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――ワールドに行ってもいいのか?――
雪の言葉でぐらついた意志。
私、どうすればいいんだろう?
そんな、浮かない思いで。
近藤家のチャイムを押す。
ピンポーン、。
チャイムは、私の重い気持ちとうわはらに
軽い音だった。
私と同い年の心くんが出てくる。
「どうぞ。」
守護霊の記憶の影響だろうか?
ワールドで王太子なるだけの礼儀作法を身につけていた。
「水の女王様だ~。」
「本当だ~。」
ガヤガヤガヤ。
見た感じ、水の国では無い子たちもいる。
「可愛いでしょう、これが、貴方の守っていく未来ですよ。」
政治的パートナーとなった紀子さんが言う。
「ええ。 守っていかなければなりませんね。」
あぁ。私は
必要とされているんだ。
もう、後戻りできないんだな、、、、、、、、、、、、、。
「美姫ちゃーん。」
飛びついてきたのは、陽愛ちゃん。
私の侍女になることが決まった。
エステシャンで、ゴットハンドといわれている。
10歳年上で、近所のおねぇさん。安心してる。
「さっきの話聞いてたよ。大丈夫美姫ちゃんなら出来るって。」
私は、水の国を治める、水の女王なんだ、、、、、、。
覚悟を決めて、沙妃さんに雪の事を伝えた。
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一週間後――
雪は、王家、皇家に見守られながら
ワールドに行く権利を剥奪された。
このことを受け、ワールドに行きたくない者はいるか?と
聞いたが、誰もいなかった。




