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漸く10話です。

ここでお礼を1つ。

Pvが5000ユニークが1000突破。

凄いのか凄くないのかわかりませんが、ありがとうございます!

ノリと勢いでなんの設定とか下書きとかもなく執筆していますので、読み辛かったり、よく分からない表現、言い回し、描写、台詞等あるでしょうが、今後ともよろしくお願い致します!

あと、感想が欲しいです!

返信してみたいです!

図々しいでしょうが、お願いします!


夜が明けた。


「んんー。ふぅ……」


背伸びをして凝り固まった体を解す。


ちょっと動くか。


「連理の杖」


連理の杖を召喚して朝日達から少し離れる。


「「ガゥ?」」


どうしたの?と朝日達が効いてきた。


「ちょっと体を動かそうかなって」


「ガゥッ!」


私達も遊ぶ!とアサヒが言って首を上げた。


いや、遊びじゃないんだけど……


「ガウ……」


無理を言っちゃダメ、とアサカがアサヒをたしなめた。


なんか、アサカがアサヒのお姉さんみたいだ。


まあ、人間で言うと2頭は双子みたいなものなんだけどさ。


「クゥゥン」


弱々しく懇願するようにアサヒが俺を見つめてきた。


まぁ、元々、答えは1つしかないんだけどさ。


「いいよ。一緒に体動かそうか」


「ガゥゥ!」


「ガゥゥ……」


やったー!、と喜ぶアサヒに対してアサカは、ごめんなさい、と謝ってきた。


「別に謝るほどのことでもないよ。

それじゃあ、村の周りを走ろう。

あまり村から離れられないしね」


一応、村を全範囲索敵出来るし、走るとなると、この体は全力でなくともかなりの速さで走ることが出来るから一周なんてすぐだ。


だから、知らぬ間に襲われるということはないだろう。


「「ガゥ!」」


うん!と元気よく答える2頭。


どうやら、アサカも遊び(俺にとっては鍛練)をしたかったみたいだ。


「ドンって言ったらスタートね?

走る距離は……15、いや、30周にしよう」


「「ガゥ!」」


この村は小さいから村の周りは400メートルあるか、ないかくらい。


となると、12キロか。


中々に多いけど、少ないと朝日達が満足出来ないだろうし、俺自身もこの体がどれほど走れるのか知りたい。


フェルテルの記憶でだいたいは予想できるけど、実際にやった方がより正確に測れるから。


「位置についてよぉーい―――――ドンッ!」


よぉーいでクラウチングスタートの体勢をとり、力を足に集中させ、ドンッ!の合図とともに解き放つ。


一瞬風になってしまったかのような錯覚をしてしまうほどの加速。


本当にこの体は凄いッ!!


「「ガゥゥッ!」」


速いッ!


自分でもかなりいいスタートダッシュをきめたと思ったら、それよりも速く、朝日達が駆け出した。


既に、1メートル程の差。


しかもかなりの速さでその距離は開いていく。


どうにかしなければ負ける。


いや、負けたくないとかではない。


負けてもいいけど、それでも、やれることはやりたい。


朝日達にとっては遊びでも、俺にとっては、鍛練だから。


でも、既に加速を終え、トップスピード。


これ以上速くは走れない。


精一杯だから。


となると、魔法に頼るしかない!


「風よ!我が身に纏いて我が身を風と化せ!『纏い風』」


『纏い風』は向かい風を抑え、逆に少しだけ風の力で追い風を作り出して、ブースターの役割をしてくれる速度上昇系の魔法だ。


こういう速度上昇系の魔法は、普通の魔法だと発動している時常に魔力を消費しなければ霧散してしまうのであまり使われない。


どちらかというと、一度発動すれば、かなりの時間発動し続ける支援魔法の領分だ。


何故なら、普通の魔法は持続性がないからだ。

魔法は世界を騙して発動させるものだけど、普通の魔法はずっと騙すのにはむかない。


だから、効果を及ぼす時間が少ない。


それと違って支援魔法は持続性があるけど、生憎フェルテルに適性はなかった。


たぶん俺もステータスを見る限りないだろう。


だから、燃費は悪いけど膨大な魔力にものを言わせて、発動させ続ける。



それでも、多少速くなったくらいで、あまり差が広がるのを食い止めることは出来なかった。


「やっぱり速いなぁ……」

きっちり30周を走り、ゴールとともに呟いた。


結局、離されに離されまくり、2周遅れでゴール。


朝日達の速さを凄いと言うべきか、たった800メートルくらいしか離されていなかったこの体を凄いと言うべきか。


まあ、どっちも凄いのだろうけど。


普通の人――というか、一般的な亜人族の中でも素早いと言われる獣人種なら、たぶん軽く10周は離されてるだろう。


でも、フェルテルの記憶にある亜人族で最速の獣人と呼ばれていた奴なら、勝てるのではないだろうか?


