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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

最大級の勘違い

作者: ブンゲー部

ネタバレはしたくないが、、、

 俺の幼なじみは、必要以上に男らしい。まあそこが、俺があいつを、好ましいと思う点ではあるんだけど。


〜最大級の勘違い〜


 あいつと俺は、同い年、家が隣、親同士が仲がいいという、一歩間違えればマンガのような展開に突入しちゃうような環境に生まれてきた。ちなみに、誕生日が三日違いと言うことに、作為的なものを感じなくもないが、そんなことを親に聞けるわけもないが。

 まあ、そんな訳であいつに会わない日なんて、この15年、数日しかない。

 でも、そんな関係もこの春でおしまいになっちゃったんだけど。お互いに別々の高校に進学しちゃったからね。あいつは勉強はろくにできないが、運動だけはすごくてスポーツ推薦で寮生活なんてしちゃってる。

 逆に僕は、運動はからっきしで勉強だけはできるから、よく周りからはデコボコンビなんて言われてたな。

 なんて思い出に浸っても、あいつが帰ってくる訳でもないし、俺は俺で新しい環境を楽しんでる。あいつも、それなりに楽しんでるみたいだしな。


 って、思いながら高校生活を送ると思ってたんだが、

「なぜ、おまえがここにいるっ?」

 俺の部屋でくつろぐあいつがいた。

「なぜって、なんで?」 いや、もういい。こいつは本気で、ここにいることが当たり前だと思っているんだろうな。

「いや、部活が休みだから、来てみた」

 あー、そーかい。俺がバカだった。おまえはそんなやつだったよな。

「まあ、いいけど、俺これから知り合いと遊び行くけど、おまえも来るか?」

「いくいく! でも、いいの? ついてって」

「別段問題がないから、言ってるんだよ。デートでもないし」

「ふーん、ならいいけど」

「で、いつまでいるんだ?」

「いつまでって?」

「着替えるから、出てけよ」

「別に、恥ずかしがることじゃないでしょ」

「ああ、そうだよな」

 まあ、俺とこいつの仲だしな。


 やっぱ連れてくるんじゃなかった。確かに、みんな楽しそうだから、それはいいけど、なんか必要以上に疲れた。なんでかって、

「あの子と付き合ってるの?」

 俺が女の子と話す度、聞いてくる。なにがそんなに気になるのやら。確かに幼なじみの恋愛事情は気になるんだろうが、それにしても過剰に反応しすぎ。

 まあ、こいつもこいつで楽しいみたいだから、今日のところは許してやるか。

「今度、この近くで大会あるんだよね。よかったら、みんなで応援に来てよ」

 というか、いつの間にかみんなと仲良くなってるし。


 というわけで、大会の日。俺は会場に友達と来ていた。

「で、おまえはなんで、大会になんて俺たちを呼んだ訳?」

「いや、おまえが誰とも付き合ってないって言うからさ」

 そういうことね。まあ、そういうことなら協力しないこともない。

「で、もしこの大会、優勝できたら、デートしたい人がいて」

「はいはい、わかったよ」

 この間、こいつが気にしてた奴はわかる。そいつに話はつけといてやるよ。

「まあ、そういうことだ」

「わかったよ。頑張れよ。あそこから応援してるから、またな」

「あぁ」


 大会は進み、決勝戦。あいつは無事、進んでこれた。まあ、あいつの実力からすれば、こんな大会で優勝するのも簡単なんだろうけど。

 予想通り、あいつの優勝で試合は終わった。

「よっしゃ、勝ったぞ。おい、約束覚えてるよな?」

「ああ、覚えてるよ。さっき、ちゃんと話して、オッケーもらってるよ。それに彼女もおまえのこと、気になってるらしいぞ」

「なんの話だ? 俺がデートしたいのは、おまえだよ、おまえ」

「なにいってるんだ? 俺たち、男同士だぞ?」

「それがどうした? 俺はおまえが好きなんだ。愛してるんだっ!」

「いや、だって、俺はてっきり」


 どうやら俺たちは、最大級の勘違いをしていたらしい。まあ、それはそれで過ぎたことだ。


「なにか違う気がする」

「いーや、れっきとしたダブルデートだ。ただ相手のカップルが女の子同士で、なんとなく男女で行動してるだけだ」

「まあ、いいや。いつか絶対に振り向かせてやる。絶対にな」

「おまえじゃなく、かわいい女の子に言ってもらえたら、幸せなんだがな」

 そんな悪態をつきつつ、俺はそんな悪い気はしなかった。

 なぜかって? 実は俺もガキの頃から、こいつのことが好きだったからさ。


〜HAPPY end?

なんか最後のほう、ぐだぐだになったような感じですが、これもまた愛嬌で

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