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異端者が送る異世界冒険記  作者: 小豆
1章 ゼラニウム
4/4

03話 冒険者ギルドにて

 「…▲□▲■」

 「★■▲▲?」

 「、、、▲■!!」


 突然入ってきたアイに、周囲の人間達の視線は集まっていた。

 そんな中、奥に居た一際図体のデカい男が此方へ歩いてきた。


 「…おい、何故此処へ戻ってきた」

 「……本当は戻るつもりなんて無かった」


 訳ありなのか、二人の間に険悪なムードが流れていた。

 

 「'白銀"、まさかお前にまた会うことになるとはな、長生きもするもんだ」

 「……その呼び方辞めて。嫌いなの知ってるでしょ」

 「敢えてだよ、分かるだろ」


 白銀?

 確かにアイの髪色は雪のように美しい色をしている。


 「おい白銀の連れ、お前もこっちに来い」

 「此処じゃ話せないからな」


 気怠いが行くしか無いだろう。

 そうして、程無くして待合室のような場所へ辿り着く。


 「それで、何で戻ってきた?」

 「……理由は二つ、一つは彼女と旅をすることになったから。」


 やや申し訳なさを感じる。

 恐らく一人なら十分な金はある。

 だが、私という存在のせいで働かなくてはいけなくなったのだろう。


 「……それで、もう一つの理由。」

 「……今の状況がどうなったか気になったから。」

 「あぁ、今は闇側が優勢になりつつある。それもこれも抑止力だったお前らが居なくなったからだけどな」


 抑止力?何の話をしているのだろうか。

 まぁ、気にしても仕方ない。

 どうせ分からない。

 今度アイに聞いてみようか。


 「……それで今の光側と闇側は何人ずつ?」

 「俺が確認できるだけで光側は2人、闇側は4人」

 「どっちにも属してないのが1人。目の前に居る奴のことだが」

 「……そっか。分かった。」


 一通り話が済んだのか、急にアイが立ち上がるとそのまま来た道を戻ろうとする。


 「おい待て、まだ必要な事があるだろ」

 「カード作りに来たんだろ?そいつの分の」

 「……そうだった。忘れてた」


 そう言うと、再度椅子へ座り直す。


 「お前の冒険者カードを用意してやる、少し待っとけ」


 何が何だか分からないが、取り敢えず待っておくことにしよう。

 待っている間、アイと軽く談笑をしていたが普段と変わらない様子で安心した。

 さっきまでのアイは威圧的というべきか、普段とは違う様子だった。

 程無くして、男が戻ってきた。


 「これがお前の冒険者カードだ。無くすなよ」


 ランクはF。

 きっと仕事をこなして行けばランクが上がっていくに違いない。

 

 「冒険者ギルドは他の町にもある。このカードは何処の町でも使えるからもうこの町には来んなよ」

 「おい、白銀の連れ。大丈夫だとは思うが、そいつは絶対に死なすな。」


 男の表情からは先程と打って変わって、複雑そうな表情をしていた。

 恐らくアイの方が強いだろうに、何を言っているのだろう。

・・・

 そうして、冒険者ギルドを出て宿屋へと向かう。

 今から部屋が取れるのか不安だったが、難なく泊まれる事となった。

 

 「……今日は私の用事に付き合ってくれてありがとう」

 「良いよ良いよ、まぁ全然何の話か分からなかったけどね…」


 あれ?何だか眠くなってきた。

 少し疲れてしまったのだろうか。


 「ごめん、眠くなってきた。」

 「……分かった、おやすみ。」

・・・

 「……ちゃんと寝てるね」

 

 予め夕食に睡眠薬を入れておいた。

 本来ならもっと早く効能が作用するはずなのに。


 (……さて、着いた。)


 部屋を出て数分。

 アイは再び、冒険者ギルドを訪れていた。


 「……来たよ。グラン。」

 

 周囲の奴らが下衆な目を向ける。

 昼間とは違い夜のギルドには、一層野蛮な連中が集まっているようだ。


 「辞めとけお前ら、こいつには俺ら全員で掛かっても勝てない」


 やがて、奥から昼間の男が現れた。

 

 「……手短に教えて。まだ色々隠してるでしょ」

 「いや、部外者に聞かせる内容じゃなかったからな。分かるだろ、十二英雄さん。」

 

 露骨に不機嫌になるアイだったが、そのまま待合室へと向かうのだった。

・・・

 「……一発殴っとけば良かった。」


 話を終えたアイは急いで宿屋へと戻る。

旅系の話を書きたいので、ギルドとかについてはかなり端折るかもです。

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