最強の自宅警備
レク・ホーランたちと別れた俺たちは、いつもどおり転移魔法で本家邸に帰ってきていた。
今日は例になく面倒ごとがあったので疲れた。帰ってくるや否や畳敷きのリビングに盛大に寝転がり、御玲が夕食を完成させるのを待つ。
やることもないし、とりあえず飯ができるまで一眠りするかと思ったそのとき、エレベーターの鐘が鳴った。
他の家はどうか知らないが、俺の家のリビングには地下へ繋がるエレベーターがリビングにどかんと置いてある。俺はあまり使わないのだが、俺とは別によく使う住人が一人いる。
「兄さん、おかりー」
エレベーターから現れたのは、白衣を身にまとう十五歳ぐらいの少年。眼鏡が似合う、明らかに引きこもりのニートって感じの寝癖だらけな髪型が特徴の我が弟―――流川久三男である。
「ぇーい、ただまー」
さっき寝転がったばかりで頭を起こすのもダルいので、手だけ振っておくことにする。
御玲や俺、そしてぬいぐるみどもが外に出ている間、弟の久三男は自宅管理をさせている。俗に言う自宅警備員ってやつだが、コイツの場合ただのニートってわけではなく、割と真面目に警備員としての役割を果たしている。
コイツが引きこもりでニートな感じなのは、流川家の血を引いているくせして戦闘能力が皆無だからである。基礎体力も見てくれ通りザコなので、前に出すと何の役にも立たないノロマなのだ。フィジカルだけでなく、どんな武器もロクに使えない始末である。
ホント手に負えないクソザコなんだが、逆に引きこもらせておけば、一瞬にしてクッソ心強い存在へと化ける不思議な奴となる。
まず俺らの領地である流川本家領は無駄に広い。家長である俺ですら、どれだけの広さなのか把握し切れていないくらいの規模であり、転移で移動するか、全速力で走り回るとかでもしない限り、隅々まで見て回ることはできない。しかし久三男はそんなことをしなくても、この広大な流川本家領を見通すことができてしまう。
久三男が得意とするのは、機械弄りと発明、研究、醸造、製造、そんで魔生物軍指揮である。
流川家によって人工的に造られた、野生のとは違う``直属魔生物``を操り、流川本家領を監視させることができるのだ。
本家領は基本的に九割以上が自然溢れる庭であり、木々と山々が無限に生い茂る森である。つい最近色々あって一部が荒地になったりしているのだが、そこらへんの整備も、その魔生物たちが植林して元に戻してくれるらしく、すでに復旧作業が進んでいる。
流川本家領は九割が奥深い森林や山脈、そして俺たちが住む流川本家邸新館は、それらの最深部にある。その領土全てが久三男配下の直属魔生物の生息圏となっていて、仮に侵入者が現れたとしたら、まずその生息圏を踏み越えていかなければならない。
森や山々はとにかく馬鹿みたいに広大だ。俺や母さんみたいな身体能力が人外と化しているような奴ならともかく、人間の中で強い程度の奴では、まず餓死する。
小さい頃、修行の一環で母さんに本家領一周してこいと言われて実際にやったことがあるが、日々鍛えていたこの俺ですら三ヶ月以上かかった挙句、最後は歩くことすらままならず餓死寸前に追いやられたことがあった。
自慢じゃないが、当時の俺でも身体能力だけなら、母さんに毎日扱かれていたせいで既に人間最強レベル以上だった。その身体能力をもってして三ヶ月以上、なおかつ全速力で走り回って餓死寸前という有様だ。休んだり飯食ったりしていたら、確実に半年はかかっていたと思う。
当然、車とかそういう乗り物系は論外。まず木々が邪魔で進めないし、燃料なんてどれだけあっても足りはしないだろう。それくらい広いのだ。踏破しようものなら、音速かそれ以上の速さで一直線に走り抜けるぐらいしか方法はない。
そんなバケモノ地味た真似は身体能力を霊力で人外レベルに強化して初めて成せるから、まず身体能力が人間の限界に達してないような奴は、肉体的な意味で踏破不可能ということになる。
だったらこの時点で誰も踏破とか無理だし万全だな、と思うだろう。だが本家領の恐ろしいところはここからだ。
さっきも言ったように本家領には久三男配下の魔生物が生息している。ソイツらは本家領の環境保全も行うが、同時に侵入者の迎撃も普通にやってくる。
密偵も兼ねている俺の執事から聞いたが、本家領上空は久三男が開発した警備用ドローン―――ストリンパトロールとかいうラジコン飛行機みたいなのが上空から本家領を監視していて、侵入者を感知すると周辺の魔生物を侵入者に敵対させる信号だかなんだかを送り込み、侵入者を袋叩きにするのだ。
