負傷者
∼前回のあらすじ∼
皇帝を説得しました
ドン、ドン、ドカン。
街の四方から、爆発音が次々と鳴り響く。
「な、何が起きているの?」
「目的を見失った残党は、無差別に、街を破壊しているのだろう」
「そんな…」
「街よりも、その公爵の屋敷の方を、心配したらどうだ!」
「私は、どちらも、心配していますわよ…」
「だが、街で起きた爆発よりも、屋敷で起きた爆発のほうが大きかった。
本当の狙いは、公爵の屋敷だったのかもな!」
名推理だと言わんばかりに、こちらを見る皇帝。
「そんな事ぐらい、誰でも分かるわよ!」
爆発で負傷した民が、逃げて来る。
「早く、手当てをしないと…手伝って!」
「・・・それは!余に言っているのか」
「二人共!手伝ってください」
「断る!なぜ、帝国の皇帝が、王国の民を助けてやらねばならん」
「私も、怪我人の手当てなどしたことが無いので…」
「いいから!私の手足として、動きなさい」
「は、はい」
「・・・」
私は、皇帝に氷魔法で屋根を作らせ、その場所を簡易的な休憩所にした。
地魔法で作り出したイスやベットに、逃げて来た負傷者を休ませる。
「貴様、地魔法が使えるのか!」
「そんな事、今はどうでもいいでしょ」
しまったーー。皇帝の前で、魔法を…
国家の機密だったのに、私が地魔法を使えることを、知られてしまった。
このまま追求を受ければ、5属性の魔法が使えるとバレれて…
「随分と、手当ての手際が良いな!」
良かった~話題が変わった~
「ええ。前世で医者・・・」
「前世?」
「ぜ、前線で、色々、負傷者の手当てしていたのよ」
「前線…お前!死地に出ていた経験があるのか」
「ええ。そうですね」
誤魔化せたのかな…凄い勘違いをさせてしまった気がする…
「ふ~。これで、爆発による負傷者の手当ては、終わりですかね」
「た、助けてくれ!」
「こちらへ。どこに怪我を?」
「怪我は、していない。あいつらに、追われていて…」
「あいつら?それは、誰ですか」
「おそらく…って、王女様!なぜ、こんな所に」
「い、色々とあったのですよ」
「まずい!今すぐお逃げください、王女様!ここは危険です」
「危険なのは、承知の上です。誰かが、怪我人の手当てをしなくては…」
「違います。ここに居ては、あいつらが/
「おいおい、逃げんなよ。地の果てまで追われるのは、面倒だろ?」
「そうだ!そうだ!」
「来てしまった…」
「ちょっと、あなた達!」
「お、王女様。お止めください」
「なんだ、お前?」
「こっちのセリフよ。誰よ、あなた達?民が、怯えているじゃない」
「民?これは、これは、どこかの貴族様でしたか…」
「私を知らない…あなた達、何者よ!」
「おいおい、俺達を知らないのか。冗談だろ。だったら、教えてやるしかないな!」
取り巻きの部下達が、ピラミッドを組む。
「俺達は、トトンファミリーの者だ!」
「いや、トトンって、誰よ?」
∼あとがき∼
転生者だったんだ…




