遅い!
∼前回のあらすじ∼
気絶させました
「マウンテンウェーブ」
「ダブルシャドー」
時間魔法で時を止め、皇帝に向け放たれた魔法を、避け続ける。
「これは、これは。どうしました?反撃しないのですか」
「さっきまでの威勢は、どうした?避けてばかりじゃ、俺達は倒せないぜ」
「笑止!魔力量で勝る余が、圧倒的、優良な状況。よく、煽れたものだ」
「時間魔法は、魔力の消費も桁違い。
それでも、魔力が尽きるご様子は、無しですか…」
「このまま攻撃し続けても、意味ないじゃん。どうするの?」
「勿論。次のフェーズです」
「は~い。シャドーボックス」
一人が、影の中へと、消えてゆく。
「また、不意打ち狙いか!」
「ええ。ですが…前とは、少し違いますよ」
「マウンテンウェーブ」
地面全体が、波の様に動き、陰影を作る。
「影を増やしたところで、結界は変わりない!」
剣を突き出し、影から飛び出す。
「!」
時間を止めた皇帝は、ゆっくりと剣を交わす。
「さあ!何を仕掛けてくる?」
止まった時間が動き出す。
「マウントウェーブ」
皇帝の足下が、盛り上がる。
「何が来るかと、期待したが、天井へ押し潰すだけか!」
「ファイアートレイン」
地面から火柱が立ち昇り、皇帝の進路を阻む。
「ちっ!唯の炎魔法か…」
天井と炎に挟まれた皇帝は、自ら、炎の中に落ちて行く。
「あれ~落ちちゃった。血迷ったの?」
「いいえ。来ますよ!」
燃え盛る炎の中を突き進み、二人に迫る、皇帝。
「マウントウェーブ」
皇帝の進路に作りだした壁を倒し、上から押し潰す。
「邪魔だ!」
皇帝は、風魔法で壁に穴を空け、足を止めず突き進む。
「ブラックボックス」
今度は、隆起した地面の影から、再び、奇襲を仕掛ける。
「阿保か!」
行動を予知していた皇帝は、回し蹴りで、炎の上がる方向へ蹴り飛ばす。
「ブラックボックス」
火に当たるぎりぎりの所で、用意していたポイントに、移動する。
「熱!服が、燃えてるじゃん!」
それを見た皇帝は、進路を替え、服が燃えた男を狙う。
「マウントウェーブ」
「遅い!無意味だ」
壁を突き破り、風魔法の刃で、襲い掛かった。
しかし、風魔法の刃は、男に届かず空を切る。
「何⁉」
不測の事態は、それだけでは終わらなかった。
攻撃を空振った皇帝は、勢いのまま、地面に倒れこんだ。
「な、何をした!貴様!」
「これは、これは。こんなに持つとは、驚きですよ」
「まさか、こんな見事に、策が嵌まるとは!驚きますよね~」
皇帝に対し、馬鹿にした笑顔を見せつける。
「貴様!」