無限に広がってんじゃねぇのかってくらい広い森の中を気力、体力を削って歩いていたら、殺意に満ちた魑魅魍魎に血祭りにされるといった寸法である。
久三男や、その執事から聞いて最近知った本家領の警備事情だが、我ながら恐ろしい警備網である。大概の奴らだと俺たちの住む本家邸まで辿り着けぬまま直属魔生物に虐殺されるか、ただ単に遭難して餓死するかの二択だ。慈悲の欠片もない。
このように先が見えないくらいの深く広大な森や山脈が侵攻を阻み、さらに久三男配下の魔生物や警備用の機械などが無限に湧いてくるという地獄。そしてそれらをまとめあげて管理している久三男。
前に出すと役に立たないが引きこもらせておけば心強い、の言葉の意味がこれで分かったと思う。
結構強い程度の人間だとすぐ死ぬのがオチだし、これ以上の警備強化はいらんのではって感じだが、念には念を入れておくというのが家長の務め。最終防衛ラインとして、久三男と家を守る守り神はきちんと配置している。
「オカエリナサイマセ、澄男様」
「パァオング! お勤め、ごくろうである」
紫色の髪の毛、顔の半分を覆う巨大なバイザー、そして見る限り矢鱈堅そうな黄緑色の胴体装甲を持つ機械みたいな大男―――カオティック・ヴァズRev.Ⅱと金色の王冠を頭に載せ、細長い鼻を唸らせる、これまた二頭身の象のぬいぐるみ―――パオングが、久三男とともにエレベーターから顔を出す。
コイツらこそが、本家領の最終防衛ラインとなる連中である。
俺が知る中でトップの戦闘能力を持つコイツらなら、母さんや俺の執事の親父みたいな、先代当主の怪物でもない限り敵じゃない。ちょっとした人外が攻めてきても、問題なく対処してくれるだろう。
このように俺の自宅の警備は、久三男を筆頭とする自宅警備員組によって磐石なものとなっている。だからこそ外回り組の俺らは、家のことを気にせず仕事に集中できるってわけなのだ。
「そうだ兄さん、弥平帰ってきてるよ。いまお風呂入ってる」
「おー。なら今日はパーっと宴会にしようぜ。御玲、いい感じの頼むわ」
「もうやってますー! しばらく待っててくださーい!」
うぃーす、とテキトーに返事をしつつ惰眠をむさぼろうと座布団を枕代わりに目をつむる。
弥平ってのは、俺のもう一人の側近。密偵も兼ねている俺の専属執事である。フルネームは流川弥平。
俺の家系たる流川家は、本家派と分家派に分かれている。俺と弟の久三男は本家の血筋なのだが、弥平は分家の血筋なのだ。ここまで言えば大体察しがつくと思うが、俺が本家派の当主なら、弥平は分家派の当主ってわけである。
本家派の領土はヒューマノリア大陸の南方、武市よりも南に広大な領地をもつが、分家派は俺たちが住む本家領から遥か北方に拠点を持つ。
久三男とか俺ら、もしくは弥平本人が入手した情報を精査したり整理したり、はたまた何かしらに利用する諜報活動や、来るべき戦いのために技を磨いたりと、面倒ごとや凝った事を主に請け負う者―――それが流川分家派である。
そう言ってしまうと俺ら本家の者たちとかただの力自慢なのでは、と思ってしまうが、実質的には本家派当主たる俺の影。御玲が専属のメイドならば、彼の役職は専属の執事になるのだが、実務的には隠密がほとんどである。
有事以外は流川家随一の隠密として日夜諜報活動に励んでいるから、俺たちと過ごせる時間はそんなにない。俺の自宅にして本家派の総本山―――流川本家邸新館に顔を出すことも、最近はほとんどないくらいだ。
だからこそ、偶に帰ってくるときぐらいはパーっと盛大に持て成してやりたいのである。
弥平の風呂と御玲の料理ができるまで、おそらくまだ一時間以上はかかる。その間に仮眠でもとって少しでも疲れをとるとするか。
「兄さん、今日なんかトラブってたっぽい? 昼間、兄さんたちの位置見失ったんだけど」
久三男がテーブルを境に俺の向かい側に座りながら、ゲーム機の電源を入れた。俺は溜息を吐きつつ、気怠く身を起こす。
「ああ……ちょっとな。お前、俺らを監視してるんだから事情知ってんだろ?」
「大体は把握してるけど、兄さんたちの位置を一瞬見失ったあたりは把握できてないよ」
「あー……そうか。正直話すの面倒くせぇし、今そんな気分じゃねぇんだけど……後回しにすると後手に回りそうだし、しゃーねぇな……」
懐からタバコを一本取りだし、カートンをテーブルに投げる。指先で荒く火をつけると、煙を下に向かって吐き散らした。
