消女神アイディティの創造 共通①
『なぜ貴方は地上を干上がらせるの?』
『それが我が役割、存在理由である。我は神であるが故に――――』
夢の中には人間離れした美しい男女が話している姿があった。
「起きて、ねえ君……大丈夫かい?」
「……?」
誰かに呼ばれて、起き上がり周りを見回す。
電気や蝋燭がないのに明るいことから今は朝か昼、窓はステンドグラスで見知らぬ教会にいるのだということが理解出来た。
「ああよかった」
人の良さそうな金髪の青年が微笑んでいる。
「そいつ、目が覚めたのか」
「なんだかんだ気にしてたんじゃないか」
長い銀髪に眼鏡の青年が淡々という。
「ふん、こんな密室にいればな」
「ええと……私の名はリミアです。その他はわかりません」
すると二人は顔を見合わせ、互いにうなずく。
「俺はアムジール」
「私はカルスカラドだ」
二人も私と同じように名前以外の記憶がないらしい。
「他にも同じような奴がいないか探したところ、倒れている奴を3名発見した」
「今はそれぞれが探索にいってるよ」
――私達を合わせると6名が何故かこの場に集められた。
「なんもなかったぜ……お?」
「彼女はリミア、今さっき目が覚めたんだ」
一番はじめに戻ってきたのは赤髪の活発そうな少年。
「へー可愛いじゃん。オレはラミストラ、よろしく」
「……!」
記憶がないので今まで言われたかわからないが、そんなことを言われるとお世辞でも照れる。
「マセガキ」
「なんだと!?」
次に来たのは黄緑髪の男性だった。
「俺はフラァシードってんだ」
「私はリミアです」
ペコりと頭を下げると、頭を撫でられる。
「寝癖ついてんぞ、クシとかないのか?」
「あ、どうも」
フラァシードに女性もののクシを渡された。
「おっさん、なんでこんなんもってんの?」
「知らんがラッピングしてあった」
リボンの色はピンク色、白い紙でできた小袋。
「もしかして恋人へのプレゼントだったんじゃないかな?」
とアムジールが言うと、ラミストラはフラァシードを見ながらニヤニヤ。
そしてカルスカラドが下らないと言って不機嫌そうになる。
「おや、皆さん先に戻られていたんですね」
最後の一人は青髪の騎士のような格好をしている男性。
「どうだった?」
「出口はありませんでしたが、女神像を見つけました」