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ゾンビ鬼2  作者: 川犬
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第三話 お食事タイム

 栗原は思った。あの時、ライバルであるランディが死んでくれればなぁー、と。ライバルは一人でも減らしておいたほうが良い。一人しかライバルはいないのだが・・・。

 まあそれはさておき、今、栗原たちは調理室にいる。その調理室で、近接武器である包丁とナイフを手に入れるためだ。

 しかし、そこには思いもよらぬ人物がいた。

 力士のように太った巨体。顔にはニキビがぽつぽつとあり、鼻はでかく団子鼻だ。あだ名はでぶ。片仮名のデブよりも平仮名のでぶのほうがしっくりくるので、そういうあだ名になっている。

 でぶはどこにそんなものがあったのか料理をむしゃむしゃと食べていた。

 ヨッシーがでぶに手を差し伸べる。

「おいでぶ。おれたちにも分けてくれ。」

 時間はもうすでにゲーム開始から2時間たっており、11時である。そろそろ腹が減ってくるころだ。腹に食べ物を送り込まないと体力が持たない。

「やだ。」

 でぶは料理を食べ続けた。

「なあ、たのむよ。でぶ。」

「やーだね。」

 なかなか食べ物をくれない。

 そこで、でぶをみんなでくすぐりまくると「わかったよ。っくくすっぐってえよおおおおおおお!!!!!」と言い了承してくれた。でぶは昔からくすぐりにかなり敏感で弱いのだ。

 栗原たち一人ずつにでぶはフランスパンと牛乳を配った。しかし、相変わらずでぶの両手には食べ物が大量に残っている。・・・どんだけくいしん坊なんだよ・・・・・・。まあ、これ以上くすぐってもその笑い声でゾンビたちが集まってきてしまうので、もう止めることにして、フランスパンをがつがつと食べていった。

 ヨッシーとライスと栗原はすごい勢いで食べている。ランディは超上品に食べている。

「君たちは下品だな〜〜。だから女子にモテないんだよ。」

 うっ!!!!ヨッシーとライスは無反応で無ダメージだが、栗原には相当効いた。残りのヒットポイント1になるぐらい精神的ショックを受けた。女子にモテないという単語が・・・。栗原は無理やり頭からそのことを追い出した。

 でぶは上品に食べてもモテそうにない。

 栗原は最初に食べ終え、声を出した。

「とりあえず、飯はそこらへんにしていったん移動しようぜ。ずっと同じ場所にいるとゾンビが来る確率が高くなる。」

 これは、作戦だ。ランディは超上品に食べているので、食べ終えるのに時間がかかる。ここで、さっきみたいなことを言ってしまえばやむを得ず食べるのを断言するしかなくなるだろう。ザマアミロ。

 しかし、ランディはちょうど食べ終えていた。えっ?どゆこと??わけわからん・・・。

 ランディがこっちをみて、ウインクをする。なんでだよ!!何で食い終えてんの!?

「オッケー!」

 仕方がなく、栗原は立ち上がった。それと同時に皆も立ち上がる。すると、栗原の服の裾をでぶが引っ張ってきた。

「まってよ〜。一人じゃ怖いよ〜。」

 しばらくの間、栗原は皆と話し合い、こういう結論にたどり着いた。こいつをおとりに使おう、と。

 ライスがでぶに手招きをする。

「しかたがない。わかったついてこい。でぶ!」

「わーーい。」

 そういいながら、でぶは栄養の詰まったおなかをぷよぷよ揺らせながら、走り寄ってきた。そして、でぶはパーティに加わった。

 その後、自分の教室に様子見にいくとすごい状態だった。行かなきゃよかったと思ってしまうぐらいにだ。


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