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勇者が死んだ王都では  作者: 真知コまち


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51/59

 状況判断

∼前回のあらすじ∼


  すれ違いました


 ドサッ。

「何を…した!」


 朦朧とする意識の中、バランスを崩し倒れる、皇帝。


 「これは、これは。まだ、分かりませんか?」

 「貴方は、今、酸欠に陥ってるんですよ」


「…この壁は、密封されたわな!」

「止まった時間で動く余は、空気を倍、吸い込み、一人酸欠となった」


 「ご名答。聡明なのですね、皇帝様は?」

  馬鹿にした笑顔で、皇帝を煽てる。


「無論…余は、聡明だ。貴様が死ねば、まほうも消えると理解した!」

 倒れ込んだ皇帝が、振り向き、雷魔法を放つ。


 「その程度の魔法、無駄ですよ。」

 「マウントウェーブ」


 放たれた雷は、隆起した地面に当たり、消え去った様に見えた。


 ビリビリビリ!

  突然、地面に付けた手から、衝撃を受ける。

 「な、な、何!」

  雷で感電した男は、そのまま地面に倒れ込んだ。


  「あ~あ、殺られたよ。せっかく用意した策が、台無しだ…」

   服に燃え移った炎を消した男が、ゆっくりと皇帝に近づく。


  「動き出す前に、止めを刺す…最後に、感電させたトリックを聞いても?」

   

「トリックでは無い!余が炎の中を進む際、水魔法で体を覆っただけの事」


 「どうやら私は、濡れた地面を操ってしまった様ですね」

  目は覚まし立ち上がろうとしたが、麻痺した体は、まだ動かせない。


  「あ、生きてた?」


 「あの程度の魔法で、死にはしませんよ」


  「じゃあ、密封まほうが解ける前に、俺が皇帝こいつを?」


 「その必要はありません。この壁は、私の魔法とは別で出来ていますから」


  「俺達も、出られない…そんな話、聞いてないが?」


 「この状況を作るまでが、君達との契約です。後は、ご自由にどうぞ」


  「俺一人で、外に出ていいんだな?」

 「ええ。始めから、そのつもりです」


  「ブラックボックス」

   男の一人が、闇魔法を使い、箱の中から姿を消した。


 「さあ。ゆっくりと、訪れる死を待ちましょうか…」



「おい!あれか→」

 瓦礫の隙間から、王女を見つけ、指差す。


 「ああああ」

  到達したことが無い高さに、叫び声を上げ続ける、小さい男。

  

「落とすぞ?」

 「はい。あれです→」

  

「よし。落ちるぞ!」

 光を身に纏い、人影目掛けて落ちる。


「おーい…避けろ!」

 

  「え?・・・お、お姉様!」

   徐々に近づく光の物体が、お姉様であると認識した

   が、遅かった。


 ドンッ!


 空から降ってきたお姉様の足に、私は潰されていた。


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