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歩兵兵器(小銃)

スナイダー小銃(歩兵銃:3.8㎏・騎兵銃:3.6㎏・14.55㎜弾・黒色火薬)

蝶番式銃尾装置を備えた後装式単発銃である。

旧式の前装式小銃の尾部を取り替え改修することにより容易に改造可能なことから、技術も予算も無い陸軍創成期に導入された。

すなわち旧式となったパーカッションロック式小銃を輸入し、尾部その他を加工調整することによって仕立て上げたのである。

輸入した小銃は長大で取り回しに難がある事から、銃身を切り落とし調整した歩兵銃と騎兵銃の2種類がある。

より優れた装填機構であるボルトアクション式と全金属薬莢の実用化に伴い、予備兵器とされ後に民間放出された。

※蝶番式

施条銃身の尾部の蝶番によって側方回転可能な固定具が特徴

撃鉄を起こして固定具を側方に回転させ、薬室に弾薬(底部のみ金属の半金属薬莢)を装填、固定具を戻し引金を引くと撃鉄が撃針‐信管を叩き、弾丸が発射される。


1号1型小銃(歩兵銃:4.1㎏・騎兵銃:3.8㎏・11×60㎜弾・黒色火薬)

全金属薬莢を使用したボルトアクション式単発銃

近代陸軍として主力小銃の自国開発と国産化は永く宿願であり、その1号小銃は待望の小銃であった。

グラース銃を基本形として、ボーモント銃なども参考に技術的妥協を含めて開発された。

国産とは言っても重要部品は輸入に頼らざるを得ず、また安全装置の不備や排莢機能の一部能力不全など、海外の最新小銃に比べると見劣りする点もあるが、近代国家の陸軍として一歩近づいた記念すべき小銃である。

主力小銃を退いた後は甲1号擲弾銃として改造された物もある。


1号2型小銃(歩兵銃:4.2㎏・騎兵銃:3.9㎏・11×60㎜弾・黒色火薬)

1号1型小銃に固定箱型弾倉を設け、連発式に改造した小銃

単発式では速射性に劣るとして連発化が試みられ、弾倉として筒型弾倉と箱型弾倉が検討された。

筒型弾倉は多装填(6~10発)が可能で速射性に大いに貢献すると目されたが、コイルスプリングの性能不足で断念することとなり、結局ボーモント・ビタリ銃を参考に、板バネの4発入り固定箱型弾倉を取り付けた。

しかし、当時挿弾子などは無かったため弾倉への装填は手込めで迅速な装填は叶わず、1号1型の単発式に比べて、緊急時に連発可能という程度に留まった。


1号3型小銃(歩兵銃:4.0㎏・騎兵銃:3.7㎏・11×60㎜弾・黒色火薬)

取り回しを考慮し全長・銃身長の調整と軽量化、全国産化と撃針の板バネからコイルスプリングへの変更、弾倉の安全装置の取り付けなどを改修した。


1号4型小銃(歩兵銃:3.9㎏・騎兵銃:3.6㎏・6.5×50㎜弾)

1号3型小銃の無煙火薬6.5㎜弾型。

無煙火薬の使用を前提とした世界初の銃、ルベル銃の登場により旧来の黒色火薬を用いる小銃は旧式銃と化し、諸国で無煙火薬を用いた実包・小銃の研究開発が急がれた。

その流れに遅れまいと急遽改修されたのが1号4型小銃である。

無煙火薬は緩やかな燃焼速度による弾体の加速効率に優れることから、弾頭を高速で射出することが可能となり、従来の大口径低速弾では無く小口径高速弾が求められた。

選定に当たり6㎜~8㎜の各口径にて試験されたが、生産性と発射時の反動を考慮し6.5㎜弾が選ばれ、基本構造はそのままに11㎜弾使用を6.5㎜弾使用に改められた。


2号1型小銃(歩兵銃:3.8㎏・騎兵銃3.6kg・6.5×50㎜弾)

6.5㎜弾5発装填のボルトアクション式小銃。

無煙火薬実包が使用可能になったと言えども、1号小銃は元々が黒色火薬使用の単発銃であるため、旧式化に抗えず、1号4型小銃の改修の傍ら新式の小銃の開発設計が行われた。

