火砲(軽砲・重砲)
81㎜迫撃砲
一般的なストークス式迫撃砲である
特徴として墜発(落として発射)以外にも、撃発(引き金で発射)出来る点がある
これにより、石や木などで射出反動を抑えることが出来れば、45度以下での射撃により、敵火点銃眼への攻撃にも使える
(あくまで可能なだけで、基本的には45度以上での曲射使用である)
重量70㎏で駄馬1頭に積載または兵3名での分解搬送が可能
主に歩兵支援として歩兵大隊の歩兵砲部隊に配備される
重量:70㎏
射程:3,000m
120㎜迫撃砲
一般的なストークス式迫撃砲である
元々は化学砲弾発射用に計画・開発された砲だが、軽量(330㎏)ながらも高威力(口径120㎜)で、構造が単純で生産性も高いことから
攻勢準備射撃を行う大口径長距離砲を補完する独立迫撃砲大隊
不整地戦を行う山砲兵連隊、歩兵連隊
とかく頭数のいる国境・後方警備部隊
など様々な部隊に配備されている
特徴として81㎜迫撃砲と同じく墜発・撃発切り替え可能な他、迫撃砲には珍しく施条砲である
これは射程の延長に伴い、有翼弾(滑腔砲)での横風の影響を少なくし、射撃精度を高めるためであるが、その結果、他国同規格の迫撃砲に比べ重くなってしまった
中型六輪自動車・小型半装軌車・輓馬2頭による牽引、または分解しての駄載(4頭)や人力搬送も可能
重量:330㎏(積載型)・520kg(牽引型)
射程:5,000m
300㎜迫撃砲
攻勢準備射撃時に火力を集中するとはいっても、敵主要火点の確実な破壊は必要であるとして計画・開発された、大口径の迫撃砲である
一般的なストークス式迫撃砲とは異なり、砲座に砲弾を差し込むスピガット式迫撃砲である
スピガット式迫撃砲の低命中率は大口径威力で補い、低射程は砲と砲弾の分解人力搬送による隠密機動性で補っている
準備射撃前に確認された敵火点に対し、射撃位置まで隠密接近、砲座と砲弾を組み立て、準備射撃と同時に発射・攻撃する
軍砲兵の重迫撃砲大隊に配備される
1砲座で5発まで発射可能である
重量:砲座1,200㎏+砲弾300㎏
射程:1,500m
75㎜山砲
分解搬送が可能で山岳地帯や不整地など、牽引式の砲が行動できない地形で運用される
分解組み立て式のため全体的に軽量で構造的に弱く、同口径の野砲と比べ射程・射撃精度に劣る
しかし、駄載運搬により装輪車はおろか、装軌車すら身動きの取れない地形でも運用可能であるため、歩兵部隊や山砲部隊にはなくてはならない存在である
駄載時は駄馬6頭、輓曳時は2頭での牽引も可能である
旧式山砲と、それを改修した新式山砲がある
新式山砲は駄馬編成の師団砲兵である山砲部隊に配備され、旧式砲に比べ分解組み立て精度、射撃精度、最大射程ともに向上している
旧式山砲は、言わば山砲部隊のお下がりであるものの、不整地戦に有用な砲であるため、歩兵連隊の歩兵砲部隊に配備されている
また、更新が追い付いていない一部の山砲部隊は未だ使い続けている
旧式山砲
重量:540㎏
射程:7,000m
新式山砲
重量:550㎏
射程:8,500m
75㎜野砲
シュナイダー75㎜野砲を改良した軽加農砲である
師団砲兵の野砲部隊用に導入し、当初はその重量から機動性に懸念が示されたが、実用試験の結果、長射程は重量過多を補って余りある価値があるとして導入が決定した
高初速からの貫通力にも優れ、対戦車戦において戦車や対戦車砲よりも頼りになると用兵側からの評価は極めて高い
輓馬で6頭、もしくは中型半装軌車で牽引される
車両牽引型はゴムタイヤと車軸サスペンションが改修され、最高40km/hでの運行が可能である
輓馬編成師団の砲兵部隊や機動・機甲歩兵部隊の歩兵砲として配備されている
重量:1,500㎏(輓馬)・1,800kg(車両)
射程:14,000m
105㎜榴弾砲
75㎜野砲の結果を受け、シュナイダー社に開発依頼して出来た軽榴弾砲である
75mm野砲と同じく師団砲兵部隊に配備されているが、75㎜野砲よりも砲弾威力に優れ、また砲身命数も長いことから優先的に配備されている
輓馬で6頭もしくは中型半装軌車で牽引される
車両牽引型はゴムタイヤと車軸サスペンションが改修され、最高40km/hでの運行が可能である
輓馬編成、機動編成の師団砲兵部隊に配備されている
重量:1,600㎏(輓馬)・1,900kg(車両)
射程:10,000m
150㎜榴弾砲
機動戦を念頭に、迅速展開可能な大火力の野戦重砲として計画・開発された
従来の野戦重砲とは異なり、当初より輓馬では無く、車両牽引を前提に計画されており機動性に富んでいる
6t牽引車で牽引される
機動編成師団の砲兵部隊や軍砲兵の野戦重砲兵大隊に配備されている
重量:4,500㎏
射程:12,000m
105㎜加農砲
機動戦を念頭に、迅速展開可能な長射程の野戦重砲として計画・開発された
従来の野戦重砲とは異なり、当初より輓馬では無く、車両牽引を前提に計画されており機動性に富んでいる
6t牽引車で牽引される
軍砲兵の野戦重砲兵大隊に配備されている
重量:4,500㎏
射程:18,000m
127㎜加農砲
列強各国の重加農砲の射程延長に伴い、これに対抗できる長射程砲として開発された
当初150㎜級の重加農砲として計画されたが、150㎜級で長射程を実現させようとすると重量過大となり、砲架と砲身に分割して輸送する必要があったため、長射程を維持しつつ単独牽引できる口径として127㎜が選ばれた
他国の重加農砲と比較すると口径は127㎜ゆえに砲火力としては見劣りするものの、射程は26,500mに及びながら単独牽引可能で展開能力に優れ、神出鬼没な長距離砲として支援射撃・対砲兵射撃に用いられる
12t牽引車で牽引され、軍砲兵の重砲兵大隊に配備されている
重量:12,500㎏
射程:26,500m
150㎜加農砲
攻城戦・対堅陣地戦において、容易に陣地移動展開可能な重砲として計画・開発された
従来の重砲は、砲床を据え付けての半固定砲で、設置に6時間、撤去に3時間要した
これでは敵の長距離砲の対砲兵射撃を受ける危険性があるため、移動式重砲として本砲が開発された
車両牽引を前提に計画されており、放列陣地が整っていれば30分での展開、15分での撤収が可能である
12t牽引車で牽引され、軍砲兵の重砲兵大隊に配備されている他、要塞砲にも用いられる
重量:11,000㎏
射程:22,000m
要塞加農砲
海軍において不要となった艦艇の主砲・副砲を要塞砲として再利用した物
海軍艦艇の搭載砲は元より対艦艇砲としての性能を有していることから、海岸要塞砲に適しているとして各地の要塞に転用された
元が艦載砲ゆえに機動性は皆無で、移設には分解・組み立てが必要となる
このことから、列車に搭載した列車砲として運用されている砲もある