の運用となっている

中型半装軌車で牽引され、高射機関砲中隊に配備される

重量:1,800㎏

射程:9,000m(射高4,500m)


75㎜野戦高射砲

野戦軍に追随可能な機動力を有し、襲来する敵航空機に対し、迅速展開が可能な野戦高射砲として本砲が開発された

性能は中口径の高射砲としても標準である

しかし、放列重量が同世代同口径の高射砲と比べて軽量で、機動力・展開力に優れる野戦高射砲である

試作段階ではさらに軽量であったが、連続射撃試験時や野外移動試験時に砲機構や砲脚の破損が見受けられたため補強・改良された

平射には砲口制退器と防盾を取り付ける必要があり、また射撃角度(俯角不可)に制限が掛かるものの可能であり、緊急時の対戦車火力として期待される

6t牽引車・中型半装軌車で牽引され、野戦高射砲大隊に配備される

重量:3,000㎏

射程:12,000m(射高9,000m)


75㎜高射砲

127㎜高射砲・100㎜高射砲ともに要地防空用としては優れていたが、大口径で高性能であるため生産数に限りがあり、防空網全てを網羅することは不可能であると考えられ、陣地防空用の高射砲として計画された

基本的には75㎜野戦高射砲の改造型で、各所砲機構が強化されており長時間連続射撃が可能となった他、野戦移動用器材を廃し砲床に固定しての運用となる

高射砲大隊に配備される

重量:2,500㎏

射程:12,000m(射高9,000m)


100㎜高射砲

127㎜高射砲は要地防空の高射砲としては優れた高射砲であったが、従来艦載用であるため重く、移動・設置に時間がかかることから、半固定式の高射砲として計画・開発された

6t牽引車2台または12t牽引車1台に分割牽引・単独牽引され6時間程度で展開可能である

野戦高射砲と要地高射砲の間を取る形で、状況に応じ設置撤収が可能であり、照準指揮車や電源車の活用もあって高射砲として優れた性能を有している

また、砲床が固定されているため平射も可能で陣地防衛戦・対艦戦などでも期待される

高射砲大隊に配備される

重量:15,000㎏

射程:16,500m(射高12,500m)


127㎜高射砲

75㎜野戦高射砲は高い機動力から野戦高射砲としては優れていたが、補強を行ったとはいえ全体的に華奢で、長時間連続射撃では砲が破損する恐れがあり、要地防空を担うには問題があったことから、海軍が使用していた艦載用高射砲を陸用に転用したものである

高精度高射照準器の装備、自動信管調整・装填装置の装備、電動駆動化などが採用され高射砲として優れた性能を有する

高射砲大隊に配備される

重量:20,000㎏

射程:20,000m(射高14,000m)


13㎜対戦車銃(初期型)

陸軍は歩兵の脅威となる戦車や戦闘車両への対抗手段として対戦車砲の開発・整備を進めていたが、対戦車砲の運用には一定規模の専門部隊が必要となり、神出鬼没な機動力を有する戦車・戦闘車両への即時対応は困難であるとして、騎兵・歩兵の小規模部隊に携行随伴可能な軽量対戦車兵器として開発された。

当初7.7㎜・13㎜・20㎜の各口径にて試作され、7.7㎜は軽量なれど能力不足、13㎜は重量許容なれど能力不十分、20㎜は能力及第なれど重量過多との評価を受け、いずれも帯に短し襷に長しであったが、特殊徹甲弾を開発し貫通性能向上を図るとの但し書きを付けて、口径13㎜で開発が進められた。

反動利用の自動装填式連発銃で装弾はクリップ4+1発、銃身長は80口径1016㎜と長く全長は1,750mmとなり、重量と合わせて取り回しが容易とは言えない。

反動は銃口制退器、コイルスプリングによる駐退器、銃床の緩衝バネにより緩和され、射手の負担軽減が図られている。

実包は13㎜高射機関銃と同じ12.7㎜弾を使用し、初速950m/sで発射され、特殊徹甲弾を用いて500mで20㎜、200mで25㎜の貫通力を有する。

しかし、技術進歩による戦車装甲厚の増加により威力不足は顕著となり、また対戦車兵器として成形炸薬弾頭が開発されたことから、途端に陳腐化、歩兵携行の対戦車兵器としては用いられなくなった。

対人・軽装甲車両には有効である事から2線級部隊に配備される。

重量:15.5㎏

射程:1,000m


13㎜対戦車銃(後期型)

対甲能力不足と長大故の取り回し難から予備兵器扱いされた対戦車銃だが、その特性上携行火器が限定される乗馬部隊、空挺部隊への対甲火器の増強配備を鑑み、改造が加えられた。

まずは携行性を高めるために銃身・機関部と銃床との分割を可能とした。

その代わりに給弾機構を廃止し、自動排莢ボルトアクション式単発銃となったが、専属の装填手を置く事により、自動連発と遜色ない発射速度を誇る。

また、給弾機構を廃止した事により銃身位置を後退させ、全長を1,550㎜に抑える事に成功、分割化と合わせて携行性(分割時最長1,300㎜)を向上させている。

ただし、分割化により各部材の接合が甘くなり、命中精度が若干低下している。

さらに、改造により重心位置が後ろに下がり、銃口の跳ね上がりが大きくなったことから、別途カウンターウェイトの取り付けが必要となった他、分割結合機構などで機構廃止による重量減を上回る重量増となった。

様々な改良を加えて形にしたが、所詮は口径13㎜ゆえに対人・軽装甲車両に対しては一定の有効性はあるものの、肝心の重装甲車両に対しては撃破は困難であるが、銃口擲弾発射器を取り付けることにより対戦車擲弾を発射可能であり、一定の対甲火力を確保している。

専ら乗馬部隊、空挺部隊へ配備される。

重量:16㎏

射程:1,000m


37㎜対戦車砲

戦車をはじめとした装甲車両は歩兵にとって脅威であり、対抗しうる第一線兵器の必要性から対戦車砲の開発・計画が開始された

歩兵部隊とともに行動できることを求められたことから、分解搬送可能な軽量砲として37㎜砲が採用された

しかし、分解式と軽量化により構造的に弱く初速は700㎜/sにとどまり、肝心の貫通能力に関しては装甲板に対し500mで40㎜、1,000mで30mmと決して良好では無い

それでも貴重な対戦車兵器として歩兵連隊の対戦車砲中隊に配備されている

駄馬4頭での積載、もしくは輓馬1頭での牽引が可能

重量:340㎏

射程:5,000m


57㎜対戦車砲

37㎜対戦車砲の貫通力不足は制式化当初より懸念事項であり、より強力な対戦車砲として計画・開発された

37㎜対戦車砲は歩兵部隊との行動を求めたため軽量な小口径砲とされたが、本砲は牽引式での運用を前提に開発された

初速は850m/sで貫通能力に関しては装甲版に対し500mで80㎜、1,000mで60mmである

現在の敵主力戦車に対しては、撃破は可能であると考えられるが、将来的に敵戦車の装甲はより厚くなると考えられている

しかし、対戦車戦に対しては、運用面からこれ以上の大口径化ではなく、野砲や試作中の対戦車弾で対応する方針である

小型半装軌車で牽引され、対戦車砲中隊に配備される

重量:1,200㎏

射程:8,000m

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