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勇者が死んだ王都では  作者: 真知コまち


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45/59

 罠と罠

∼前回のあらすじ∼


  氷漬けにしました


「自分で歩いてよ」

 「余は、皇帝!面倒事には、関わらないぞ」

  嫌がる皇帝の後ろ襟を引っ張り、公爵の屋敷まで辿り着く。

「な・・・」

 「ははは!随分と、派手に壊したみたいだな」

  公爵の大きな屋敷は、上半分が抉り取られた様に消えていた。

「急いで、皆の無事を確認しないと!」

「じゃあ、公爵の娘だけでも、連れて帰って来てね」

  皇帝を押して、送り出す。

 「余、一人でいいのか?」

「か弱い私達が居ては、足手纏いでしょ」

 「余は、その娘を知らない。誤って殺しても、文句は、言うなよ!」

「殺す前に、確認すればいいことでしょ」

 「はー。貸一つだからな!」

「えっそれは…」

 跳躍した皇帝は、門を飛び越え、姿を消した。

・・・どうしよう。”貸”を作ってしまった。



 「ちっ!何故、余が、こんな事を…」

  「おい!誰だ。止まれ/

   屋敷に蔓延る襲撃者を、次々と薙ぎ倒し、奥へ進む。

 「!。忘れていた…」

  突然、進路を変え、来た道を戻る。

 「おい!貴様ら」

  「は、はい…」

 「娘か?」

  「はい?」

 「貴様は、娘かと聞いているんだ!」

  「い、いえ!違います。男で/

 「ならば、死ね!」

  皇帝は、手を振り下ろし、薙ぎ倒された襲撃者の首を刎ねた。

 「ちっ!面倒だな」

  「ひ、ひーーーお、俺は、娘だぞ」

 「余に、噓をつくな!」

  ザシュー。  

「相変わらず、容赦が無いな」



 「貴様は…戦場に居た、光魔法の女か」

「ここは、王国わたしの土地だぞ。何故、貴様こうていがここに居る?」

 「あの時、殴り掛かって来た貴様が、この国の第一王女だったとは…

  ”弱すぎて”、思いもしなかったぞ」

  ピキピキ。

「”元”王女だぞ、訂正しては?病み上がりだった私の相手が、皇帝だったとは…

 ”小さすぎて”、考えもしなかったよ」

  ピキピキ!

 「貴様…再戦を希望か!」

「機会があれば、そうさせて頂こう」

 「ちっ!邪魔が入ったな…」

  二人の近寄る足音。


  「これは、これは。皇帝ではありませんか。本日は、どの様なご用件で?」

 「反乱軍の残党狩りをしに、わざわざ、王国まで来てやったのだ。感謝しろ!」

  「これは、これは。感謝します。で、護衛の方は?」

 「・・・これ←ぐらいだな」

「私が、貴様の護衛になった覚えは、断じて無いが!」

   「調子に乗るなよ…」  

「貴様は…解放軍の奴か?屋敷の牢から、抜け出したのか」

  「元々、彼らを救出することが、依頼でしたからね」

   「おい。余計なことを、喋るな」

  「これは、これは。すみませんでした」

   「先日は、不覚を取った。しかし!今日は、借りを返させてもらう」

  「それでは、始めましょうか」

「待て。もう一人は、どうした?」

 皇帝の背後にある影から、刃物を持った男が、飛び掛かって来た。

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