久三男は自宅管理の傍ら、何かあったときようにすぐサポーターとして機能できるよう、俺らをリアルタイムで監視させている。
コイツは状況に応じて大陸上空に無数に点在しているらしい人工衛星を通じて特定の個人を自在に監視したり、世界情勢の把握や、個人、団体の特定などを行える。コイツが物探し人探しが得意なのは、これが所以なのだ。同時にキモいと揶揄されるのも、同じ理由だったりする。
「任務中、ちと気に食わねぇ奴らと鉢合わせになっちっまってよ……」
とりあえず御玲を辱めようとした雑魚請負人に出会うまでの経緯を、テキトーにかいつまんで話した。粗方話し終えると、何故だかゲーム機をピコピコ操りながら、ジト目でジーっとこっちを見てきた。
「アイツらから喧嘩ふっかけてきたんだよ。俺らが先に見つけた獲物だから実績よこせだの、意味わかんねぇことベラベラ言ってくっからさ」
「ふーん……でも兄さんの機嫌の悪さを見るに、それが本題じゃなさそうだよね」
「察しがいいじゃねぇか。まあそんなとるにたらねぇ雑魚がな、あろうことか御玲をいかがわしい目で見てきてな」
「あー…………つまり始末しようとして、邪魔されたと。その邪魔してきた相手が、僕の監視の目を阻んだってことなのかな」
「多分。ソイツは巨大な黒い百足で、よく分からん霊力の霧を出して位置感覚を狂わせてきやがってよ。そこで出会ったのよ、アイツらに」
「まさか、北支部最強格?」
ため息をつきながら座椅子にもたれ、頭に両手を回して頷く。御玲が台所から出てきて、俺と久三男、パオングにジュースを出してきた。
「レク・ホーランとブルー・ペグランタン。前にブルー・ペグランタンが雑魚寝してる写真見たろ? その魔生物が、巨大黒百足だったってわけだ」
「へぇ……僕の監視を阻めるくらいってなると、結構強力な個体だね。そんなのを僕ら以外が使役できると思えないけど」
「実際強いぞ。アレは多分本気ださねぇと無理だな。煉旺焔星で霧ごと焼き尽くそうと思って、体に溜めてた霊力根こそぎほとんど持っていきやがったし」
久三男の眼鏡が怪しく光り、俺は俺で無意識に親指の爪を噛む。
あの黒百足、レク・ホーランから``むーさん``と呼ばれていたソイツは、そこらの魔生物とは一閃を画す圧倒的存在感と、俺の膨大な霊力のほとんどを吸収できる強力な霊力吸収能力を持っていた。
本能的にだが、戦わないほうが身のため。そう思わせてくれる威圧を感じた。おそらく相手を威圧することで、本能的に敵愾心を削いでいるんだろうが、霊圧を使わずにそんなことができるのが既におかしい。
俺でも似たようなことをできなくもないが、それはあくまで霊圧で威嚇したらの話だ。ただの存在感だけで相手を威圧し敵意を削ぐなんて器用な真似は、流石にできない。
「パァオング。巨大な黒百足、とな……?」
「ナニカ知ッテオラレルノカ? パオング殿」
「ふむ……少々似た者に縁があってな。まあ遥か昔の話であるし、今頃は地中奥深くで眠っておるはずなのだが」
俺と久三男の傍で、下瞼に隈がある真っ黒な瞳を下に向け、なにやら考え込むパオングと、バイザーが光り、興味深そうに首を傾げるヴァズ。
久三男と弥平に並び俺たちの中でもトップの大賢者たるパオングは、どこで仕入れたのか、あらゆる分野の知識に精通する最強の知恵袋である。特に魔法に関する知識は弥平や久三男を遥かに凌ぐが、当然それ以外の知識もめちゃくちゃ豊富だ。
そんな彼が、何か知っている素振りをしている。それを見逃す俺らじゃない。
「まあ待つがよい。まずは確認をとらねばならぬ。あくのだいまおうを呼び出そう」
パオングに深々と頭を下げ、バイザーが一瞬青く光る。
俺たち、外回り組と自宅警備組は、久三男が設定した独自の霊子通信ネットワークで精神を繋げており、心の中で念じるだけで通話ができる。当然話す相手を自在に指定でき、さらには通話する面子をグループ分けしたりもできる。
毎度思うが、久三男のこういうところはマジで有能すぎるくらい仕事が早く、そして正確だ。今回も、その霊子通信ネットワークを利用してパオングが自分の脳内からあくのだいまおうに連絡を取り合ったのだ。
エレベーターの鐘が鳴る。そこから出てきたのは全身黒色の執事服を着こなす、漆黒の紳士だった。
「お話は察しております。黒百足、ですね? ははは、懐かしい」
常闇でも纏っているんじゃないかと錯覚させる、暗黒の執事―――あくのだいまおうは、モノクルの位置を指先で調整しながら、悪魔のような笑みを浮かべる。
