発症。
【異能力】【咎】
東京へと隕石が落下してから二日。
僕達が暮らす村にも【KARMA】の脅威は訪れ、生きながらに死んでいる虚人が徘徊する様になった。僕は【KARMA】が発症する事は無かったのだが婚約者である夏希は【咎人】となった。そう。夏希は【異能力】【咎】を発症したのである。何でも【咎】が発症すると本能で、どういった能力なのかは自ずと理解出来るらしい。
此れも後に識った事だ。
咎は七種類に分類されている。
【正義】
物理攻撃に特化した能力。
【信仰】
魔法攻撃に特化した能力。
【慈愛】
治癒する事に特化した能力。
【堅固】
防御する事に特化した能力。
【希望】
支援する事に特化した能力。
【節制】
創造する事に特化した能力。
【知識】
干渉する事に特化した能力。
夏希の【異能力】【咎】は、人が傷付く事を何よりも嫌った彼女らしい能力であった。
【ウェザー・ソング】
彼女の感情を示す天候が彼女の半径一メートルに顕現される。要は彼女が喜んでいる時には晴天となり、悲しい時には雨となる…。そんな能力であるらしかった。ソレは彼女の遥か上空で発せられている天候の能力であり、屋内に入ってしまえば、何ら影響は無い。
世界が崩壊した、あの日から彼女の頭上には鬼雨と呼ばれる様な激しい雨が降っている。
村の人々の大半が感染した。その感染した全員は虚人と化した。僕の祖父母も夏希の家族も、そうだった。
此れも後に識った事。
【虚人】
生きながらにして屍となる症状である。この症状の最も恐ろしいのは、【死ぬ事が出来無い。】と云う事。虚人は基本的に食事も必要無ければ、水分すらも必要としない。徘徊する個体もいれば、身動き一つしない個体もいる。人を襲う事は無いのだが病原菌の媒体となっている個体が多く、長い年月を経て風化する場合もある。
生き残った人々は少し離れた小学校へと避難し、互いが手に手を取り共同生活をして何とか命を繋いでいた。
此れも後に知ったのだが【獄人化】とは強大な異能力に耐えられず、眠りから目覚める事の無い植物状態になる症状である。村で唯一、【獄人化】した四郎爺ちゃんは僕が背負って、小学校へと連れてきてはいた。
四郎爺ちゃんは…。
ずっと眠った儘だ。
【咎】を発症したのは夏希以外では二人程しかいなかった。【咎】が発症した者は身体能力が向上するらしく、自警団として村を巡回する事となった。僕は【咎】を発症してはいなかったのだが、若い人材はソレだけでも貴重だったから僕も自警団の一員として共に動く事にしたのだった。
鶴田夏希。二十歳。女性。
【信仰の咎】【ウェザー・ソング】を発症。
感情を力に変え、自己を中心とした半径一メートルの天候を変える。特に特殊な能力は付与されていない。現在では無意識に能力が常時発症。身体能力の向上(小)ステージ0。
攻撃力 G
防御力 G
精神力《攻》G
精神力《防》F
俊敏性 G
器用値 G
生命力 G
運命値 B




