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歩兵兵器(軍刀・銃剣)

軍刀

軍人が佩用する刀であるが、刀剣としての戦闘力よりも儀礼用や権威の表れ、精神的象徴として用いられている。

規定では帯刀本分者として士官・曹長以上の下士官・憲兵・輜重兵、および儀仗担当兵が装備する。

士官は制式軍刀を購入、もしくは兵器工廠製や民間製、重代の刀剣を軍刀拵えに改装し用いる。

また下士官・兵には制式刀が支給される。

士官は軍装時の佩刀が義務付けられているが、平時においてはもっぱら軽量の指揮刀が用いられる。

戦時においても本身の軍刀を佩くのは、気負った新米少尉や常在先陣を金科玉条とする者に限られる。

特に前線ではその重量が負担であるため指揮刀や、狙撃対策としてそもそも装備しない者も多い。

火力戦の現代において白兵戦の可能性は低く、また白兵戦距離においても拳銃の方が有効であることから常々軍刀不要論が噴出するものの、軍装の見栄えが良く、また指揮に便利であること、刃物の発する威圧感、そして何より熱烈な支持者が存在するため規定緩和にとどまり廃止にまでは至らない。


将帥刀

将官(少将以上)が佩用する軍刀。

将官ともなれば一定規模以上の部隊(旅団や戦隊)を率いるれっきとした将軍(提督)閣下であり、直接戦闘に巻き込まれる可能性は低く、さらには白兵戦闘などは慮外の事である。

必然その佩用する軍刀も権威の象徴として用いられることから、一般的な制式軍刀とは異なり絢爛豪華であり、見る者の目を引き付ける。

刀身は本身仕込みであるが実用性は考慮されておらず、まともに切りつけたら折れるか、曲がるか、柄が壊れる事請け負いである。

元帥の佩用するものは特に元帥刀とも称される。


将校刀

士官用の軍刀。

将校刀の扱いは『兵器』ではなく『服制』の一部とみなされ、官給ではなく自弁であり、士官として軍装時には佩刀が義務付けられている。

刀身・拵えは服制令に規定されているが、よほど基準から外れて無ければ黙認されている。

陸軍兵器本部の工廠部に一から作刀依頼するか、制式軍刀を将校刀拵えで揃えるのが硬いが、民間刀工に依頼したり、市場流通品や重代の刀剣を将校刀拵えに改装し佩用するのも認められている。

もっとも、平時はその重量や手入れの手間から模擬刀身や指揮刀を佩用する者が多い。


制式軍刀

下士官兵用の軍刀。

下士官や憲兵、輜重兵は帯刀本分者として制式軍刀が支給される。

火力が物を言う現代戦において、第一線で交戦する下士官・兵といえども白兵戦となる機会は少なく、また下士官・憲兵には別途拳銃が支給されていることから、実戦で軍刀を用いる機会はごく限られている。

しかし、実際に部隊の兵を統括する下士官、軍隊の警察として武威を示す必要のある憲兵、輜重補助兵を指揮する必要のある輜重兵にとって、軍刀は権威を表すに具合がよくその存在は比較的に好意的に捉えられている。

使う機会が少ないとはいえ、下士官・兵用の装備があまり華美であるのも望ましく無いことから、生産性と実用性・耐久性を第一に作られており、頑丈で壊れにくい作りとなっている。


騎兵刀

騎乗戦闘を旨とする騎兵において、騎兵刀は拳銃と並び重要な兵器であった。

馬上での取り回しを考え、通常の軍刀よりもやや長く、そのかわり若干軽量で細身、反りが強いのが特徴である。

騎兵の魂とも誇りとも称されたが、騎兵の凋落と軍刀の価値低下に伴い制式軍刀に統一され生産停止となる。

今では予備兵器倉庫で若干数が眠る程度である。


徒歩刀

徒歩刀は元来、小銃(歩兵銃・騎兵銃)や拳銃を所持してない兵・軍属における白兵戦時の自衛用兵器であったが、火器の発達とともに自衛用とは言え白兵戦兵器という存在自体が陳腐なものとなり、今や専ら草木の刈払や雑加工用の作業ナイフである。

徒歩刀という名前は、騎兵の装備である騎兵刀に対して徒歩刀というわけである。


指揮刀

本来、演習時などでの指揮の際に将校が軍刀の代わりに佩用する刀である。

しかし、指揮刀は軍刀(1.5㎏~1.8㎏)と比べて軽く(800g)取り回しが容易で、日常使にも負担が少ないゆえに平常的に佩用される。

また、儀礼時にも用いることが可能である。

ただしその場合、平常や演習時の取り扱いに注意が必要となる。


儀礼刀

士官が任官や受勲、観閲式、拝謁参内など正装を着用すべき時に佩用する刀。

指揮刀で代用することも可能だが、演習時や平常使用による汚損等を考慮する必要がある。

そこで、儀礼刀は平常用いる物でも無い事から、各部隊の将校倶楽部で保有管理し、適宜貸与する形を取る場合が多い。

将官においては将帥刀で代用するのが通例である。


短剣

各部士官が佩用する短剣。

戦闘職で無い主計・技術・法務・衛生の各部士官においては、軍装時に短剣の佩用が義務付けられている。


銃剣

小銃の先端部に取り付ける銃剣である。

帝国人は欧米はもとより、大陸人とくらべても体格・膂力に劣るため、帝国軍においては銃剣道を始めとした白兵戦は重視されていない。

また現実に射撃主体の近代戦においては白兵戦の機会は少なくなった。

しかし、少なくなったとはいえ不意の遭遇戦など、歩兵が接近戦を行う可能性は捨てきれず、また視覚的効果(歩哨時など)も有用であるとして銃剣は健在である。

小銃に取り付ける以外にナイフとして使用可能で、缶詰の開封、木を加工したりと色々と使い道がある。

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