第五話 栗原の弟子!?
栗原たちが昇降口に入ってまもなく、誰かのいびきが聞こえてくるのが分かった。栗原が人差し指を伸ばし、口に近づける。
「しーーっ。しずかにしろ。誰かいる。」
そして、皆そろって恐る恐る見てみると・・・・・・男が横になって寝てた。
「はあ?なにやってんだし、あいつ。」
栗原は周りを警戒しながら、仕方が無く起こしに言った。近づいて見てもよく眠っている。つついてみたが起きる気配すらなかった。栗原は、大きく息を吸い込んだ。
「おい!サル何寝てんだ!!」
サルと呼ばれた男はビクンと体を跳ね上げ、目を大きく見開いた。そして、眠たそうに目を細める。
「むにゃむにゃ・・・。だあれ?」
サルは相手が栗原だと分かった瞬間、目を完全に覚まし、起き上がった。
「栗原師匠!!すみませんでしたあ!!」
ほかのやつらは、サルと栗原のやり取りを見て大爆笑している。
「とりあえずサル!もう寝るな!次寝たらドッカーンだ!!」
「分かりましたぁでございますぅ!!ところでドッカーンってなんですかぁ?」
「ド、ドッカーンは・・・えーと・・・ほらあれだよ、うん・・・あれだよ・・・。っと、とにかく、もうこんなところで寝るな!」
「はいぃ!」
なぜ、サルと栗原がこんな関係になったのかにはわけがある。昔、頭が微妙に悪い栗原が、いつもは60点ぐらいしか取れないのになんと!87点も数学で取ったのだ。その答案を見てサルが突然師匠と呼ばせてください!といってきて、栗原はすんなりとOK出したのだ。モテル為に。そのことを言うと皆がサイテーだとか言い出す可能性大なので、皆には言っていない。もちろんサルにもだ。
それはさておき、サルもパーティに入れた。サルの武器は日本刀で、剣道4段だ。うん。十分頼りになる。しかし、サルには欠点がある。それは、天然だということだ。
栗原は、人数を数えた。1、2、3、4・・・4人!?
「あれ?ライスは?」
いつの間にかライスが姿を消していた。ついさっきまで、ライスが栗原とサルのやり取りを見て、ランディとヨッシーと一緒に爆笑していたが、姿を消したのには驚いた。
その解ををランディとヨッシーは知っていた。ランディが答える。
「ライスならトイレ言ったよ。」
「はぁ?こんなときに?」
「うん。なんか腹痛だってさ。」
栗原は、耳を疑った。ライスはゾンビに遭遇する可能性があるのに、トイレに言ったのである。腹痛?それなら下痢止めSP飲め。本当の本当の本当にバカだ。
「何だよあいつ。」
ヨッシーがこういった。
「お前とサルだって、さっき大声で言い争ってたジャン。」
「あ、あれは・・・。」
「そろそろ、ゾンビくるぞ?」
待て、お前らそれじゃ、なぜさっきとめなかった。
「じゃあ、急いでライスのとこへいこう。どこのトイレ?」
ランディが答える。
「1年の男子便っていってた。」
「分かった。じゃあ行こうぜ。」
ということで、今度はトイレに向かった。
書いて気がついたんですが、栗原はナルシストですね(笑