特筆すべき革新的な機構こそないが、手堅く堅実に纏められており、世界水準の小銃と言える。

弾薬こそ列強諸国の小銃弾に比べて小口径で対人射撃時の殺傷能力、対物対車両射撃時の弾頭威力に劣るが、小口径弾で小反動、高命中率で発砲煙が少なく、省資源で生産や輸送時の効率が良いなどの利点がある。


2号2型小銃(歩兵銃:3.8㎏・騎兵銃3.6kg・6.5×50㎜弾)

機関部の構造・形状簡略化による生産性向上、防塵防汚対策、照準機構の改良などの改良型。


2号3型小銃(歩兵銃:3.8㎏・騎兵銃3.6kg・6.5×50㎜弾)

各部材の品質管理化。

従来の小銃生産の最終組み立ては熟練工員による調整工程が必要で、各部品の互換性に乏しかったが、これを改めて生産品質管理を徹底することにより故障修理が容易となり、生産性も向上した。


2号4型小銃(4.5kg・6.5×50㎜弾)

狙撃銃型

小銃生産ライン途中の検査時に高精度の銃身や機関部などを特に選別し、狙撃銃用の支脚、ボルトハンドル、狙撃眼鏡とその台座を合わせて組み立て、専用の最終調整を行った物。

主に狙撃兵に配備される。


3号1型小銃(4.8㎏・6.5×50㎜弾)

短機関銃と同じく、全自動小銃開発の予備研究『小銃弾を用いた自動装填銃』として計画・開発された。

2号小銃を原型に発射時のガス圧を利用して自動装填する機構が組み込まれており、単発ながらも連続射撃が可能になっている。

しかし、弾薬消費の観点から一般部隊への配備は控えられており、挺身兵団や海上機動兵団等の一部部隊にしか配備されていない。


3号2型小銃(5.2kg・6.5×50㎜弾)

3号1型小銃の自動装填機構を改修し連射機能を持たせた全自動小銃である。

全自動化に伴い弾倉を20発入り着脱式箱型弾倉を採用。

連射機能を有しているものの単射を基本とし、必要に応じて点射、連射は緊急時ならびに突撃時に行うものとされている。

また、連射時の反動を考慮して実包の改良も行われ、実包形状こそ変わらないものの、弾頭の軽量化と装薬を減量した軽量実包が開発された。

薬莢を短縮した新型弾薬の採用も検討されたが、単射による遠距離狙撃射撃と連射による近接制圧射撃の双方に対応できるよう、敢えて形状を変えていない。

このため理論上、6.5×50㎜弾使用の火器ならば通常実包・軽量実包の双方が使用可能である。

ただし、弾道や発生ガス量、反動が異なってくるため留意が必要で、3号2型小銃では通常実包による連射は故障の原因として禁止されている。

なお、弾薬消費の観点から一般部隊への配備は控えられており、空挺兵団の一部部隊にしか配備されていない。


・散弾銃

ウィンチェスター小銃(3.6㎏・12番:18.5㎜)

小銃と銘打っているものの散弾を発射する大口径の滑腔銃、つまり散弾銃である。

無施条であるため弾道が定まらず射撃精度に劣るが、口径に比して小さな粒弾を複数同時に射出することにより、近距離での面制圧力に優れている。

散弾銃の多くがそうであるように、当初軍内における散弾銃はあくまでも士官の交流を兼ねた狩猟用・射撃競技用として用いられ、原則として士官の私用装具または所属の将校倶楽部の備品であった。

しかし、海軍や憲兵、警察組織による船舶臨検や家屋強制調査時においてその制圧火力や威圧感など、有用性が確認されたことから、制式装備として導入されることとなった。

ウィンチェスターM1897をライセンス購入し、6発装填、短銃身、着剣機構を取り付けた型式を軍用小銃として用いている。

敵陣に乗り込む突撃隊、敵陣地の直接破壊を行う戦闘工兵、群衆制圧や屋内戦闘の可能性がある憲兵、海軍の船舶臨検班、港湾・飛行場・集積所などの後方要地の警備班などに配備される

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