闇
闇から、光をもとめている、人間の姿。
黒い世界しか
見えない
なぜだ
本当に
漆黒しかない
そこには
時間すらない
声を
出してみるが
闇は
すべてを
吸い尽くして
音さえ
出せなくしている
いったい
どこに迷いこんだのか
そこには
自分の姿さえ
見えなくしている
なんとか出なくては
闇から
這い上がって
光へ
光へ
たどり着きたい
たとえ
わずかな光で
良いから
この漆黒しかない
空間を
閉じ込めて
明るい
明るい
自分の姿が
見える世界へ
空間へ
戻るのだ
だか
この闇空間は
ちょっとや
そっとでは動きそうもない
だから
かなづちを
探す
どこかに
きっと
この闇を
打ち砕いてくれる
かなづちが
あるはずだ
いくら時間が
かかっても
光のためなら
命が
尽きるまで
探し続け
この空間世界へ
一寸の光を
注ぎこみたい
現代社会には、本当に存在するかもしれない空間を、描きたしたい。