そいつ、ミティアチキン(Aランクの鶏、性格超狂暴&逃げ足が速い)という市場に出回る中で最も美味な鶏肉を腰に吊るしてケルベロス(Sランク)と鬼ごっこしたって言ってたし。


笑いながら話してたし、四肢の欠損及び噛み痕とかなかったからそいつの方が速かったってことだろうし。


今思うととんでもないチートだわ。


速度チートとでも言えばいいのだろうか。


「「ガゥゥ!」」


楽しかった!とペロペロ舐めてくる2頭。


楽しめてくれて良かった。


っても、こっちは本気だったんだけどね。


「あはは。アサカとアサヒには敵わないや」


口では朝日達に敵わなかったと言ったが、敵わなかったのは朝日達だけでなく、フェルテルにもだった。


フェルテルはもっと速かった。


朝日達と同じくらいには。


ということは、まだこの体を上手く扱えてないのかもしれない。


まぁ、フェルテルよりも俺の方が身体能力が劣ってるいてこれが限界という可能性もあるけれど。


でも、まだ限界じゃないって思ってた方が気持ち的に楽だし、鍛練にも身が入る。


だから、ポジティブに考えよう。


俺にはまだ延びしろがあるって。


「俺はこれから瞑想するけど、アサヒとアサカはどうする?」


「「ガウ?」」


めいそう?と聞き返してくる2頭。


「えっと、目を瞑って体内の魔力を落ち着けることかな」


「「ガゥガウ!」」


じゃあ見てる!だってさ。


そんなに面白いことでもないはずなんだけどな。


端から見ていてもただ目を瞑って座ってるだけにしか見えないんだけれど……


朝日達がやりたいなら、やらせておこう。


それじゃあ、やりますか。


目を瞑り、深呼吸をしつつ、己の体へと意識を集中させる。


瞑想は魔法使いは大抵やってることだ。

魔法使いの生命線は己の体内に充分な魔力があるかどうか。


魔力は全盛期を過ぎると急激に体から生成されなくなる。

つまりは、魔力の最大値が減衰していってしまう。


魔力の全盛期は人によってそれぞれ。


若いうちから全盛期が終わり減衰期になる者もいれば、年老いてもまだ全盛期のままの者もいる。


比較的魔力が多いと後者になりやすいと言われてるらしいけれど、そうかどうかは立証されていなかった。


そして、全盛期を長く保つ方法は瞑想等をして己の魔力を安定させたり、体の中にある魔力を感じていると保つと言われてる。


といっても、立証されてる訳じゃないから、民間療法みたいな昔からそう言われてるだけで効果はさほど……かもしれない。


でも、フェルテルの時代はその目的"でも"やってる者も多かった。


フェルテル自身もその目的を兼ねて瞑想は毎日やっていた。


例え効果がなくても、魔法使いは、魔力が荒れてると魔法が使えなくなってしまうため、1日に1回は瞑想をして、魔力を安定させて心も落ち着けられるのはやらなければいけないことだ。


だから、魔法使いは見習いであろうと一日に1回以上は必ず瞑想する。


さて、集中力も高まり、己の中にある魔力の溜まりと流れを感じとれた。


血液のように全身を流れるそれは、少し波うっている。


波うってるってことは少し荒れてるってことだ。


精神的な疲労や恐怖や不安などの負の感情が多いと荒れやすい。


あとは、前日に魔力をかなり――8割程度まで魔法を発動させ、己の魔力を体外に放出すると荒れやすいらしい。


まぁ、そこはフェルテルの経験なので、自分はどうかは分からない。


荒れてる魔力を落ち着かせていく。


落ち着かせるといっても、ただ魔力を感じ、深呼吸を繰り返すだけ。


強引に魔力を操って落ち着かせることもできるが、強引なため、あまり意味はない。


だから、ゆっくりとただ繰り返す。


しばらく繰り返すと魔力が安定したので目を開き、瞑想を終わる。


さて、今日も頑張ろうか。



10話以降は週一更新になる予定です

書き貯めしておきたいのと、現在別のを執筆中だからです。

設定とか書かずに書いてる『通り魔に殺されたら古の魔王に転生しました』よりはマシ…………になってるといいなぁ……

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