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この想いは君へ  作者: 大城誠也
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告白

叶:「どうしたってお前が今日学校休んだからだろ。

 それも無断で!」


どこか怒っている様子だった。


俺:「そこまで起こることか。」


叶:「そりゃそうだろ。

 お前本当にわかってないのか?」


俺:「そうだが?」


叶:「お前は知らないだろうが、

 お前は先生から優等生扱いされてんだぞ?

 部活もエース並もしくはそれ以上、

 成績も上位10以上。中学生の頃は全成績オール5。

 試験も次席。そんなやつは急に学校来なくなったらみんな心配するだろ。」


どこか必死でそう訴えかける叶。


俺:「そうなんだ。」


今の俺にはそういうしかなかった。

残り2ヶ月の人間に成績、未来、将来、夢。

そんなものはすでに消えてなくなった。


叶:「そうなんだってお前!」


叶は怒ったようにそう叫んだ。


俺:「ちょっと俺ん家入れ。」


俺はそう言って叶を家に招いた。


叶:「お前どういうことだよ。

 急に俺を家に入れて、そしてそんなかしこまってよ。」


俺:「お前確か口固かったよな?」


叶:「それはそうだが。」


叶は最後のほうは声が小さくなりながらもそう言った。


俺:「お前だけにいうぞ。

 俺が部活を辞めた理由そして今日学校をサボった理由。

 誰にも口にしない。そう言えるのなら教える。

 どうだ叶約束できるか。」


俺は覚悟をしてそう言った。

だがその覚悟を感じ取ったのか叶は、


叶:「なんだよ。今にも死にます。

 ってきなオーラを纏ってよ。」


俺:「それじゃ話すぞ。」


叶:「おい待てよ!!」


そう止めようとする叶を無視して俺は話した。


俺:「俺は後2ヶ月しか生きれない。」


その言葉を口にした。


叶:「なんだお前。そんな冗談言えるやつだったのか。」


叶は信じることができない様子だった。


俺:「俺が嘘をいう鵜と思ってるのか?

 んなわけないだろう。

 真実を述べた。

 そして俺は部活を辞めて、

 残った2ヶ月を最高に生きる。

 そう誓い俺は過ごすことにした。」


叶:「どこがですか。

 どこにそんな証拠があるんですか。 

 今も昨日も元気でしたよね。」


俺:「あぁ。それは薬のおかげだ。

 寿命は自由このどちらかを選ぶことになった俺は自由を望んだ。

 だから今こんなふうにいる。

 それで言いたいことはそれだけか?」


叶:「どうしてそこまで言えるんですか。

 死ぬんですよ。怖くないんですか?

 俺だったら怖いですよ。

 なんでそんな強気で入れるんですか?」


俺:「なんでだろうな。

 だが今日サボった理由はわかっただろ。

 俺はおそらくほぼ学校に行かないだろう。

 それじゃ帰りなさい。」


俺はそう言って叶にそう言って帰らせた。


〜叶視点〜


俺は悩んだ。

どうしてそこまで強気でいられるのか。

どうして弱音を吐かないのか。

だが俺は約束した。

このことを言わないと。

だから俺はこのことだけは口外しない。

そう決めた。

だがエースが死ぬ。

そう考えるだけで、

胸が苦しかった。

尊敬した人が、

憧れの人が、

残り2ヶ月で死ぬ。

そう考えるだけでその現実を受け入れることができなかった。

俺は、

俺は、叫ぶことしかできなかった。



叶:「どうしてどうしてエースなんですか!

 あれだけ努力した人が、

 あれだけ輝いている人が、

 なんで死ぬんすか。

 この世は理不尽すぎますよ。」


俺は嘆くことしかできなかった。


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