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勇者が死んだ王都では  作者: 真知コまち


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58/59

 お手、お座り。伏せ!

∼前回のあらすじ∼


  人質を見つけました


  「全兵、剣を構えろ」


「あら。人質これの命を、見捨てるつもり?」

 偽勇者を引き寄せ、隊長の兵士に、見せつける、王女。


 「そ、そうだ。僕が居ないと、作戦は、遂行できない!」

  命の危機を感じ、隊長に思い止まる様、必死に訴える。


  「・・・剣を下ろせ」

  「このままでは、侯爵様の立てた計画が…」


「やはり、侯爵の計画でしたか。あなたも、侯爵に⁉」

 拘束された偽勇者を、上から踏みつけ、問い質す。

  

 「いたたたた、痛いです!」

 「僕は、侯爵に、仕事を持ち掛けられたから、従っただけで…」


「ふ~ん・・・で、幾ら貰ったの?」

 踏みつける脚を上げ、急に、優しい表情を見せる。


 「…王様の倍額ですかね」


「最低!」

 苦笑いで答える偽勇者を、再び、強く踏みつけた。


 「痛、いたたたた!」


「では、そろそろ城へ戻りましょうか」


  「待て…待て、待て!その娘を、行かせるわけには…」

   人質と任務に悩みながらも、一人、剣を抜き、王女へと向けた。


「落ち着きなさい。偽勇者これが動けなければ、唯の、無駄死によ?」

「あなた達に出来ることは、もうありませんわ」

 判断に悩む隊長を、挑発して、決断を急かさせる。

  

 「慌てる必要は、無い。ここには、私が集めた、精鋭へいしが揃っている」


「何で、貴方が、ここに居るのよ…侯爵!」


  隊長の後ろから、私兵を引き連れ現れた、侯爵。

 「王の命を受け、その者達を拘束する!」


「お父様が、そんな命を下すわけ無いでしょ!」


 「逆らう者は、反逆者と見なす…」

  反逆者を取り囲む兵士達を、睨みで威圧する。


「非常に、まずい状況ですわね…」

 このまま走って逃る…無理ね 

 萎縮した兵士に、私の言葉は届きそうに無い

 お姉様も、本来の姿では、十分な力が出せないし…

 もう…秘密を知られてでも、私が闇魔法を使うしか、この場を脱する方法は無い

 

  「おい!まだ、残っていたのか?」

   箱の中の敵を、拘束した皇帝が、姿を見せる。


「犬!」


  「…今、余を、犬と呼んだか⁈」


「あ・・・声に出てた?」


  「ふふふ、ははは!よし。余が、皆殺しにしてやろう」

   両手に魔法を作り出し、高みから場を見下ろす、皇帝。   


 「・・・なぜ、皇帝がここに⁉」

 「全兵、退避しろ!」


  「遅い!」

   皇帝に背を向けた左右の兵士を、両手に持つ魔法で、跡形も無く吹き飛ばした。

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