彼はとにかく、``闇``が似合う紳士だ。モノクルの位置を調整する仕草、心の奥底を決して読ませない、感情を一片も感じさせない純粋なまでの黒い瞳。そして白と黒が基調された執事服を着ているのに、白色の部分が全然目立たず黒が真っ先に目に入ってくる暗澹とした雰囲気。
いつ見ても彼―――あくのだいまおうは俺たちに底を見せることはない。彼が纏う闇は、覗くことすらできない深淵そのものだ。
「なんか、知ってるな?」
平然とした顔で彼と視線を交わしているが、内心動じていないフリをするのが精一杯だ。正直、心の奥底をその深い闇の瞳で見透かされているような気がして、あくのだいまおうの目を見ると不思議と寒気が背中をなぞる。
「知っている、という表現は正しくありません。私は等しく、知らないことがない。ただそれだけの存在です」
「なら教えろ……と言いたいところだが、やっぱ対価がいるんだよな……」
肩を竦めながら、煙草の煙をむなしく吐き散らす。
あくのだいまおうは何でも知っている。彼の言うように、純粋に知らないことがないのだ。
嘘だと思うかもしれない。俺も最初は、出会ったばかりの頃は眉唾物だと思っていた。でも、これはマジな話なのだ。
パオングが知恵袋なら、あくのだいまおうは預言者だ。文字通り、質問すれば何でも答えてくれるし、頼みごとをすれば完璧にこなしてくれる。そう。例えば未来、俺がどんな人生を歩むのか―――とかも。
だがパオングと違うところは、タダじゃないところだ。質問や頼み事は何でも答えてくれるし、完璧にこなしてくれる代わりに、それに相応しい対価を必ず要求する。
要求した対価を滞納した場合、どんなことが起こるかは俺にも分からない。今まで対価を滞納などしたことがないからだ。
でも、直感で分かる。滞納などしようもんなら、ロクなことが起きやしないと。あくのだいまおうのような手合いは、きちんとスジを通して付き合うべきだ。下手に抗えば、こっちが馬鹿を見る羽目になる。
「そうですね。今すぐ知りたいというのならば、それなりの情報料をいただくことになるでしょう」
「なら、いま知らなくてもいいこと……か?」
「貴方の判断に委ねます。私は、どちらでも」
そういうの丸投げっていうんだけど、あくのだいまおうにそれを言っても仕方ない。
教えてもらう立場の奴が教えてくれる立場の者にガタガタ文句を言うのは、スジ違いってやつである。少なくとも男らしい行動じゃないのは確かだ。
あくのだいまおうが「どちらでもいい」と言っている。だったら知れたら得こそすれ、現時点ではそこまで重要じゃない。と言っているようにも思える。そうなると無駄に対価を払ったことになってしまう。
あくのだいまおうに対価を払って何かをやってもらうのは、どうしようもないときの最終手段に取っておきたい。ここぞってときに使わないと、破産する未来が見えた。
でも聞いておいた方がこれからのためにはなる。未来の自分に投資しておくべきか。どうするべきか―――。
「あー……じゃあ今はいいや。必要になったらまた聞くことにするわ」
柄にもなく思考を巡らせたが、最後の決め手は己の直感に全てを委ねた。
「兄さん、本当にいいの?」
「敵ならともかく、敵でも味方でもねぇしな。なんなら同じ支部で働いてるから味方寄りだし。俺らから変にちょっかい出さなきゃ大丈夫だろ」
恐る恐る俺の顔色を窺う久三男に、俺は平然としたフリで返す。
確かに百足野郎は驚異の強さをしているが、俺たちに敵意があるわけじゃない。倒すべき敵ならいざ知らず、そうじゃない奴に必要以上の目くじらを立てる必要もないだろう。ただ北支部最強格ってだけで、これから絡むかどうかすら分からない関係だし。
「兄さんがそれでいいって言うなら、僕もそれでいいけど……」
「ならこの話は終わりだ。俺は宴が始まるまで寝させてもらうぜ……」
盛大に欠伸をしながら、再び座布団を枕代わりに横になる。
久三男の気持ちもわからなくもない。俺だってあの百足野郎の事は気にはなる。でも敵じゃないし、どっちかってーと味方寄りなら、そこまで深く気にしたくはなかった。誰が敵で誰が味方か。不安だからと一々調べていたら、息が詰まりそうだからだ。
裏切られるのは怖いし脅威だけど、俺には既に仲間がいる。今はそれで充分なのだ。
眠気が強くなり、意識が遠退く。意識が停滞していく中で、あくのだいまおうの「今日は宴ですか、私も偶には腕を振るいましょうかね」とか、パオングの「そなたが料理とは、おかしいほど似合わぬな」とかが聞こえてきたが、全ての意志が眠気を前に敗北する。俺の意識は、底の見えぬ闇の中に落ちた。