野生児獣語を理解する
……ここはどこだ?
俺は見慣れない景色に戸惑っていた
一面に広がる緑、どこからか聞こえてくる川の音
おそらく森だと言うことは分かったが、一体何故ここに俺がいるのか分からなかった。
まだ、頭はガンガンしている意識もハッキリとしない気分は最悪だ。
しばらく立って意識はハッキリした、そこで重要なことに気づく
「俺は一体誰なんだ?」
そう、記憶喪失に陥っていた。
どうにか、思い出そうと深く集中して考え込んでみるが、そう上手くは行かない。
その後も考え込んでるいると茂みからガサガサっと音がしたそちらを向くと大きな狼がこちらを警戒した様子で立っていた、銀色の綺麗な毛色で金色の澄んだ瞳だどこか神々しささえ感じた。
「何故?人間の餓鬼がこんな所におるのだ?」
話しかけてきたのか?
え?今サラッと喋った?狼って喋れるもんだっけ?
「い、いやー、俺にも分からなくてさ ハハッ」
なに普通に返してるんだ、この状況おかしいだろ
「……お主ワシの言葉が分かるのか?」
「いやいや、狼さんが人語しゃべってるんじゃないの?」
「「……え?」」
ちょっと待て状況を整理しよう
狼さんは人語を話していない、しかし俺は狼さんが話している言葉が人語に聞こえる、、、ここから導き出される答えは2つあった
「狼さん嘘ついてるね?」
「何故、ワシが嘘をつく必要があるのじゃ」
っすよねー、薄々分かってた、嘘つく必要ないの分かってた
じゃあ、可能性は1つしかない
だがまだ、確証が持てないので実験してみる。
丁度小鳥が木に止まっていたのでそいつを実験台にしよう
「やぁ!そこの小鳥さんこんにちは!」
「なんだ、あいつ人間のくせに話しかけてきやがった、キメェ」
「キメェなんて言わないでくれ」
「あいつ、言葉通じんのかよ?!ますますキメェ」
キメェと言い放ち小鳥は飛び去っていった
そしてこの実験でひとつわかったことがある。
どうやら俺は獣語を理解出来るようになったらしい。
初投稿です、まぁ頑張っていきたいっすね。
よろしくお願いしますー。